こんにちは~
屋根の研究員、(通称?)Dr.神谷です。
48歳とかなりのおじさんですが、2級建築士試験に挑戦中。
平成29年度学科試験は何とかパスしました。
学科試験の勉強をするのに、とても苦労しました。
私なりに合格への近道を振り返ってみます・・・
屋根が専門の私が行った学科試験の勉強について、時間軸をもとに記載してみます。
まず、はじめに受験受付がありました。
2級建築士は受験資格が定められていますので、それに適合するか受付があります。
目次
受験受付をクリア
4月22日(土)、受験受付(面接有)完了。
建築学科を卒業されている方は問題ないのですが・・・
私は建築学科卒ではなかったので、いろいろと質問を受けましたが実務経験で、クリア。
受験受付会場入口では、受験生の連絡先をゲットしようと各社専門学校の方がアンケートと景品をもって、たくさん待ち構えていました。
よくわからない中、私はアンケートを記入しましたが、今振り返るとこれが合格できたキーポイントだと感じています。
理由は?後ほど・・・
念願の受験受付完了ということで、その足で、名古屋駅の三省堂書店へ。
書店で問題集を購入
4月22日(土)
大きな書店に行き、2級建築士の学科を勉強する本を選びました。
いろいろな本が出ていた悩みましたが、過去問中心の問題集を選びました。(約3,000円)
問題集をやってみると、学科が4つもあり手強い感じ。(建築計画、建築法規、建築構造、建築施工)
範囲が想像よりも広く、後2か月と時間がないので、「自力ではやばいなっ」と直観しました。
愛知建築士会の講習会に参加
2か月後の試験に間に合わないな~とあせってきたときに、目に入ったのが、愛知建築士会が開催する短期集中講習会。
1日3時間(18時~21時)(全17日)の講習会。
費用は5万円と高かったのですが、専門学校に通うよりは安いかなと参加しました。
テキストはこの本でしたが、先生によっては、自分専用のプリントテキストでした。
初回が4月25日(火)で、週2、3回。
建築法規には、法令集の持ち込みが可能とのこと。
勉強会にも使用するからと慌てて購入。(よくわからないけど、総合資格学院出版の法令集を購入。)
建築士会の講習会は短期間で全体像(範囲内容)を把握するには良かったのですが、学科の内容はわからないことだらけだったので、正直、短時間講習だけでは頭に入ってきませんでした。
それでも、全17日すべて出席しました。
(5万円の価値があったかどうか?費用対効果で言うと微妙かな?・・・)
法令集のアンダーライン引き
5月のゴールデンウィークは法令集の付箋付けとアンダーライン引きでつぶれました。(3~4日間)
肯定内容赤線、否定内容青線、別紙アンダーライン引き説明書に従って、本書にアンダーラインを引きまくる。
(あらかじめ、アンダーラインを印刷してある本を販売してくれればいいのに・・・と何度も思いました・・・試験ルールでダメとなっているのでしょうけど・・・)
この作業はかなり心が折れました・・・
総合資格学院さんからの誘い
5月のゴールデンウィーク明けに、総合資格学院さんから電話があり、お会いしました。(受験受付のときに記入したアンケートの連絡先をもとに営業の連絡でした・・・営業の連絡だと思いましたが、試験に対して不安がいっぱいだったので、いろいろ情報が欲しくて・・・)
受験の全体像や今年の傾向などを教えてもらいました。
・通常、1月から専門学校に通うコース(約80万円程度・学科+製図)があり、半年間勉強すると合格確率が高い
・25週間(半年間)、1週間12時間勉強して、計300時間程度が必要
・毎年、学科の難易度が変わり、今年は去年の学科合格率が42%と高いため、難しくなる予想(平均合格率30%)
・2か月だと1週間に20時間勉強しても、160時間程度なため、効率よく勉強しないと間に合わない
などなど、心が折れる情報ばかり。
特に、今年の問題は難易度が高いと言われたことがショックでした。
そんなとき、今なら特別に、半年間学校で勉強する教材を3万円(設計製図コース(約41万円)を申し込む方のみ)で購入できるという話がありました。
(今思うと、完全に若い営業マンの術中にはまっていますね。)
悩みましたが、建築士会の講習会(5万円)に手応えを感じていなかったので、一か八か、申し込みました。
専門学校の教材
専門学校の教材は当然ですが、市販の問題集よりも300倍は充実していました。
教材はテキスト・過去問集・一問一答集・模試(4回分)がありました。
テキスト
テキストは問題の内容を理解するためには、図が多く、とてもわかりやすくできていました。
本屋さんの市販のテキストは意図的に内容が浅くなっているそうです。
