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ガイドライン工法の基準となる耐風、耐震試験は、実際どのようにおこなわれているのですか。屋根の形や家の高さ、風速や地震も種々色々ですが、それらをどう区分してテストしているのですか。教えて下さい。
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ガイドライン工法が従来の工法と最も違う点は、科学的(数値化した)であるということです。従来工法の経験やカン(屋根工事には、これらも大変重要な要素です)に加え、すべてを数値化して対応することによって、必要な条件をクリアしようとするものです。テスト(標準試験といいます)は、耐風圧力測定の引っ張り試験と、地震エネルギーが集中する屋根の棟部の耐震試験の2種で構成されています。
瓦が飛ぶ(屋根から引き剥がされる)ことを防ぐための引っ張り試験では、瓦の形状、寸法、留めつけ方法ごとに、それぞれ行われます。原則として、4列4段に葺かれた16枚の桟瓦に、引っ張り上げる力(基準風速、建物の高さ、ピーク風力係数などによる構造計算を行って算出)を加え、150回繰り返しテストを行って、瓦が浮き上がってこなければ、合格です。ある基準(風速など)をクリアした工法は、それ以下の風速(や建物の高さ)の場合にも適用されます。このようにした、高さ(5m〜30mの26種)別、基準風速別(9種類)、勾配(4寸、4寸5分、5寸の3種)別のそれぞれの工法が決められていきます。
一方、棟部の耐震試験は、回転台の上に、3段以上ののし瓦の棟部を施工して、回転台を1分間に3回転させることによって、のし瓦の脱落や浮き上がり、異常なズレが出ているかどうかを見ます。のし瓦の棟部は、回転することによって、360度どの方向からも1G(1000ガル、阪神大震災の最大は880ガル)の力が加わりますので、これで異常がなければ合格です。このテストも、のし瓦の枚数や緊結方法ごとに行われますので、地震の加速エネルギーごとの結果をみることができます。これらのテストによって、ガイドライン工法の緊結用材料や緊結法が決められています。
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