屋根の雨漏りを自分で止める方法|プロが教える応急処置のポイント

Dr.神谷
Dr.神谷
  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。
    弊社は、高浜市・半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。年間200棟以上の雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経ホームビルダー/日経アーキテクチュア」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆!
    屋根の業界新聞「日本屋根経済新聞」の連載記事「瓦工事店は‟屋根のドクター”」を執筆中!

本記事はこんな人にお勧めします。

  • 屋根の雨漏りを自分で止める方法について知りたい
  • 自分でできる雨漏りの応急処置のポイントについて知りたい

この記事で伝えたいこと

この記事は、「屋根の雨漏りを自分で止める方法を知りたい」「自分でできる雨漏りの応急処置のポイントを知りたい」という方に向けて書かれています。

屋根から雨漏りが発生したとき、まず何をすれば良いのでしょうか。被害を最小限に抑えるには、落ち着いて正しく対応することが大切です。

本記事では、雨漏りの主な原因を解説したうえで、ご自身でできる雨漏りを止める方法や、身近な道具を使った応急処置の方法を紹介します。突然の雨漏りにも落ち着いて対処できるよう、ぜひ参考にしてくださいね。

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雨漏りの原因は?まず知っておくべき基本知識

雨漏りの原因について基本的なところが紹介しています。

雨漏りは、様々な方法で建てられた建物の様々な場所で発生し、その原因も様々であるため、雨漏り修理は難しいと言われています。

そこで、個別の原因を突き詰めるのではなく、雨漏りに至った主な原因について検討していきます。

主な原因は4つに集約できます。

  • 豪雨・強風雨・台風・積雪(気象条件)
  • 屋根や外壁材、サッシ等の経年劣化
  • 雨樋の詰まり
  • 建物の設計ミス・施工不良

 

一般的には、通常の雨では雨漏りせず、雨の降り方が特殊な場合に発生します。

降雨量が異常であったり(豪雨)、強風を伴った降雨であったり(強風雨・台風)、大量な積雪があったりすることが原因となります。

また、屋根・外壁からの雨漏りの修理を考える上で、屋根・外壁の基本構造を知っておくことが重要です。

屋根・外壁では、「一次防水(屋根材・外壁材)」と「二次防水(防水シート)」がセットで機能している間は、雨漏りは起こりません。

究極、「一次防水(屋根材・外壁材)」が破損していても、「二次防水(防水シート)」が突破されなければ、雨漏りは起きないのです。

そのため、屋根の雨漏り修理では、「一次防水(屋根材・外壁材)」を補修するだけでは根本解決と言えず、「二次防水(防水シート)」も併せて修理することが基本となります。

 

雨漏りを止める方法を知る前に|応急処置が逆効果になるケースとは

雨漏りを止める方法を知る前に知っておきたい応急処置が逆効果になるケースについて解説します。

応急処置が逆効果になるケースとは、素人の勘によるDIY修理などの応急処置をしたことで、その後の「原因特定が難しくなる場合」のことです。

専門業者による散水試験などは浸入口を特定する調査ですが、非常に難しくなります。

原因不明の雨漏りは、早期に専門業者に修理依頼することをオススメします。

 

雨漏りを今すぐ止める方法|防水テープで応急処置

雨漏りを今すぐ止める方法として、防水テープでの応急処置があります。

天井から水漏れしたときの応急処置として防水テープが有効です。

天井の上部に位置する外部の破損・劣化した場所を防水テープで応急処置的に補修することで、雨水の浸入を防げる可能性があります。

防水テープは紫外線劣化などが発生するので、長期間(3カ月以上))の補修には適しません。

また、あくまでも応急処置なため、次の修理前には撤去するので、撤去したときに屋根材・外壁材の表面を汚さないタイプの防水テープを使用してください。(ブチルテープ等は黒い痕が残ってしまいます。)

防水テープを貼った後、雨漏りが悪化した場合は、防水テープを貼ったことが悪化の原因ともなりますので撤去して。専門家へご連絡しましょう。

 