(専門学校に通わせるのが主目的だからだそうです。)
ネットで中古本のテキストが販売されているそうですが、わかる気がします。
過去問集
過去問集は回答の解説はわかりやすいですが、これは市販でも・・・
一問一答集
一問一答集は過去問以外に新しい切り口の問題が載っている・・・これが役立つそうです。
過去問を勉強するだけでは、新しい問題に対応する力が足りず、それを補うのがこの一問一答集だそうです。(営業マンのセールストークですが)
以前、問題作成に関わった大学教授に聞いた話を思い出しました。(毎年問題を作成するのに、過去問にそって何問、新しい形態で何問と指示があるそうです。)
(この記憶と営業マンの話が一致して、どうしてもこの一問一答集がほしくなったので、実は、3万円を払う気になったのです・・・)
結果的には時間がなく、残念ながら、これを使いこなせませんでした。
でも、最後、いい点を取るためには、これをひたすらやることは理にかなっていると思いました。
模試
模試(4回分)は一番試験で点数を取るのに役立つアイテムです。
午前3時間(計画・法令の2科目)、午後3時間(構造・施工の2科目)の試験方法は時間的な慣れが必要だと思いますので、模試は時間配分をつかむのに有効でした。
これだけ付いて、3万円はとてもコストパフォーマンスが高いと思います。
建築士会の講習会よりはお得ですよ~。
6月4日の専門学校の模試
6月4日に初めての模試(3回目)に臨みました。
まだ、全科目、目を通していない状況でしたので、合格点の60点は届きませんでした。
特に、法令では、法令集を使うことに慣れていないので、時間ばかりが経過して間に合いませんでした。
これは「やばい~~」と実感しました。
後4週間で仕上げるために、ポイントをしぼることにしました。
ポイントごとに過去問を勉強
全体を理解するには時間がないので、過去問集にしぼり勉強しました。
計算問題と暗記問題、法規問題は分けて、毎日、それぞれを少しずつ取り組みました。
・計算問題
計画:換気回数、空気線図
法規:採光面積、敷地面積・高さ、建ぺい率、容積率、高さ制限
構造:応力度、座屈、断面、トラス、応力、反力
施工:ネットワーク工程表
・暗記問題
計画、構造、施工の各分野を順番に。
・法規問題
1テーマごと、毎日少しづつ、法令集を使わずに過去問をとく。
答え合わせのときに、法令集で場所を確認。
結局、法規は法令集よりも過去問の答えを暗記することが重要だと思います。
毎日曜日に模擬試験
残っている3つの模擬試験を毎週日曜日に行いました。
模擬によって、各問題のむずかしさが異なるので、点数はバラツキましたが、少しずつ合計点は上昇しました。
法規は難易度がかわらないためか、バラツキは少なく、少しずつ点数が上昇していきました。
1科目25点/25問、4科目で100点/100問で足切り13点/1科目、合計60点以上で合格。
全科目15点で合計60点で合格となります。
5択のマークシート方式。
私は目標70点(計画19点、法規16点、構造17点、施工18点)と設定しました。
総合資格学院さんの模試では、この設定をなんとかクリアできる所まで行きました。
しかし、試験前、最後の日曜日は日建学院さんから送られてきた模試を行いました。
すると、点数はガタ落ち。
問題を作る人のくせがあるようで、1社の模擬試験だけでは足らないことに気付きました。
そこで、最後の週ははじめて、一問一答集に取り組みました。
過去問にない質問にも答える練習をしました。
時間がなかったので、一問一答集は、計画と構造だけしか手が回りませんでした。
集中力の欠乏
昔のように若くないので、文章を読む集中力が著しく低下していました。(合格者の内、50代は5%、40代は10%だそうです。)
とくに模試では、午前中の計画・法規の3時間ですが、時間がかかってしまい、時間内に収まらない・・・
計画で頭が疲れ、法規では文章をしっかり読むことができない・・・
作戦としては、計画45分、法規のわかりやすい問題(過去問の記憶で解ける問題)1時間、法規のわかりにくい問題(法令集で調べる問題)1時間15分とする時間配分を心掛けました。
試験前日
試験前日は早く寝ることを心掛けました。
頭を軽くしないと法規が攻略できないと判断したからです。
一夜漬けではどうにもならない範囲の広さので、あきらめがつきました。
試験当日
駅から大学まで、各専門学校さんが当日の見直し資料を配っていました。
もらわなかったので、試験の参考になったのか?検証はできません。
大学のエアコンは結構強かったので、長そでのシャツを羽織って臨みました。(長そでシャツは試験当日の大切なアイテムかも?)
