何でやらないの?高山陣屋で見た昔の知恵・ホールレス工法 「絶対に雨漏りさせない法則」

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高山陣屋で見た昔の知恵・ホールレス工法 「絶対に雨漏りさせない法則」

こんにちは〜。

屋根・雨漏りの調査員、神谷昭範です。

先日、TVニュースで高山陣屋の消火訓練の様子が放送されていました。

今月初旬その陣屋に行ったので、消火訓練の必要がよくわかります。

高山陣屋は全国に唯一現存する郡代代官所となっています。

今から300年以上前の1692年以降、直轄領となり政治が行われていたそうです。

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そのため、葵の御紋が使用されていました。

木造建築でいろいろ目を引く所がたくさん展示されていました。

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壁の模様は青海波と呼ばれ、江戸幕府が好んで使用したもので、平和な世の中が海の波のように永遠に続くようにとの願いが込められているそうです。

高山陣屋の屋根とは?

消火訓練が必要な理由は、屋根が全て木製品のためです。

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御蔵の屋根で、石置長榑葺と呼ばれるものです。

榑(くれ)と呼ばれる屋根材が使われています。

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屋根の材料・くれ板の作成風景も展示されていました。

陣屋の建物によって、くれ板の葺き方も変えているようで、展示されていました。

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高級な杮葺で玄関の庇が作られていました。

幾重にも重ねられ非常に暴露面積が小さい仕様となっています。

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御役所・役宅で使用されているのが、半榑熨斗葺です。

杮葺よりも暴露面積が大きくなって、逆に重なりが小さい方式です。

石置長榑葺は重なりがさらに小さいので、強風で飛散しないように石を重りとして使っています。

当然、重なりが小さければ、材料費・施工費とも安価になります。

昔の人の知恵・流し桟ホールレス工法

さらに、昔の人の知恵だなぁ〜と感じたのが、杮葺と半榑熨斗葺は流し桟ホールレス工法となっていました。

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垂木、野地板、流し桟、横桟、くれ板となっています。

雨漏りが発生しない構法ですね〜!

さらに、石置長榑葺は野地無工法となっていました。

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くれ板の裏面が丸見えでした。

色違いは定期的にメンテナンスされている証拠ですね。

この木製屋根は20年程度で、修繕されるそうです。

(木製屋根材でも20年持つのに、10年しか持たない今の屋根材は何か間違っていますね〜!)

定期的にメンテナンスが行われているために、技術の伝承もできます。

また、高山の街並み(庇)にも木製屋根が使用されていました。

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高山の街として、この高山陣屋・木の文化を守っている気がしました。

因みに、鬼瓦の代わりに木製の鬼瓦擬きが展示されていました。

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陣屋の 最初の写真でも、実際に屋根の上に上がっていましたよ〜!

 

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