目次
屋根材を選ぶ際の6つのポイント
屋根材を選ぶ際の6つのポイントを紹介します。
屋根材を選ぶには、以下の6つのポイントがあります。
- 価格
- メンテナンス費用
- デザイン
- 耐用年数
- 生活への影響
- 災害耐性
どれも重要に感じますが、屋根材によって強み・弱みがありますので、自分の考え方に近い屋根材を選ぶために、まずはその特徴を知っておきましょう。
次の章からそれぞれについて詳しく解説していきます。
屋根材を選ぶ際のポイント①価格
屋根材を選ぶ際のポイントとして、①価格について紹介します。
屋根材の価格は種類によって異なり、一般住宅の屋根面積100㎡で比較すると60~120万円と大きな差があります。
- 低価格帯:スレート屋根、アスファルトシングル屋根
- 中価格帯:ガルバリウム鋼板屋根、瓦屋根
- 高価格帯:樹脂繊維セメント屋根、石付金属屋根
初期費用の価格を重視するなら、スレート屋根・アスファルトシングル屋根がオススメとなります。
ガルバリウム鋼板屋根は、石付・断熱材付などの加工によってその分だけ高価となります。
屋根材を選ぶ際のポイント②メンテナンス費用
屋根材を選ぶ際のポイントとして、②メンテナンス費用について紹介します。
初期費用は必ず確認するのですが、意外と見落としがちで、屋根材選びにおいて10年後から後悔するのがメンテナンス費用のです。
初期費用の差よりも大きな差となるので、ぜひ、比較してほしいポイントです。
35年間でのメンテナンスコストは屋根材によって差が大きく、0~200万円/1棟ほどとなります。
- メンテナンスコストが低い:瓦屋根
- メンテナンスコストが中:石付金属屋根、樹脂繊維セメント屋根
- メンテナンスコストが高い:スレート屋根、アスファルトシングル屋根、ガルバリウム鋼板屋根
メンテナンス費用の価格を重視するなら、瓦屋根が最も安価でオススメです。
屋根材の表面が塗装してある場合は、定期メンテナンスが必要となり、トータルのメンテナンスコストは高額となります。
屋根材を選ぶ際のポイント③デザイン性
屋根材を選ぶ際のポイントとして、③デザイン性について紹介します。
屋根材は住宅の外観に大きく影響を与え、屋根材の状態で建物の印象が変わります。
- デザインの自由度が高い:ガルバリウム鋼板屋根、アスファルトシングル屋根
- 重厚感のあるデザイン:瓦屋根、石付金属屋根、樹脂繊維セメント屋根
- スッキリしたデザイン:スレート屋根、ガルバリウム鋼板屋根、アスファルトシングル屋根
曲面のある屋根・複雑な形状の屋根では、ガルバリウム鋼板屋根、アスファルトシングル屋根がオススメです。
屋根材を選ぶ際のポイント④耐用年数
屋根材を選ぶ際のポイントとして、④耐用年数について紹介します。
屋根材の耐用年数は、屋根の大規模な改修時期に影響を与えます。
大規模な改修では、100~万円と高額な費用がかかりますので、ライフプランにも影響を与えるので、予め計画しておきましょう。
- 耐用年数が長い(60年以上):瓦屋根
- 耐用年数が中(30年):スレート屋根、ガルバリウム鋼板屋根、石付金属屋根、樹脂繊維セメント屋根
- 耐用年数が短い(20年~30年):アスファルトシングル屋根
屋根材の耐用年数は、屋根材の下にある防水シートまで含んだ屋根の耐用年数となります。
防水シートの寿命が来ると、その屋根は大規模な改修が必要となります。
瓦屋根は部分補修が可能なため、60年以上と他の屋根材の2倍と定められています。(JASS12 屋根工事 日本建築学会 建築工事標準仕様書より)
耐用年数を重視するなら、瓦屋根がオススメとなります。
例えば、瓦屋根の初期費用が80万円で60年間使用すると、1年あたりの屋根費用は1.34万円となります。
一方で、ガルバリウム鋼板屋根の初期費用が60万円で30年間使用すると、1年あたりの屋根費用は2万円となり、瓦屋根より50%も高くなります。
つまり、長く住む家の屋根のコストパフォーマンスは瓦の方が高いと言えます。(さらに、メンテナンス費用も計算に入れるともっと大きな差となります)
屋根材を選ぶ際のポイント⑤生活への影響(防音・断熱性)
屋根材を選ぶ際のポイントとして、⑤生活への影響(防音性)について紹介します。
住み始めてからはじめてわかる住環境に影響を与える遮音性・断熱性も考慮が必要です。
