耐震リフォーム、下から見るか?上から見るか?(床下or屋根?)

耐震リフォーム!屋根から攻めるか?床下から攻めるか?どっちがいいの?

阪神淡路大震災以降、何となく、数年おきに大きな地震が発生している感じがあります。

「巨大地震に備えているか?」というと、自分の家では、あまり対策できていない私なのですが、仕事柄、住宅の地震対策にはたいへん興味を持っています。

仕事柄?・・・屋根関係の仕事をしていまして、

「屋根から人の笑顔を作りたい!!!」がモットーの三州瓦、神清(かみせい)のDr.神谷です。

 

平成25年においても、耐震性の低い(旧耐震基準:昭和56年以前に建築された)住宅が約900万戸(全体の約20%)あると言われています。

これらの住宅は、巨大地震のたび、残念ながら被害が発生しているのです。

そのため、国や自治体も耐震診断・耐震補強を補助して、耐震性のある住宅へリフォームすることを推奨しています!

我が瓦業界は、建物全体の耐震補強に合わせて、旧工法の瓦屋根の耐震補強も行っていただくように、啓蒙活動しております!

そんな状況の中、巨大地震が発生すると建築学会や国が調査を行う前にもかかわらず、地震直後、無責任にマスコミが取り上げる記事があります!

例えば、上記のように、いかにも、瓦が原因で建物が倒壊したかのような記事です!

実際には、瓦が原因ではなく、建物の強度が不足していたからです。

この屋根の重量と耐震性については、国の研究所の先生に行っていただいたシミュレーション結果を交えて、詳しく記載している下記記事をご覧ください!

軽い屋根なら巨大地震でも大丈夫?実は建物の強度の見直しの方が重要です!

 

ここからは耐震と屋根の関係ではなく、本題の耐震と住宅の耐久性の関係についてです!

阪神淡路大震災の調査結果

木造住宅の耐震性は構造材の強度が必要だとされています。

さらに、阪神淡路大震災などを経て、新築時の耐震性だけではなく、長期に渡って、耐震性を維持させることも重要であると認識されてきました。

つまり、木造住宅の耐震性を考えるには、併せて、耐久性も考えることになります。

木造住宅の耐久性とは、腐朽(木材の腐れ)対策及びシロアリ対策をしっかり行うことと言えます!

ここで、阪神淡路大震災の調査結果を簡単に。

(コシイプレザービングのカタログより)

赤色の棒グラフをご覧ください!

シロアリ被害・腐朽が確認された木造住宅では、全壊が90%、半壊が8%となっています。

この比率を見ると、倒壊の原因は耐久性不足とも言えるのではないでしょうか?

さらに、「地震対策≒シロアリ対策」とも言えるので、耐震リフォームに役立つ「シロアリ情報」をご紹介いたします!

 

シロアリを見てきたぞ~!

「シロアリ対策が重要」とか、「シロアリって、こわい!こわい!」といっても、実際には、シロアリを見た方は少ないのではないでしょうか?

そこで、九州・宮崎までシロアリ見学ツアーに参加しました。

防蟻・防腐木材を生産されているコシイプレザービングさんのご厚意で、「シロアリとご対面」できました!(ありがとうございました!)

シロアリ試験地

私が想像していたのとは違い、シロアリ試験地は比較的樹木も少なく、人工的な場所となっていました。

試験地の中心に、1本、木が植わっていました。

この木の根元にシロアリの営巣があるそうです。

シロアリがたくさんいるということで、この木を別の場所から移植したそうです!

 

シロアリ試験

この試験地の地面の中にシロアリがいるので、その上に試験槽や試験体を設置して、防蟻について研究されていました。

試験槽を住宅の基礎と見立てて、その中に試験体を入れ、効果を確認されていました。

 

シロアリとご対面!

いよいよ、シロアリとご対面!

地面に刺さっていた試験体を引き抜くと木の先端に孔が開いていて、白いものが動いていました。

シロアリは地面に孔を掘って蟻道を作るため、地面の中の木部が食害されていました。

さらに、その近くの木の裏側には、

ヤマトシロアリがたくさんいました!

シロアリは光を嫌うため、突然、光を浴びて、うごめいていました!

こわいもの見たさで興味のある方は動画でどうぞ!

 

このように、たくさんシロアリが生息している試験地で、シロアリ対策としての技術が研究されているとのことでした。

 

実棟でのシロアリ被害!

それでは、実際の家でシロアリが発生するとどんな感じなのでしょうか?

愛知県での事例です!

基礎の上の水切り用の貫板に大量のヤマトシロアリがいた現場です!

運よく、翅(はね)アリが飛び立つのをお施主さまが見つけて、水切り裏を調べたら蟻道だらけだったので、発見することができました。

発見が早かったのか、住宅の構造材までは食害を受けていなかったので、不幸中の幸いでした。

貫板が食害され、スカスカになっていました。

土台水切りと貫板は交換しましたが、住宅の耐震性の低下までの影響ありませんでした!

 

耐震リフォーム、下から見るか?上から見るか?

耐震リフォーム!

検討される場合は、まず、建設時期を調べましょう!

昭和56年以前の場合(旧耐震基準)

下から見ましょう!建物の強度が不足しています!

床下、基礎、壁、屋根と家全体の耐震診断を受けてください!

総合的な判断のもと、どこの部分を耐震リフォームするのか?相談しましょう!

 

昭和56年以降の場合(新耐震基準)

こちらは上を見る必要はありません。

屋根材が瓦であっても、屋根材の重さに見合った壁量となっています!

下から見ましょう!

床下のシロアリ・腐朽の有無を確認しましょう!

小屋裏の腐朽の有無を確認しましょう!

まず、劣化の有無を確認して、それから耐震診断を受けてください。

耐震金物の有無・壁の配置のバランスを確認しましょう!

 

耐震リフォームにおける屋根のポジションは?

結局、耐震リフォームにおいて、屋根は主役とはなりません。

主役となる建物強度の補強・リフォームを検討した上で、脇役として、屋根の軽量化をご検討ください!

雨漏りや変色など屋根の不具合の改善に合わせて、屋根の軽量化の検討をお勧めいたします!

 

まとめ:耐震リフォームは下から見ましょう!

大震災での建物倒壊の原因は屋根の重さではなく、建物強度・耐久性です!

耐久性はシロアリ・腐朽の有無が影響します!

耐震リフォームは下から見ましょう!

耐震診断に併せて、耐久性(腐朽・シロアリの有無)も確認してください!

お問い合わせはこちら

 

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Dr.神谷
神清のまとめ役。
学者肌で数々の「産学官」の連携研究事業を行い、業界内でも数少ない技術派です。その知恵で若いスタッフを指導しています。

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