屋根の軒の出はホントに重要なんです!
みなさま。こんにちは。
我が家と思って心を込めて、誠実に調査、補修いたします!!!
神清(かみせい)のDr.神谷です。
最近、ちょっと気になっていることです!
昨日は1日の降水量が30mmと比較的しっかり降りました。
今日の朝も、小雨が降っていました。
ふっと、建物を見ますと壁の色が違うことに気付きました。
外壁の色
右側の赤丸部分は、壁面が濡れてベージュ色が濃くなっていました。
一方、左側の青丸部分は、壁面は濡れず壁そのままのベージュ色でした。
その違いは、屋根の軒の出が有るか・無いかでした。(軒の出は60cm程度)
さらに、よく観察してみると青丸部分は濡れていません。
窓上のひさしとサッシの下枠が少し出ているために雨掛かりしていないのです!
住宅の雨漏りはサッシ廻りが多い!
住宅の雨漏りの発生個所はサッシ廻りがとても多くなっています。
とくに、2階のサッシ廻りから浸入して、1階の窓上から室内へ雨漏りするパターンが顕著です。
このパターンの場合、2階のサッシ廻りに雨掛かりしなければ、防ぐことができる雨漏りなんです!
1階窓上の壁だけが雨掛かりしてもそれだけでは、1階窓上にはほとんど浸入しないと言えます。
つまり、軒の出があることで、大幅に雨漏りリスクが軽減されます!
研究資料から見ても明確です!
上は国土交通省資料(木造計画・設計基準及び同資料)に記載されたグラフです。
2階軒下から2階窓上までの距離は50cmぐらいですので、軒の出がない場合(赤丸)は、壁面累積雨量が200mm/年に対して、60cmの軒の出(青丸)があれば、1/4しか雨掛かりしないことを示しています。
さらに、「軒の出が15cm長くなるごとに、壁の流下水量が約25%減少する」というシミュレーション結果も報告されています。
住宅を検討する上で、可能であれば軒の出がある設計にされた方が、雨漏りのリスクが軽減できます。
基礎・土台への雨掛かり
また、赤丸は雨の跳ね返りにより、基礎が濡れています。
赤丸部分の下の犬走りは、コンクリートとなっています。
一方、その右側の部分は砂利となっています。
犬走りの仕上げによっても、このように雨の跳ね返りがはっきり変わります。
実験において、コンクリートと砂利の跳ね返りによる壁面の受水率が求められ、約10倍の違いがあると報告されています。
基礎・水切り部分の含水率が高くなりますと基礎鉄筋の腐食やしろありにも関係しますので、注意したいところです。
住宅のメンテナンスコストを考えますと雨水浸入を防ぐ補修費(塗装・シーリング)が多くを占めますので、設計の段階で雨水浸入しにくいデザイン・仕様とすることも重要ですね。 (#⌒∇⌒#)ゞ
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