国立研究開発法人 建築研究所を見学しました。昨日に続き、簡単にご紹介いたします。
2×4(ツーバイフォー)という木造建物の6階建て実大実験棟がありました。
1974年にツーバイフォー工法がオープン化されて40年が経過しています。3階建て、4階建てと研究や性能規定化、耐火構造の大臣認定取得などが進み、6階建て実大実験棟と進化しているようです。
実験棟では、高強度耐力壁や2時間耐火構造など各種技術的検証が行われています。
そんな中、外壁に目をやると縦樋がサイディングの目地部分に留め付けられていました。外皮の劣化リスクではシーリングが劣化した場合、雨水浸入のリスクとなるためNGとしています。残念。
そのとなりでは、CLT実験棟がありました。
CLTとは、ひき板を並べた層を板の方向が直交するように層を重ねて接着した大判の木質パネルです。1990年代にオーストリアを中心に発展し、2016年に日本でも一般的な設計基準が策定されるため、今後CLTの利用が進むと言われています。
実験棟では、6m×2.7mの大判パネルが使われているそうです。
高さ6mの通し壁の迫力やCLTをそのまま使用した内装などが特徴になっています。
建物内に入った時の個人的感想として、石膏ボードで耐火構造としている建物よりも木内装の方が気持ちがよく、明らかな差を感じました。
その隣には別の実験棟がありました。
瓦屋根でモルタル壁となっていました。軒の出もあり安心できる一般的な建物でした。何の実験なのかは説明がなくわかりませんでした。
実験棟の敷地の隣には強風雨発生装置があります。
この装置は共同研究で何度も使用させていただきました。
能力は平均風速:8〜40m/s、降雨量:鉛直面に対する10分間降雨量120?となっています。(日本の最大10分間降雨量:49? 足摺岬)
屋根、外壁、開口部の防水性能試験や仕上げ材の破損・飛散などの耐風性能試験を行うことができます。
その奥には、約10,000?という広大な敷地にばくろ試験場があります。
その中に、共同研究で行った各種屋根材の通気下地屋根構法暴露実験架台があります。
赤丸は化粧スレート屋根、緑は瓦屋根です。
青色は金属立平葺きとなっています。
黄色はアスファルトシングル葺きとなっています。
各屋根材とも通常構法と通気構法の比較を行い、温度・湿度・含水率などを比較しながら劣化具合を観察しています。
国の研究機関として、博士号をもつ研究者の方々(50名程度)がいらっしゃるそうです。その研究成果が私たちの住生活に繁栄されることを期待しています。
(#⌒∇⌒#)ゞ
神清からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。
私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。