工事の概要
築40年S瓦屋根からの雨漏り 野地板の張り替え、瓦屋根の葺き替えの屋根修理
工期：10日間
築年数：約40年
築40年S瓦屋根からの雨漏り 野地板から葺き替え
「雨漏りして野地板が落ちているので葺き替えしたい。」とご相談いただきました。
伺ってみるとS瓦屋根の鉄骨造でした。
小屋裏を確認してみると、一部、野地合板が落ち込んでいるところがあり、全体的にも野地合板に雨染みがありました。
お客様は野地板が心配と言われるので腐朽している所は張り替えをして、その上で全面に増張りを行いました。
瓦ではめずらしく全面的な雨漏りだったので、原因を確認した所、鉄くぎを使用した瓦の留め付けによる不具合でした。
鉄くぎが錆びて膨張し、瓦が割れてしまったことで瓦の下へ浸入したことが原因でした。
40年前の日本瓦屋根は土葺きとなっていますが、S瓦は引掛け桟葺きの鉄くぎ打ちとなっている場合がありますので点検等が必要です。
簡単に、屋根修理工事の様子をご紹介します！
雨漏りの状況
雨漏り箇所
雨漏りしていて、野地合板が一部落ち込んでいました。
野地板全体に雨染み痕が拡がっていました。
鉄骨造で垂木がなく、横母屋に野地合板が留め付けてありました。
屋根上を確認
屋根上を確認しました。
S瓦となっており、野地合板が落ち込んでいる部分は瓦も動いていて、養生シートによる応急処置がされていました。
工事内容
屋根の葺き替え工事
今後のメンテナンス頻度が少ないようにガイドライン工法で葺き直ししました。
既存の瓦をめくりました。
防水シート上の瓦桟木が腐朽している所もありました。
野地合板が落ち込んでいる部分の瓦桟木は朽ちていて、防水シートに穴が開いていました。
けらば瓦からの浸入を疑ったのですが、その痕跡はありませんでした。
瓦を撤去して、浸入痕を確認すると赤丸部分がもっとも強い反応でした。
もう1度瓦が施工されていた部分と照らし合わせてみると瓦の割れた部分から浸入したと思われます。
赤丸の瓦が割れている部分に養生テープが貼ってありますが、ここから浸入した雨水によって、その下の野地合板が腐朽して落ち込んだようです。
瓦が割れた原因
次に瓦が割れた原因を確認しました。
赤丸部分は瓦にヒビ割れが発生し、そこに黒色のコーキングが塗られていました。
順番に解体しました。
瓦をめくると瓦を留めている鉄くぎが錆びていました。
鉄くぎを中心に瓦が割れ、ヒビ割れが発生していました。
瓦桟木に鉄くぎが打ち込まれている部分が確認できます。
鉄くぎが瓦にめり込んでいるように見えます。
鉄くぎは腐食していて、瓦を取り除くと折れてしまいました。
この鉄くぎの膨張による瓦の割れの原因であり、雨漏りの要因と言えます。
野地合板の交換
腐朽している野地合板は交換します。
新しい野地合板を母屋に留め付けます。
さらに、全体の野地合板の劣化を考慮して、野地合板を増張りしました。
その後は、通常通りの屋根施工となります。
防水シート（改質アスファルトルーフィング）を施工します。
水抜き用のルーフテープを設置します。
瓦桟木を設置します。
けらばには捨て水切りを設置します。
現在の瓦施工では、ステンレス製のくぎで全数を留め付けます。
鉄くぎのように経年で腐食して膨張することはありません。
また、瓦のくぎ穴も一回り大きく開いているので安心です。
けらば瓦、棟瓦を設置して、屋根修理の完成です。
工事のビフォーアフター
屋根葺き替えしたビフォーアフターを紹介します。
工事前
工事後
巨大台風・巨大地震にも耐えうる安全・安心な屋根の完成です。
屋根・雨漏りに関して、お悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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