工事の概要
屋根材:日本瓦旧工法棟部⇒冠瓦(7寸丸)1本伏せ
価格:約30,000円/m(足場、下地補強抜き)
工期:2日間
築年数:約35年 約15m
古い日本瓦屋根棟部の耐風対策!冠瓦1本伏せで葺き直し。軽量化にも!
釉薬瓦の日本瓦屋根で棟部は旧工法の物件でした。
古い日本瓦屋根の旧工法で施工されている棟部は耐風性が低く、巨大台風では棟瓦が飛散して、周辺の瓦を破壊しています。
旧工法の見分け方など、詳しくはこちらの記事をご覧ください!
巨大台風で被害にあう瓦屋根とは?DIY耐風診断ポイントを教えます!
平部は接着剤でラバーロックが施されていました。
耐風性能はくぎ留めよりも乏しいですが、予算の関係で平部はそのままとしました。
そこで、耐風対策として、旧工法の棟部のみを冠瓦1本伏せで葺き直しを行いました。
冠瓦1本伏せは使用する瓦、葺き土の量が大幅に減少しますので、軽量化にもなります。
毎年、巨大台風が上陸していますので、古い日本瓦屋根にお住まいの方には、お勧めしたい棟部の安価な耐風対策をご紹介します!
工事の手順
工事前の状態
シルバー色の釉薬を使用した日本瓦屋根です。
平部はラバーロック工法が施されています。
1.大回し工法の銅線を切って、冠瓦をはがす
黄色の葺き土が現れますが、黒っぽい部分は水が廻っている部分となります。
2.のし瓦、葺き土、しっくいを解体する
古いのし瓦、鬼瓦、葺き土、しっくいを取り除きます。
3.最上部の瓦の留め付け、棟補強金物を入れる
最上部の瓦に孔を開け、留め付けを行います。
たるきに合わせて、補強棟金物を設置して、建物と連結させます。
4.棟芯材、なんばんしっくいを施工する
棟補強金物に棟芯材(たるき)を留め、瓦とたるきの隙間になんばんしっくい(南蛮漆喰/防水材の一種)を詰め込みます。
昔の(葺き土+しっくい)と比べるとなんばんしっくい・1種類となりますので、しっくいのはがれを補修する必要もなくなるので、耐久性が向上します!
5.冠瓦(7寸丸)を施工して完成!
施工完了後の屋根です。
冠瓦をたるきにビスでしっかりと留め付けています。
棟部を冠瓦1本伏せで葺き直すことで、巨大台風の被害をほとんど防ぐことができます。
古い日本瓦屋根にお住まいの方は、是非、巨大台風が来る前の耐風改修をお勧めします!
ご質問等あれば、お気軽にお問い合わせください。
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