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雨漏りの修理に利用できる補助金
雨漏りの修理に利用できる補助金が各自治体に用意されている場合があり、条件次第では雨漏りの修理費用の自己負担を少なくできる可能性があります。
しかし、雨漏り修理だけを目的とした補助金制度を実施しているという話は、全国的に聞くことはありません。
実質的にはリフォームとしての補助金を利用し、結果として雨漏り修理が行われるという形での可能性を探ることになります。
雨漏りの修理に補助金を利用するための条件
各自治体や利用する制度によって条件は異なるが、大多数の条件に該当する条件について紹介します。
- 市税などの税金を滞納していないこと
- 反社会的勢力とのかかわりが無いこと
- 居住目的であること
- 申請地域に居住していること
- 過去に同じ助成を受けていないこと
- 地元業者に依頼すること
- 着工前に申請していること
雨漏りの修理で利用できる?3つの補助金
雨漏りの修理で利用の可能性があると言われている代表的な3つの補助金について紹介します。
- リフォームの関する公的な補助金
- 住宅長寿命化の補助金
- 耐震化・アスベスト除去の補助金
次の章から詳しく解説していきます。
①リフォームの関する公的な補助金
省エネやバリアフリー化などの住宅の性能を高めるためのリフォームに対しては、国や自治体がリフォーム代の一部を補助する制度が定められています。
ただし、多くの自治体の制度は幅広いリフォーム工事に対して補助金を認めているわけではなく、関連した補助対象のリフォーム工事を行うときに雨漏り箇所が近い場合、結果として雨漏りの修理もやってしまう形で対応できる可能性があります。
例えば、サッシからの雨漏りの場合に、サッシの断熱性能を上がる改修を行うことで、併せて雨漏り修理を実施するというものです。
国や自治体の利用する制度によって一概には言えないが、10~20万円程度(工事費の5%)の補助金を利用できる場合が多いようです。
②住宅長寿命化の補助金
国の事業で住宅長寿命化を目的とした「長期優良住宅化リフォーム推進事業」という事業が行われており、劣化対策として雨漏りの修理の方法によっては補助金の対象の要件の一部を満たしています。
ただし、この補助事業はその他の要件も多いので、雨漏り修理だけを実施する場合は補助対象外となります。
他の主な要件は以下となります。
- 工事前にインスペクションを行うこと。
- 構造躯体等の劣化対策、耐震性(新耐震基準適合等)、省エネルギー対策の基準を満たすこと。
- 基準を満たすために、性能向上に資するリフォーム工事、防災性の向上改修工事などのいずれかを行うこと。
- 住宅面積の確保、居住環境、維持保全計画の策定の要件に適合すること。
かなり条件が厳しく、経年劣化が原因の雨漏り修理の場合は、大規模修繕工事が前提となっています。
③耐震化・アスベスト除去の補助金
雨漏りの原因が屋根や外壁であった場合、一定の条件で補助金を利用できる可能性があります。
耐震化の補助金の場合は、昭和56年より前の建物で、耐震診断を行って建物全体の評定が1.0未満の建物を1.0以上にすることが条件となります。
通常では倍以上に耐震性を上げる必要があるため、建物の1階の耐震壁を増やす必要があり、こちらも大規模修繕工事が前提となります。
例えば、瓦屋根から雨漏りしていたとして、金属屋根に葺き替えるだけでは、耐震性が足らず補助対象には当てはまらない場合がほとんどです。
また、アスベスト除去の補助金の場合は、アスベストが吹付しているものを除去する工事が対象です。
スレート屋根やサイディングにアスベストが含まれていて、これを撤去しても補助金対象外となります。
活用できる可能性のある補助金の具体例
屋根からの雨漏りで活用できる可能性の補助金を紹介します。
住宅・建築物安全ストック形成事業で、「瓦屋根耐風改修補助金」などという名前となっているものが多いです。
瓦屋根を全数留め付ける改修工事に対して、工事費の23%が補助されるというものです。
古い日本瓦屋根が雨漏りしている場合、屋根全体の葺き替えを検討される場合に有効な補助金となります。
ただ、今年度は全国的には限られた自治体だけが制度を運用しているので、詳しくは各自治体へお問合せください。
ちなみに、愛知県では、岡崎市、碧南市、高浜市が制度化しています。
雨漏り修理で補助金を利用するまでの手順
雨漏り修理で補助金や助成金を受けるためには、適切な手続きを行うことが重要となります。
順番を間違えると補助対象とならない場合もありますので、注意が必要です。
- 補助金や助成金について調べる(わからなければ専門業者に聞く)
- 雨漏り修理工事前に自治体へ申請する(専門業者への依頼でも可能)
- 申請後は、雨漏り修理の着工前の写真を撮影する
- 工事中の写真を撮影する
- 工事完了後の写真を撮影する
- 自治体へ書類・写真を提出して、問題がなければ後日完了通知が届く
雨漏り修理の補助金を利用するときの注意点
雨漏り修理工事の補助金や助成金を受けるときの注意点を紹介します。
- 年度内の予算がなくなれば終了する補助金もあるため早めに申請する
- 事前に申請に必要な書類を用意する(場合によっては図面も必要)
- 場合によっては抽選で交付が決まる場合があるため申請通過後に着工する
もっとも補助金を利用するのに注意して欲しいことがあります。
上記で説明したように、雨漏り修理単独で補助制度を設定している自治体はほとんどありません。
web記事などでは、「雨漏り修理に補助金が使える可能性がある」とうたって、集客していますが、実際には、ほとんど可能性はありません。
可能性がある場合は、雨漏り修理というよりは、大規模改修に併せて雨漏り修理を行う場合だけとなります。
例えば、雨漏り修理を直すだけの工事なら20万円、補助金が出る要件を満たす大規模改修工事なら400万円というようなイメージです。
雨漏り修理だけをしたい方は、補助金が使えるというセールストークにだまされて高額な契約をしないように注意してください。
【まとめ】雨漏り修理だけでは補助金の活用はむずかしい
雨漏りの修理に利用できる補助金が各自治体に用意されている場合があり、条件次第では雨漏りの修理費用の自己負担を少なくできる可能性があります。
しかし、雨漏り修理だけを目的とした補助金制度を実施しているという話は、全国的に聞くことはありません。
また、可能性がある補助金として、以下の3つを紹介している記事が多いですが、雨漏り修理だけを自己資金で行った方がはるかに安価となります。
- リフォームの関する公的な補助金
- 住宅長寿命化の補助金
- 耐震化・アスベスト除去の補助金
瓦屋根からの雨漏りの場合、屋根の葺き替えで活用できる可能性の補助金として、「瓦屋根耐風改修補助金」があり、これは有効です。
しかし、まだ、多くの自治体は制度を運用していないので、まずは各自治体にお問い合わせください。
雨漏りに関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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