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地震の時の瓦屋根の被害は、棟の部分に集中すると聞きましたが、何か対策は立てているのですか。わが家は100年以上も経つ古い民家で、棟には丸い形の瓦が高くつまれています。
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瓦メーカーはもちろんですが、屋根工事業界の地震に対する最大の関心は、どうすれば瓦の落下を防止できるかにあります。台風の時も同じですが、瓦の被害とは、屋根から瓦がはがれて飛んだり、ズレたり、落下することです。これらを防ぐには、屋根本体に、いかにしっかり結びつけるかにかかっています。古い工法では、葺き土の上に瓦を並べただけというものもあり、これだと、強風による引っ張り力や地震の衝撃でズレたり、落下したりの被害が多く出ます。いまでは、下地の桟やタル木に、ボルトや金具で止める引っ掛け桟工法(ガイドライン工法)が普及していますので、こうした心配はなくなりました。
ご質問の棟の件ですが、地震のタテ揺れやヨコ揺れの強い力は、建物全体を伝って、最終的に棟に集中します。つまり、棟の部分が最大の力を受けるため、被害もそこに集中します。これはすでに、本組合も参加して行っている実物大の地震実験でも確かめられています。
棟に集中する地震の力は、棟瓦をねじ曲げたり、ズラしたりする被害を与えます。棟瓦の役割は、雨、風など厳しい自然条件から家を守ることの他に、屋根全体を一体化する重しの役割があります。棟瓦もまたふつうの屋根瓦と同様、あるいはそれ以上に、建物本体と強く結びつけられていなければなりません。したがって葺き土の粘着力をたよりに、重ね積みしただけの古い工法では、地震の被害を防ぐことができません。棟瓦の工法は、地方によって様々な工法があり、どれが一番ということはむずかしいのですが、鉄筋や銅線を使って、棟材にしっかりと結んだ工法であれば、大きな被害を受けることはないでしょう。100年以上経つ貴重な民家だということですが、こうした点に注意しながら、一度専門の工事業者の耐震診断【コチラをクリック】を受けてみてはいかがでしょう。
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