太陽光パネル設置工事の現場調査したら、土葺き構法でした!
太陽光パネル設置で、現場調査を行いました。
既築の建物で、日本瓦の現場でした。
立派な釉薬瓦(いぶし銀系)でした。築15年以上は経過していました。
一般の方や、電気屋さんではわからないと思いますが、普通の瓦とは種類が異なっています。
何が違うの?
①瓦の先端が切落しタイプになっています。
この切落しの場合、通常の日本瓦とは大きさが違うかな?と慎重に調査する必要があります。
ちなみに、通常の日本瓦は1坪あたり53枚使用する大きさとなっています。
②1枚の働き長さを測ってみると215㎜と少し短かいです。
ちなみに、通常の日本瓦は1枚の働き長さが235㎜となっています。
この瓦は、中深桟瓦と言われる高級なタイプの日本瓦でした。
1坪あたり58枚使用します。(瓦同士の重なりが大きく、耐風性能が高くなっています。)
太陽光パネル設置するときに、アルミ製の支持瓦を一般的に使用していますが、中深桟瓦の大きさのアルミ支持瓦がないため、異なる留め付け方となる支持金具で設置しなければなりません。
この判断が瓦工事業以外の異業種の太陽光設置業者さんでは、ほとんどできません。
大きさの違う支持瓦を無理やり留め付け、雨漏りになった事例を見たことがありますので、依頼する業者さんにご注意ください。
③瓦をめくってみますと、赤丸の土が見えます。(土葺き構法)
太陽光システムメーカーさんによっては、土葺きの屋根に設置することは、NGとしているメーカーさんもあります。
また、土葺きの屋根は非常に重い屋根となっていますので、その上にさらに太陽光を載せるのには、要検討が必要となります。
棟部の耐震性があるか調べてみた!
棟瓦とのし瓦を銅線がクロスして巻いているのが見えます。
これは旧工法の留め付けです。
巨大地震が近くで発生した場合は、棟瓦が脱落する可能性があります。
太陽光設置工事と同時に、簡易耐震補強工事も行うことを提案いたしました。
このように、日本瓦の屋根は、瓦工事業者に任せることをお奨めいたします。
高級な屋根ですので、点検・補修することで、安価なライフサイクルコストへ繋がっていきます。 (#⌒∇⌒#)ゞ
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