屋根専用温熱環境実験棟の中って、のぞくと意外にすごいですよ!
弊社に屋根専用実験棟があります。
これまで、多くの屋根材(粘土瓦・化粧スレート・金属屋根・シングル・FRP・セメント瓦等)・構法の違いによる屋根・小屋裏への温熱環境の影響を調査しました。
実験棟は南北に屋根面があります。屋根勾配は5寸勾配になっています。
室内は1つの部屋となって、天井より上の小屋裏と屋根は3つに区切られています。小屋裏と小屋裏の間には400mmの断熱材が入っています。
同一空間の室内となっているため、屋根表面の違いが小屋裏に与える影響を同時比較することができます。
小さい屋根だけの実験棟のため、あまり興味を持たれないかもしれませんが、中はこんな感じです。
天井から壁から配線だらけです。100点以上の計測ポイントがあります。
パソコン・計測器・ロガー・空調・加湿・除湿といろいろな機器が入っています。
住宅の部位からすると屋根だけなのですが、実験を行ううちに屋根はもっとも外界の影響を受ける部位であるとわかりました。部分的な結露現象なども発生するため、自然と測定ポイントが増え、このような配線になっていました。
天井が低いため、頭だけが小屋裏に入るようになっています。
天井には?地域の平成11年省エネ基準を満たす断熱材が施工されています。
測定としては、室内・各小屋裏・外界の温度・湿度、外界の風向・風速・雨量・全天日射量を基本データとして、測定しています。
その他に、各実験により測定内容が異なります。
小屋裏・野地合板の裏面です。
赤丸が野地合板の含水率を測定しています。
青丸は熱流計で、野地合板の熱流量を測定しています。
緑丸は熱電対で、野地合板の裏面温度を測定しています。
黒丸は湿度センサーで野地合板の裏面近辺の空間湿度を測定しています。
この他にも、天井、垂木、釘、野地表面、ルーフィング、屋根材、換気部材、太陽光パネル、太陽光取付金具など、さまざまな屋根に関して測定を行いました。
また、粘土瓦だけではなく、他の屋根材も測定することで、屋根の知見を深めています。
3つの大学の先生方からご指導いただき、また、数社の屋根材・副資材・太陽光システムメーカーさんから実験依頼をいただいた実績があります。
屋根に関して、ご興味・疑問等のある方はお気軽にお問い合わせください。
数少ない屋根の専門家・研究者として、わかりやすくご説明いたします。 (#⌒∇⌒#)ゞ
神清からのお願い
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私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。