長持ちする家の選び方 耐久性を確保する設計時のチェック項目

長持ちする家の選び方 お施主様が気にしてほしい設計時のチェック項目

みなさま。こんにちは。

屋根から人の笑顔を作りたい!!!

神清(かみせい)のDr.神谷です。

先日、国総研(国土交通省国土技術政策総合研究所)が主催した共同研究「木造住宅の耐久性向上に関わる建物外皮の構造・仕様とその評価に関する研究」の成果報告書が印刷物として、発行されました。

資料総ページは1,800ページを超える超大作です。

しっかり読みたい方はこちらからお入りください。

国総研資料第975号 共同研究成果報告書

 

しかし、こんな厚い書籍は、一般の方は全く見る気がないですよね?

でも、長持ちする家を建てるのに、有益な情報が詰まっています!

そこで、私がたずさわった部分で、少しだけでも気にして欲しい部分を不定期でご紹介します!

ご興味のある方は、弊社ブログのキーワード「共同研究」で検索してくださいね!

 

設計時のチェック項目(第Ⅱ章-P41、42)

今回は、住宅の耐久性を確保する上で、お施主様がこれだけは気にしてほしい、設計時のチェック項目をご紹介します!

a.軒やけらばの出

都市部の狭小地では、建築面積や斜線制限などにより、どうしても軒やけらばの出を少なくすることはもちろんあります。

さらに、箱型住宅のようにデザインの好みから軒やけらばの出を少なくすることもあります。

しかし、このような軒の出がない住宅=軒ゼロ住宅は住宅検査機関の調査では、雨水浸入事例が多いと報告されています。

また、弊社に依頼がある雨漏り調査・補修物件も軒ゼロ住宅の比率が半分程度となっています。

そのため、耐久性を確保する設計として、軒やけらばの出があるデザインをお勧めします!

逆に、軒ゼロ住宅ではシビアな防水設計や施工が必要となります。

出典:軒の出とけらばの出(第2編【住まい手向け】長持ち住宅ガイドライン 第Ⅱ章-41)

軒ゼロ住宅に関しては、雨水浸入対策に加えて、メンテナンス計画も重要となります。

軒ゼロ住宅の屋根と壁の取り合い部などはシーリングによる防水処理となります。

新築時は、シーリングなどを丁寧に施工することで防水性能がしっかり確保されたとしても、軒の出がないため、シーリング部には直射日光が当たります。

紫外線による経年劣化が大幅に早く進むため、定期的なメンテナンスが必須となります。

メンテナンスする上では、足場の設置費用なども必要となるので、比較的高額なメンテナンス費用がかかることもご承知おきください。

 

b.屋根の傾斜角度

屋根材の種類により、防水上、最低必要とする屋根勾配は異なります。

屋根の勾配が大きく関係するのは、雨漏りのしやすさと施工時の作業安全性に関してです。

出典:屋根の勾配(第2編【住まい手向け】長持ち住宅ガイドライン 第Ⅱ章-42)

防水性能だけですと、急勾配がいいと思われですが、急勾配は作業安全性が低く、施工時・メンテナンス時の費用が急勾配手当として、余分にかかります。

屋根勾配6寸(屋根角度30°)よりも勾配が急になると屋根面にも足場が必要になります。

また、2寸よりゆるい勾配の屋根では対応している屋根材が金属屋根のみとなります。

雨漏りが発生したり、維持管理の観点から他の屋根材に変更しようとしても代替品がありません。

特別な事情がなければ、標準的な屋根の勾配(3寸~6寸)をお勧めします!(瓦屋根は4寸~6寸)

 

c.通気構法

乾式外壁は、通気構法が採用されています。

湿式外壁(モルタル外壁など)は通気構法よりも直貼り構法が多く採用されています。

通気構法の特徴としては、「雨水浸入防止」「壁内の湿気の排出」「熱の排出」があります。

費用を比較すると直貼り構法の方が安価となりますので、直貼り構法が多くなっていますが、耐久性を考えると圧倒的に通気構法が優れています。

弊社の雨漏り調査・補修物件でも、直貼り構法がかなり多くなっています。

通気構法が耐久性で優れている理由は2つあり、1つは外壁から雨水が浸入した場合でも、通気層の空間があるため、雨水は通気層を流れ、下から排出されるため。

もう1つは壁内の木材が高含水率となった場合でも、通気層から湿気が排出されるためです。

外壁だけでなく、屋根においても同様なことが言えます。

屋根では、金属屋根、スレート屋根、アスファルトシングル屋根などが直貼り構法となっています。

費用を考えると壁と同様に、直貼り構法の方が安価となりますが、耐久性を考えると圧倒的に通気構法が優れています。

屋根・壁とも通気構法をお勧めします!

 

 

まとめ:新築検討時、設計面で気にして欲しい3つのこと=軒の出+屋根の勾配+通気構法 です!

長持ちする家の選び方として、新築時、設計時のチェック項目として気にしてほしいことは以下の3つです。

・軒やけらばの出があるデザインとする

・屋根の勾配を中(4寸~6寸)ぐらいする

・通気構法を採用する

設計士さん、住宅会社さんには、是非、新築時のデザイン・性能だけではなく、耐久性も考慮に入れた設計を提示してもらうように依頼することをお勧めします!

今後も、長持ちする家の選び方として、お役立ちする情報を選んでご紹介したいと思います。

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Dr.神谷
神清のまとめ役。
学者肌で数々の「産学官」の連携研究事業を行い、業界内でも数少ない技術派です。その知恵で若いスタッフを指導しています。

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