雨漏りを今すぐ止める方法|コーキング材で応急処置

雨漏りを今すぐ止める方法として、コーキング材での応急処置があります。

コーキング材は、雨漏りの浸入口のすき間を埋めるために充填する材料のことです。

コーキング材が使える場所は、外壁、サッシ、バルコニー等です。

屋根でのコーキング材での応急処置は高所作業のため、滑落のリスクが高く、命がけとなるため、やめておきましょう。

また、屋根材は入った水を屋根材の重なりで出すという考えのため、変なところにコーキングすると、かえって雨漏りがひどくなることも多く、この面からもオススメできません。

コーキングを行うには、コーキング材、コーキングガン、カッター、ヘラ、プライマー、ハケ、マスキングテープと、いくつか必要な道具を揃える必要があり、約4,000円程度で揃えることができます。

 

コーキングでの応急処置について「【雨漏りの応急処置】コーキング剤で素人が直す方法【プロが解説】」の記事で詳しく解説しています。

 

雨漏りを今すぐ止める方法|補修スプレーで応急処置

雨漏りを今すぐ止める方法として、補修スプレーでの応急処置があります。

補修スプレーとは、いわゆる防水スプレーのことです。

外壁・バルコニーなどからの雨漏り箇所をスプレーでコーティングすることで、一時的に雨漏りを止める可能性があります。(カビの発生の防止にもなります。)

補修スプレーには、様々な種類がありますので、雨漏り用や住宅用、多用途と記載があるものを選びましょう。

補修スプレーを使用するときは、使用箇所の汚れをしっかり拭き取り、2、3度重ねて吹きかけることで、効果が発揮されます。

1缶でわずかな面積しか塗ることができないため、応急処置に適しています。

 

自分でできる!身近な道具で雨漏りを一時的に止める方法:バケツ

自分でできる身近な道具で雨漏り被害を一時的に止める方法として、バケツがあります。

天井から水漏れしたときの応急処置として、バケツを設置することは有効です。(洗面器・鍋でも代用可能です。)

天井からの水漏れは時間が経つと滴下位置が移動することがあります。

そのため、バケツより広めのビニールシートを敷いて、その上にバケツを滴下位置に合わせて設置します。

床や周囲に水が飛び散る水ハネにより被害を広めないためにも、バケツがいっぱいになる前にこまめに水を捨てることをおすすめします。

また、天井上への点検口が近くにある場合、天井上(屋根裏)にバケツを設置することで、天井が濡れる被害を軽減できます。

水漏れが止まった後で、バケツを片付けるので、水を受けて重くなったバケツを天井上から撤去しやすいような形状の水受けをオススメします。

点検口から少し離れた位置なら柄のある鍋の方が設置しやすいですし、水漏れ量が多い場合は、深いバケツの方がこぼしにくいです。

 

バケツで応急処置する方法について「雨漏りにすぐに対応できる】バケツを使った応急処置の方法を解説」の記事で詳しく解説しています。

 

自分でできる!身近な道具で雨漏りを一時的に止める方法:タオルや雑巾

自分でできる身近な道具で雨漏り被害を一時的に止める方法として、タオルや雑巾があります。

天井から水漏れしたときの応急処置として、タオルや雑巾は有効です。

タオルや雑巾は以下のような利用方法があります。

  • 天井から落ちてくる水を拭き取る
  • バケツの中に入れて水の飛び散りを防ぐ
  • サッシから浸入した水をせき止める

 

床に水が溜まった状態で放置すると床材に水染み・変色が発生することがあります。

床や家財道具など濡れたところは、タオルや雑巾で早めに拭き取りましょう。

バケツの中にタオルや雑巾を入れておくと水の飛び散りを軽減する効果がありますので、バケツを放置する場合は、入れておくことをオススメします。

また、その他の利用方法として、風雨の吹き込みでサッシの隙間からも浸入してくる場合は、その浸入口をタオルや雑巾でおおうことでせき止めることができます。

 

