寒冷地での瓦屋根 棟部・葺き土の凍て
寒冷地では、屋根瓦に使用している土が凍てることによる不具合が見られます。
棟瓦を見ますと赤丸の部分が左側にずれています。よく見ると棟が蛇行しています。
なぜこのように蛇行したのか調べると下の土台に問題があることがわかりました。
棟に使われているのし瓦の下側を見ますと木材が見えています。通常、ここには土もしくはしっくいがあるのですが、この棟ではありません。
この土が無くなったために、棟を支える力が弱くなり蛇行しました。
屋根の他の部分を見ても、赤丸のように、土・しっくいが瓦の表面にくずれて出ていました。
この現象は、山間部の気温がかなり低くなる地域で発生します。雨などで、土が水分を含むと早朝凍結します。昼間、温度が上昇して融けますが、早朝また凍結することを繰り返して、土がボロボロと崩れる現象です。
棟の中は、比較的凍てによる崩れは起きていないのですが、土台部分の凍てが進行します。
対策としては、土を使わずに束を立て、下地木をはわせて、瓦を留め付ける乾式方法で施工することがあります。
また、定期的にしっくいのメンテナンスを行い、内部の土の凍てを防ぐこともあります。
建物は、その地域の気候に合わせた設計・仕様が必要ですが、特に、屋根は自然の気象影響を受けるため、地域性に適した屋根材・施工方法を選択することが重要です。 (#⌒∇⌒#)ゞ
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