- 防音・断熱性が高い:瓦屋根、石付金属屋根、樹脂繊維セメント屋根
- 防音・断熱性が低い:ガルバリウム鋼板屋根
断熱性は新築であれば、住宅の断熱性能が大きく影響を与えるので屋根材による差はそれほど気にする必要はありません。
雨音などは睡眠に大きく影響するので、睡眠に神経な方はガルバリウム鋼板屋根はあまりオススメできません。
屋根材を選ぶ際のポイント⑥災害耐性
屋根材を選ぶ際のポイントとして、⑤災害耐性について紹介します。
日本は地震や台風、豪雨などの自然災害が多いため、災害に強い屋根材を選ぶことが必要です。
- 災害耐性が高い:樹脂繊維セメント屋根、ガルバリウム鋼板屋根、瓦屋根
- 強風で飛散しやすい:スレート屋根、アスファルトシングル屋根
古い施工方法の金属屋根は台風で被害を受けますが、2007年に新しい業界基準が定められており、台風に強い屋根材となっています。
古い施工方法の瓦屋根は地震・台風で被害を受けますが、令和4年以降では、新しい施工方法が建築基準法で定められており、地震・台風に強い屋根材となっています。
災害耐性の高さを重視するなら、樹脂繊維セメント屋根となります。
屋根材を選ぶポイントについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根材の特徴や価格が丸わかり!あなたの最適を選ぶポイント6つ紹介
屋根材の種類と特徴
屋根材の種類と特徴を一覧表で紹介します。
屋根材はそれぞれ一長一短があります。
自分の重視するポイントで選ぶようにしましょう。
屋根材の種類について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根材6種類の価格相場を徹底解説!価格やメンテナンス性で選ぶならどれ?
屋根材ごとに勾配が決まっている?
屋根材によって最低の勾配(こうばい/角度のこと)が決まっています。
屋根の勾配は、水平寸法に対する立ち上がり寸法で表します。
例えば、4寸勾配であれば、水平寸法10寸に対して、立ち上がり寸法が4寸の屋根の角度となります。
屋根材によって、使用できる屋根の勾配は下表のように決まっています。
最低勾配未満で施工すると雨漏りリスクが高まります。
屋根材の勾配で特徴があるのは、ガルバリウム鋼板屋根・立平葺きは屋根勾配が0.5寸以上とほとんど水平でも使用可能となっています。
箱型住宅を好む方が多く採用されています。
デザイン的には人気ですが、水平に近いと雨漏りリスクが高まりますので、絶対に雨漏りを避けたい人はやめておきましょう。
また、0.5~1.5寸では、雨漏りしたからと言って、他の屋根材へ変更することはできませんのでご注意ください。
屋根の勾配について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根材はどこまで緩勾配に対応しているの? 緩勾配瓦はあるの?
屋根材それぞれの代表的な写真を紹介します
屋根材のイメージが浮かびやすいように代表的な写真を紹介します。
●瓦屋根
(F形瓦)・・・最近流行りの瓦
(日本瓦)・・・昔からある瓦
●スレート屋根
●アスファルトシングル屋根
●ガルバリウム鋼板屋根
(立平葺き)
(横葺き)
●石付金属屋根
●樹脂繊維セメント屋根
新築時の写真はどれもきれいです。
似たようなデザインとなる屋根材も以外と多いです。
【まとめ】何を重視するかで選ぶべき屋根材は変わります!
屋根材の選び方のポイントとして6つを紹介しました。
- 価格
- メンテナンス費用
- デザイン
- 耐用年数
- 生活への影響
- 災害耐性
上記6つのポイントすべてが良い屋根材はありません。
それぞれの屋根材において一長一短がありますので、どのポイントを重視するかで選ぶ屋根材が変わります。
新築時にもっとも気になるの初期費用ですが、実際に暮らしはじめてから効いてくるのはメンテナンス費用です。
屋根材選びに迷ったら、信頼できる業者に相談してみましょう。
屋根に関してもう少し聞きたいとか、お悩みごとがありましたら、お気軽にお問い合わせください。
神清からのお願い
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