自分でできる!身近な道具で雨漏りを一時的に止める方法:ブルーシート

自分でできる身近な道具で雨漏り被害を一時的に止める方法として、ブルーシートがあります。

広範囲で雨漏りが発生しているときは、雨漏りしている部分全体にブルーシートをおくことが有効です。

ブルーシートの上にバケツなどを置くことで、バケツからの飛び散りも気にならなくなり、雨漏りが終わった後の片付けも用意となります。

また、バルコニーの床面からの雨漏りの場合、バルコニーの床面にブルーシートを敷き詰める応急処置もあります。

ブルーシートの端部からの浸入をふせぐことが必要のため、防水テープで貼るなどの配慮が必要です。

 

注意していただきたいのは、屋根にブルーシートをかける応急処置は、作業中に屋根から転落するリスクがあるため、DIYで行うことはオススメできません。

 

自分でできる!身近な道具で雨漏りを一時的に止める方法:吸水シート

自分でできる身近な道具で雨漏り被害を一時的に止める方法として、吸水シートがあります。

吸水シートの吸水能力は、吸水シート1枚(約400g)で約10リットルの水を5~10分で吸水可能なので、室内への雨漏りした水分を充分に吸水することができます。

急な雨漏りで吸水シートがない場合は、ペットシーツやオムツなどで代用可能です。

雑巾と違い、吸水シートは保持し続けるので、吸水シートを置いたまま外出しても床に害を与えることはありません。

 

雨漏りを止める方法としてNGなこと

雨漏りを止める方法としてNGなことについて紹介します。

外部の雨漏り修理をする前に、室内側の水漏れ箇所をコーキングでふさいでしまう応急処置はNGです。

そこからの水漏れが一瞬止まる可能性はありますが、雨水が建物内の別の場所へ移動・滞留して被害が拡大するリスクとなります。

また、散水試験などで浸入口を特定する調査は非常に難しくなります。

天井から水漏れしない分、壁内や天井上で溜まってしまうので、柱や金物の劣化を進行させてしまい取り換えしの付かない大きな不具合が発生するリスクと言えます。

その他にも全体をシート・塗料などで覆ってしまうと、専門家が来たときにそれを外す手間となったり、外すことができなくなったりするため、原因がわからないのにDIY修理はやめておきましょう。

原因不明の雨漏りは、早期に専門業者に修理依頼することをオススメします。

 

雨漏りの応急処置と注意点について「雨漏り修理や応急処置の重要性!室内でやるべき5つのことを徹底解説」の記事で詳しく解説してます。

 

雨漏りを自分で止めた後はそのままでいい?応急処置後はどうする

雨漏りを自分で止めた後、応急処置後の対応について紹介します。

応急処置は一時しのぎに過ぎないため、専門業者へ連絡して適切に修理してもらうべきです。

雨漏りとは、建物の外部から室内へ雨水浸入した現象となります。

建物の外部が経年劣化して雨漏りした場合は、その他の場所も同様なリスクがあります。

また、室内への雨水浸入は1カ所でも、その他の部分でも壁内へ浸入している可能性もあります。

雨漏りが止まったからと言って、安心するのではなく、専門業者へ連絡して建物全体を見てもらうことをオススメします。

屋根材・外壁材の裏側や建物の構造体の損傷は、専門家による詳細な調査をしなければ、不具合を見つけることは難しいです。

オススメは雨漏り専門業者へ雨漏り調査・雨漏り修理を依頼するです。

 

【まとめ】応急処置が終わったら専門家へ連絡しよう

雨漏りは、様々な方法で建てられた建物の様々な場所で発生し、その原因も様々であるため、雨漏り修理は難しいと言われています。

雨漏りの応急処置の方法を具体的にいくつか紹介しました。

応急処置はあくまでも雨漏りの一時しのぎなので、雨が止んだら、すぐに雨漏りの専門業者へ調査・修理依頼しましょう。

雨漏り箇所以外でも気になるところがあれば、相談して再発防止に努めることが家を長持ちさせるポイントです。

 

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