アスファルトシングル葺きの施工マニュアルを国産・外国産で見比べてみました!

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みなさま。こんにちは。

屋根から人の笑顔を作りたい!!!

神清(かみせい)のDr.神谷です。

台風25号も日本列島に影響を及ぼしていて、早く通り過ぎてほしいものです。

台風21号、24号では、屋根の被害が発生したので、修理依頼やご相談をいただいています。

その中で、アスファルトシングル葺きについて、より詳しいご質問をいただきましたので、もう少し調べてみました。

アスファルトシングル葺きとは、こんな仕上がりの屋根です。

被害状況については、こちらの記事をご覧ください。

台風21号大阪屋根調査 新しい屋根の被害はアスファルトシングル葺きでした!

 

アスファルトシングル葺きはどんな種類があるの?

国産のアスファルトシングル葺き

国産のアスファルトシングル葺きの施工についてはJASS12(日本建築学会の屋根仕様書)に記載してありました。

国産の見分け方としては、シングルとシングルの間隔(葺足)が125mmであるかでわかります。

留め付けはシングル専用釘4本と重なり部分にシングルセメント(接着剤)を施す仕様となっています。

シングルセメントの接着面積(24cm×4cm)からどの程度の耐風性能があるのか、計算する方法も記載されています。

 

これぐらい広い面積をシングルセメントで接着することになっています。

また、解説の中には、「あらかじめシングルタブ上部に接着剤をつけた接着剤付きアスファルトシングル葺きの場合は、施工時期や施工面の向きにより接着力が発現しにくいことがあるので、シングルセメントを併用するなど製造者の技術資料等を参考にする。」と記載されています。

これは、後から出てくる外国産のアスファルトシングル葺きに対する注意喚起を行っていると想像します。

仮に、国産(葺足125mm)のアスファルトシングル葺きが飛散した場合は、以下のポイントをチェックしてください。

①くぎの種類(国産メーカーにお問い合わせください。田島ルーフィング(株))

⇒くぎ頭が小さかったり、短ければ、施工の不具合となります。

②くぎが4本留め付けてあるか?

⇒くぎが4本なければ、施工の不具合となります。

③シングルセメントの塗布面積はどのくらいか?

⇒飛散した部分に、シングルセメントの痕がないと施工の不具合となります。

①~③が問題がなければ、標準工法で想定している以上の強風が吹いたことも考えられます。

 

外国産のアスファルトシングル葺き

webで検索すると3種類ほど確認できました。

リッジウェイ

リッジウェイの施工マニュアルを探したのですが、わからなかったので動画(施工マニュアル)から確認しました。

こちらも4本くぎ打ちとシングルセメントの接着の併用で留め付けすることになっています。

シングルセメントの施工位置及び量が国産とは異なっています。

 

アルマ

アルマの施工マニュアルから抜粋しました。

こちらも4本くぎで、シングルセメント併用となっています。

リッジウェイに比べて、シングルセメントの位置が30、40mm上側になっている違いがあります。

 

オークリッジスーパー

オークリッジスーパーの施工マニュアルの抜粋です。

こちらはアルマと同じ内容になっています。

シングル用くぎも具体的に記載されています。(くぎ頭の径は8.5~12mm)

また、マニュアルの冒頭に、セルフシーラントのことが記載されています。

セルフシーラントとは、JASS12でいうあらかじめシングルのタブ上部につけた接着剤のことを意味しています。

メーカーはセルフシーラントが耐風性能を担保している書き方となっています。

しかし、マニュアルの中では、シングルセメント併用工法となっています。

 

アスファルトシングル葺きが飛散してしまったら!

以下の手順で調べましょう!

①上記のように、アスファルトシングル葺きの種類によって、施工マニュアルが異なるので、まず、どこのアスファルトシングル葺きか調べましょう!

②飛散した部分に使用されていたくぎの種類を確認しましょう。とくに、くぎ頭の大きさと長さです。

③シングルセメントの塗布位置と量を確認しましょう。

④残っているアスファルトシングル葺きを観察しましょう。(クラックなどがないか?)

屋根の上には上れないと思いますので、屋根屋さんに確認してもらいましょう。

 

手抜き工事でなければ、飛散した部分の補修を火災保険で対応可能か、相談しましょう!

手抜き工事であれば、他の部分も飛散する恐れがありますので、建設した工務店さんへご相談ください。

 

まとめ:アスファルトシングル葺きの施工マニュアルの違いを示しました。

国産、外国産で施工マニュアルが大きく異なりました。

外国産はセルフシーラントという自着層接着剤が海外仕様で付いています。

国産ルールのJASS12 では、シングルセメントの塗布が標準となっています。

もしかすると、このダブルスタンダードが施工側に混乱を与えて、施工ミスから飛散したという仮定も立ちそうです。

また、耐風性能が施工者の接着剤の塗布量で決まるというのも心配な部分です。

くぎを打つ、ビスをねじ込む、銅線を縛るに比べて、隠れるところに施工する接着剤はバラツキが大きいと思います。

今後も、強風による飛散が続くようであれば、お客様からあらかじめシングルセメントの使用量までチャックを入れるなどの自衛策が必要かも?です!

 

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