屋根葺き替え工事を30坪の家でやるといくら?屋根材ごとの費用も紹介

Dr.神谷
Dr.神谷
  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、高浜市・半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経アーキテクチュア」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆しています。

本記事はこんな人にお勧めします。

  • 30坪の家の屋根葺き替え工事の価格相場を知りたい
  • 30坪の家の屋根葺き替え工事を安くする方法を知りたい
  • 30坪の家の屋根葺き替え工事の単価や内訳を知りたい

この記事で伝えたいこと

この記事は、「30坪の家の屋根葺き替え工事の価格相場を知りたい」「30坪の家の屋根葺き替え工事を安くする方法を知りたい」という方に向けて書かれています。

屋根葺き替え工事は、規模の大きな工事のため、多くの方にとって価格相場は気になるところではないでしょうか。
住宅の条件や使用する屋根材によって価格は変わってきますが、相場を知っておけば相場からかけ離れた内容で契約をすることはなくなりますよ。

本記事では、30坪の家の屋根葺き替え工事の価格相場について解説していきます。
工事の単価や安くする方法なども解説していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

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30坪の家で屋根葺き替え工事をやるといくら?

30坪の家の屋根葺き替え工事の適正価格について、目安としては「120万円~260万円」とお考えください。

屋根形状が複雑であったり、屋根勾配が急であったり、立地が悪かったりした場合は、工事価格が高くなる傾向があります。

また、ウッドショックやウクライナ紛争によって、建築材料の変動が無視できないほど大きくなっており、価格が今後変わってくる可能性がありますので、先ほどの目安は2022年5月時点の目安と考えください。

 

屋根材によって変わる屋根葺き替え工事の費用

屋根葺き替え工事費用は、どの屋根材からどの屋根材にするのかによって大きく変わります。

下記の表を参考に30坪の屋根葺き替え工事の費用目安を紹介します。

既存の屋根材施工内容総額費用目安
瓦⇒瓦160~240万円
瓦⇒スレート140~220万円
瓦⇒ガルバリウム鋼板160~240万円
スレートスレート⇒スレート120~200万円
 (カラーベスト・コロニアル)スレート⇒ガルバリウム鋼板140~220万円
セメント瓦セメント瓦⇒瓦160~220万円
 (モニエル瓦・厚形スレート)セメント瓦⇒ガルバリウム鋼板160~210万円
トタン(カラー鋼板)トタン⇒ガルバリウム鋼板120~190
万円

 

30坪の家の屋根葺き替え工事の単価

30坪の屋根葺き替え工事の単価をご紹介します。

既存屋根の撤去費・処分費、新規屋根の材料・施工費、下地補修費、防水シート、足場費用等の単価をまとめました。

内容費用相場(㎡単価)
既存屋根材の撤去費1,500~3,000円/㎡
既存屋根材の処分費1,500~3,000円/㎡
新規屋根材の材料・施工費【日本瓦・平板瓦】 8,000~12,000円/㎡
【スレート/カラーベスト・コロニアル】 5,000~8,000円/㎡
【ガルバリウム鋼板/横葺き・縦葺き】 6,500~9,000円/㎡
下地材料・補修費2,500~3,500円/㎡
防水シート材料・施工費500~1,500円/㎡
足場費用900~1,500円/㎡

既存屋根の状態によって、下地補修費は大きく異なります。

上記単価表以外として、諸経費(福利厚生費・管理費・残材処分費等)がかかります。

 

 

30坪のスレート屋根の家の屋根葺き替え工事の費用

30坪のスレート屋根の家の屋根葺き替え工事の費用を紹介します。

既存屋根の条件はこちらとなります。

  • 既存屋根材(スレート屋根/石綿入り)
  • 新規屋根材(コロニアルグラッサ)
  • 総2階
  • 屋根面積100㎡
  • 寄棟屋根
  • 屋根勾配3寸

リアルな一例をご紹介します。

項目数量単位単価金額
既存スレート屋根(石綿)撤去費1002,500250,000
スレート屋根(石綿)処分費1002,500250,000
下地調整費(野地板増張り)1003,000
300,000
遮熱コロニアルグラッサ材料代1003,600360,000
副資材(ルーフィング、板金等)1001,100110,000
本体施工費1001,600160,000
棟板金施工費301,20036,000
足場設置費250900225,000
諸経費・福利厚生費・残材処分費(工事費8%)135,000
消費税(10%)182,600
総合計2,008,600

 

30坪の瓦屋根の家の屋根葺き替え工事の費用

30坪の瓦屋根の家の屋根葺き替え工事の費用を紹介します。

既存屋根の条件はこちらとなります。

  • 既存屋根材(日本瓦屋根/葺き土なし)
  • 新規屋根材(F形瓦)
  • 総2階
  • 屋根面積100㎡
  • 切妻屋根
  • 屋根勾配4寸

リアルな一例をご紹介します。

項目数量単位単価金額
既存日本瓦(葺き土なし)撤去費1003,000300,000
日本瓦(葺き土なし)処分費1001,800180,000
下地調整費(野地板重ね張り)1003,000
300,000
F形防災瓦材料代1003,500350,000
副資材(ルーフィング、瓦桟木、ビス等)1002,000200,000
本体施工費1002,500250,000
足場設置費250900225,000
諸経費・福利厚生費・残材処分費(工事費8%)144,000
消費税(10%)194,900
総合計2,143,900

 