根拠はありませんが、なんとなく正解率が高くなる(?)回答法は、「自分が知らない言葉の入っている回答番号は選らばない」です・・・
5択の回答欄からなんとなく3つを消すと残り2択。
2択の中に、自分の知らない言葉が入っている場合が多いので、それを消す。
残ったものを選らぶ回答法です。(責任はとれませんが・・・)
試験終了
時間まで席にいないと問題用紙を持ち帰れないしくみとなっていました。
2次の製図に進めるか判断が必要ですので、自己採点は重要です。
最後まで席にいて、問題用紙を持ち帰り自己採点しましょう。
試験が終わり帰り道では、午前中の計画・法規の正答速報が配られました。
帰りの電車の中で、待ちきれずに問題用紙の番号と正答の番号を見比べている人が何人もいました。
悲しそうな表情になる人がいて、心情がわかるので私もつらくなりました。
私は我慢して、家に帰り、自分の回答番号を携帯から入力して、専門学校の即日採点サービスを利用して、回答結果を待ちました。
数時間後、自分の点数がメールで送られてきました。
とりあえず、合格しました。(仮ですが)
正式には8月に入ってからはがきで通知ですが、それからでは、設計製図の勉強が間に合わないので、各自の自己採点で合格している判断して2次の勉強をはじめます。
2次の製図は独学ではむずかしいとよく聞きます。
私は図面を描いたことがないので、迷わず専門学校へ通います。
毎週日曜日、朝から晩まで2か月間です。
まだ、始まっていないので、ここまでですが、2次試験が終わったら、体験談を報告しま~す!
学科試験の点数が高い方が設計製図試験の合格率も高くなる傾向があるそうなので、学科試験は高得点を狙いに、1月から勉強されることをおすすめいたします。
独学で安価に合格したいなら、
A.1月~4月独学、5月から専門学校の本を購入パターン
B.ネットで1年前の専門学校の本を購入パターン
48歳のおじさんの体験談でした・・・(直接投資金額89,240円)
・問題書 3,000円
・法令集 3,000円
・スタンダードテキスト 3,240円
・建築士会の講習会 50,000円
・専門学校テキスト 30,000円
参考になれば幸いです・・・
おまけ(屋根屋が感じた学科試験の内容)
屋根の話は何題かありました。
・木造部材の名前(広小舞、登り淀、破風板、面戸板・・・)
・屋上防水の施工の話
・屋根材別の勾配の話
・積算においては、ルーフィングの重なりを考慮しないという話
・日本文化・歴史的建築・景観に関係する建物の屋根(屋根形状、檜皮葺き、木瓦葺き、瓦葺き・・・)
・瓦屋根を軽い屋根に葺き替えると耐震性が向上(?)する話
できれば、構造計算・壁量計算を行うので、瓦屋根も軽い屋根も耐震性は同じであるという話で、問題を作ってほしいと思いました。
この試験勉強するだけでも、瓦屋根は耐震性が弱いと勘違いするように感じました・・・
(日本文化・建物・景観・観光の一躍を担っている瓦を守ろうキャンペーンです。・・・)
神清からのお願い
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