目次
切妻屋根と片流れ屋根の組み合わせで実現できるおしゃれな家
切妻屋根(きりづまやね)と片流れ屋根を組み合わせた場合の住宅の印象について紹介します。
切妻屋根と片流れ屋根には、それぞれ以下のような特徴があります。
- 切妻屋根は、シンプルでバランスの良い屋根形状です。
- 片流れ屋根は、モダンでスタイリッシュな印象の屋根形状です。
切妻屋根と片流れ屋根を組み合わせるとそれぞれの特徴を活かしたスタイリッシュな外観になります。
切妻屋根と片流れ屋根の特徴は、次章から詳しく解説していきます。
切妻屋根ってどんな屋根?
切妻屋根とは、2枚の屋根面を組み合わせた、本を開いて伏せた三角形の印象を与えるシンプルな屋根形状です。
昔からある人気の屋根形状で、もっともシンプルで合理的な形です。
建物が総二階で切妻屋根とすると、軒も出しやすく長期住宅に適しています。
切妻屋根について詳しくはこちらの記事で解説しています。
~切妻屋根ってなに?(屋根の形状) Q071~ 図解 屋根に関するQ&A
切妻屋根のメリット・デメリット
切妻屋根のメリット・デメリットについて紹介します。
切妻屋根のメリット
切妻屋根のメリットは以下の4つです。
- 雨漏りリスクが低い。
- 太陽光発電パネルが載せやすい。
- どんな屋根材でも対応可能。
- 屋根の施工費が安価。
切妻屋根は軒を出すデザインが人気であり、軒の出があることで壁面への雨掛かりが減り、雨漏りリスクは低いです。
切妻屋根は昔から施工されているため、どんな屋根材でも雨漏り対策は十分に出来上がっている屋根です。
南北、東西に向いたどちらの切妻屋根でも、太陽光パネルを設置することができます。
屋根材の寸法調整などでカットすることも少ないので、屋根の施工費が安価となります。
切妻屋根のデメリット
切妻屋根のデメリットは以下の2つです。
- 昔からある伝統的な屋根形状で、デザイン性が低め。
- 壁面が妻壁の分だけ増える。
昔からある伝統的な屋根形状なため、デザイン性が低い印象を与えます。
妻壁の部分の壁面が発生するため、外壁のメンテナンス面積はその分増加します。
片流れ屋根ってどんな屋根?
片流れ屋根とは、一枚の屋根面が一方向に傾斜する形状のことです。
片流れ屋根はスタイリッシュな現代的なデザインが人気で、近年は採用が増えている屋根形状です。
総二階の箱型住宅の屋根として、昔からある陸屋根に比べてデザイン的に人気があるようです。
片流れ屋根のメリット・デメリット
片流れ屋根のメリット・デメリットについて紹介します。
片流れ屋根のメリット
- 外観がスタイリッシュでおしゃれ。
- 大容量の太陽光パネルが設置しやすく効率が良い。
- シンプルな作りで初期費用が抑えられる。
- 屋根裏スペースを有効活用できる。
片流れ屋根のメリットとして、人気の箱型住宅の屋根に適していることです。
陸屋根に比べて、スタイリッシュなデザイン、初期費用・メンテナンス費用が安価となる、屋根裏スペースを活用できるなどのメリットがあります。
切妻屋根に比べて、同じ敷地面積であれば、2倍の太陽光パネルを設置できることもメリットです。
片流れ屋根のデメリット
- 雨漏りリスクが高い。
- 風に弱い。
- 屋根のかからない方角は劣化しやすい。
- 将来のメンテナンス費用が割高になりがち。
- 雨樋の容量に考慮する必要がある。
片流れ屋根のデメリットは棟部において雨漏り対策が不十分であるケースが見られます。
最近人気となり、いろいろな屋根材で片流れ屋根が施工されていますが、昔からある切妻屋根や寄棟屋根に比べて棟部の仕様や施工要領が充実しておらず、実際に棟部からの雨漏り事例が多く発生しています。
屋根のかからない方角の外壁は劣化が進行しやすく、切妻屋根などに比べてメンテナンス頻度が多くなりトータル費用が割高となります。
片流れ屋根のメリット・デメリットについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
片流れ屋根のメリット・デメリット。心配な雨漏り対策もご紹介します!