30坪のトタン屋根の家の屋根葺き替え工事の費用

30坪のトタン屋根の家の屋根葺き替え工事の費用を紹介します。

既存屋根の条件はこちらとなります。

  • 既存屋根材(トタン屋根)
  • 新規屋根材(ガルバリウム鋼板・立平葺き)
  • 総2階
  • 屋根面積100㎡
  • 切妻屋根
  • 屋根勾配2寸

リアルな一例をご紹介します。

項目数量単位単価金額
既存トタン撤去費1001,500150,000
既存トタン処分費1001,500150,000
下地調整費(野地板重ね張り)1003,000
300,000
ガルバリウム鋼板立平ぶき材料代1004,500450,000
副資材(ルーフィング、板金等)1001,100110,000
本体施工費1001,600160,000
棟板金施工費101,20012,000
足場設置費250900225,000
諸経費・福利厚生費・残材処分費(工事費8%)124,000
消費税(10%)168,100
総合計1,849,100

 

屋根材ごとに異なる屋根葺き替え工事の費用について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

屋根葺き替え工事の費用相場は?屋根材ごとに違う金額を完全解説

 

屋根葺き替え工事の費用を安くする方法

屋根葺き替え工事の費用を安くする方法を紹介します。

  • 外壁改修工事と併せて行う
  • 相見積を行う
  • 将来のメンテナンス計画を考える
  • イニシャルコストだけでなくメンテナンスコストも計算する

屋根葺き替え工事は必ず足場設置が必要となります。

外壁改修工事・雨樋メンテンナンスも同様ですので、同時に行うことで足場設置費用を一度で済ますことができます。

また、屋根葺き替え工事は高額となるため、相見積も手間ですが重要です。

金額を比較することができると同時に、リフォームプラン・施工業者の選定にも役立ちます。

恐らく、業者ごとに説明が異なるために、何が本当なのか混乱してしまうとよくお聞きします。

最安値の業者も選択肢の1つとなりますし、相場内であれば不安感のない業者も選択肢の1つとなります。

葺き替え後もメンテンナンスが何かとでてきますので、将来のメンテナンス計画・費用を計算して比較することで、もっとも自分の考えにあう業者を選ぶようにしましょう。

屋根の葺き替えは、電化製品のように最低限の機能が補償されているとは限らず、また、実際の業者の仕事内容を見積書だけ比較することはできないことをご承知おきください。

 

30坪の家の屋根葺き替え工事で費用が高くなるケース

費用相場の金額を紹介してきましたが、相場通りにはいかないケースもときどきあります。

以下に代表的な事例を紹介します。

  • 複雑な形状の屋根は費用が割高がある
  • 屋根の勾配(傾斜)が急になると割増がある
  • 屋根下地の劣化がはげしいと割増
  • 建物の立地が悪く運び込みがあると割増になる
  • 下屋根があると割高になる
  • 災害時は割高になる

とくに、隣接道路が狭かったり、門があったり、庭が広かったりして屋根葺き替えする建物に廃棄用の車を付けることができず、廃材を一輪車などで運び出しする必要があるとかなり割増になります。

正確には現地を確認してもらってから、見積してもらいましょう。

 

費用を抑えるためのカバー工法はやめておこう

既存の屋根の上に新しい屋根材を施工するカバー工法は、既存の屋根の撤去費用がかからないため、屋根葺き替え工事と比較すると費用が安くなります。

しかし、これは今回のイニシャルコストが安くなるだけです。

次回のメンテナンスでは、カバー工法の上にカバーすることはできません。

そのため、次回メンテナンスは2重の屋根材をはがすこととなります。

カバー工法している屋根の解体は分別解体をしなければならず、1重2回分よりも割高となります。

とくに、下の屋根材が石綿スレート屋根の場合、カバー工法工事による2つの理由で石綿飛散リスクが格段に上がっています。

①カバー工法屋根材を留め付けたビスにより、下の石綿スレートは破断・穿孔されておりアスベストが飛散しやすい状態となっている。

②カバー工法時に石綿スレートの上に粘着層付防水シートを設置するため、粘着層付防水シートをはがすとき、石綿スレートが表面はく離するので内部のアスベストが飛散する。また、粘着層付防水シートは石綿含有として処分する必要があり処分費も高額となる。

アスベストは発がん性物質であるため、規制は年々厳格化されています。

最悪なのは、将来、カバー工法の解体作業が石綿飛散リスクが高いと認定され、アスベストを解体するときのルールがレベル2などに格上げされた場合は、解体費用が一気に跳ね上がる恐れがあることもご承知おきください。

現状でも、次のメンテナンスまでの合計金額は カバー工法>>屋根葺き替え となっています。

結果、カバー工法することは多大な負の遺産を子や孫に先送りするため、オススメできないメンテナンスです。

屋根葺き替え工事のリアルな相場や屋根葺き替え工事の工程などについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。

屋根葺き替え工事の相場を知っておこう!リアルな金額を屋根屋が紹介

 

【まとめ】相場を知り適正な価格で工事を依頼しよう

30坪の家の屋根葺き替え工事の適正価格について、目安としては「120万円~260万円」とお考えください。

屋根葺き替え工事費用は、どの屋根材からどの屋根材にするのかによって大きく変わりますので、一覧表で目安を紹介しました。

屋根葺き替え工事の費用を安くする方法を紹介しました。

  • 外壁改修工事と併せて行う
  • 相見積を行う
  • 将来のメンテナンス計画を考える
  • イニシャルコストだけでなくメンテナンスコストも計算する

屋根葺き替え工事は高額となるため、相見積も手間ですが重要です。

金額を比較することができると同時に、リフォームプラン・施工業者の選定にも役立ちます。

葺き替え後もメンテンナンスが何かとでてきますので、将来のメンテナンス計画・費用を計算して比較することで、もっとも自分の考えにあう業者を選ぶようにしましょう。

屋根に関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。

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