切妻屋根と片流れ屋根を組み合わせるメリット
切妻屋根と片流れ屋根を組み合わせるメリットについて紹介します。
片流れ屋根の棟の反対側にも小さな屋根面を設置することで、片流れ屋根と切妻屋根を組み合わせた屋根となります。
切妻屋根の片方だけが大きく流れている屋根とも言え、招き屋根(まねきやね)と呼びます。
片流れ屋根のスタイリッシュなデザインを維持しながら、棟部付近を切妻屋根とすることで、片流れ屋根のデメリットである棟側の雨漏りリスクや劣化リスクを軽減させることができます。
棟部に小屋裏空間を設置することができ、棟換気以外に妻換気も併用することができ、換気量を確保しやすく、屋根面での結露対策となります。
切妻屋根と片流れ屋根を組み合わせるデメリット
切妻屋根と片流れ屋根を組み合わせるデメリットについて紹介します。
片流れ屋根に切妻屋根を組み合わせたと考えるとデメリットは少ないです。
一方で、切妻屋根の片面を長くして、片流れ屋根のようにしたと考えると切妻屋根よりもデメリットが発生します。
長い屋根面では、屋根断熱仕様とすると通気能力が低下するリスクがあります。
また、長い屋根面の軒先は大量の雨水が流れ込むため、軒樋への配慮が必要です。
切妻屋根と片流れ屋根の組み合わせが適している家とは?
切妻屋根と片流れ屋根の組み合わせが適している家について紹介します。
- 金属屋根・縦葺き屋根材を使いたい
- 太陽光パネルを設置したい
- 空間を広く使いたい
- ログハウス風や小屋風などの個性的なデザインにしたい
片流れ屋根において、金属屋根の縦葺き屋根材の棟部からの雨漏りが非常に多くなっています。
切妻屋根の棟部とすることで、雨漏りの弱点を克服することができます。
雨漏り・結露リスクを軽減させながら大容量の太陽光パネルを設置したい屋根として適しています。
また、切妻屋根ですと急勾配にすることで、小屋裏空間の利用やログハウス風のデザインとすることができますが、組み合わせることで、屋根の勾配を緩くすることも可能となります。
切妻屋根と片流れ屋根の組み合わせで注意すべきポイント
切妻屋根と片流れ屋根の組み合わせでの注意すべきポイントについて紹介します。
- 軒部の雨量が多くなるので、雨どいの排水計画が必要。
- 換気性能の確保。(特に片流れ部分の通気層を考慮)
- 片流れ屋根は屋根と外壁の取合部が劣化しやすいので、軒の出の長さを確保。
- 防水性と耐久性に優れた屋根材を選ぶ。
切妻屋根と片流れ屋根の組み合わせでは、片流れ屋根の問題点の内、棟部の問題を組み合わせることで、解消するとお考えください。
それ以外の片流れ屋根の問題点はそのまま残るので、それぞれについて不具合対策を行いましょう。
切妻屋根と片流れ屋根の組み合わせにかかる施工費用は?
切妻屋根と片流れ屋根の組み合わせにかかる費用相場について紹介します。
切妻屋根の施工費用、片流れ屋根の施工費用、切妻屋根と片流れ屋根の組み合わせによる施工費用ともほとんど大きな差はありません。
それよりも屋根面積・勾配の大きさによって、費用は変わりますのでご注意ください。
一例としては、300万円~400万円ほどかかります。(躯体、防水、屋根材等の材工価格)
また、屋根材の種類や屋根勾配によって、メンテナンス費用は大きく変わりますので事前に考慮しておきましょう。
切妻屋根と片流れ屋根の組み合わせが人気の理由
切妻屋根と片流れ屋根の組み合わせが人気のある理由について紹介します。
- たとえば1階を片流れ、2階を切妻屋根にするなど、さまざまに組み合わせることでデザインが多様になる
- 太陽光パネル設置が大容量となる
- 片流れ屋根の弱点を軽減できる
新築において、片流れ屋根がもっとも多くなってきているので、少し変化を求める方には人気だと思います。
神清が考える「招き屋根」とは?
神清が考える招き屋根の特徴を紹介します。
- 切妻屋根の片方の屋根面を長くし、反対側を短くした形状。
- 片流れ屋根の棟で、反対面に短い屋根面がある形状。
招き屋根は、片流れ屋根の雨漏りリスク、結露リスクを軽減できるのでオススメです。
また、大容量の太陽光パネルを設置したい方にもオススメです。
片流れ屋根の弱点である棟からの雨水浸入、棟での換気不足を解決しながら、片流れ屋根のメリットも残すことができる招き屋根は片流れ屋根を検討している人には、是非検討していただきたいです。
神清が考える「招き屋根」の特徴について詳しくはこちらの記事で解説しています。
【まとめ】切妻屋根と片流れ屋根の組み合わせで機能性とデザイン性を両立
切妻屋根と片流れ屋根を組み合わせるとそれぞれの特徴を活かしたスタイリッシュな外観になります。
片流れ屋根の弱点である棟からの雨水浸入、棟での換気不足を解決できる機能性と片流れ屋根のデザイン性の両立することができる招き屋根は片流れ屋根を検討している人には、是非検討していただきたいです。
当社では「屋根から笑顔をつくる。」をモットーに、多くの実績を重ねています。
お悩みやご質問があれば、ぜひお気軽にご相談ください!
神清からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。
私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。