【ニチハ】パミール屋根のメンテナンス方法とは? 今度こそ、安心・高耐久な屋根にリフォームを!

パミール屋根のメンテナンス方法とは?今度こそ、正しい選択を!!

お施主さまから、

『太陽光パネルを設置しようと業者さんに頼んだら、

「お宅はパミール屋根だから設置できないよ」と言われました。

よく見たら、屋根の色が白くまだらになっています。

パミール屋根はどうしたらいいですか?・・・』

パミール屋根のメンテナンスについてご相談がありました。

 

遅くなりましたが、みなさま、こんにちは。

屋根から人の笑顔を作りたい!!!

神清(かみせい)のDr.神谷です。

f:id:capuriclub:20170601182741j:plain

パミール屋根については、他にもいろいろ話があります。

・隣の化粧スレート屋根とパミール屋根は何が違うの・・・

・10年も経たない内に屋根から何か落ちてくる・・・

・釘に問題があって錆びるので、屋根材が落下するらしい・・・

・塗装業者から再塗装できないと言われた・・・

・太陽光パネルが設置できない・・・

・築5年目にメンテナンスしていないので、補償できない・・・
(こんな話が許されるのでしょうか?)

お施主さまにとって、大切なご自宅を守る屋根です。

とっても不安だと思います。

そこで、パミール屋根の裏実情にも詳しい屋根プロが考える

~パミール屋根のお勧めメンテナンス方法~をご紹介いたします。

なぜ?詳しいのかは、こちらをご覧ください!

パミール屋根になぜ?詳しいの? 実験・測定・研究したからです!

 

 

そもそもパミール屋根とは?

パミール屋根材は化粧スレート系無石綿屋根材(厚さ約5㎜)です。

製造販売元は窯業系サイディングのトップメーカーであるニチハ(株)です。

パミール屋根は、1996年に本格販売開始(約25,000棟/年)

2009年に販売中止

13年間で撤退した屋根材です。(約300,000棟(推定)のパミール屋根が存在する)

販売エリアは関東・中部・関西・中国・四国まで。

当時はアスベストが入っていない化粧スレートということで、

大手ハウスメーカーさんも含め、数多くの工務店さんが採用した屋根材です。

f:id:capuriclub:20170601182905j:plain

上は当時の建築雑誌の広告です。

「美しく・強く。」という文字を見るとだまされた~と思う方も多いと思います。

パミール屋根の特徴は?

パミール屋根のメンテナンス方法を考える上で、パミール屋根材の特徴を理解しておかなければ、2次被害の可能性もあります。

とにかく、パミール屋根は他の屋根材にはない、特殊な材質となっていますので、要注意です。

 

無石綿

特徴はなんと言ってもアスベストが入っていないことです。

これはメンテナンスする上では、アスベスト対策を行わなくてもいいので、助かります。

アスベスト繊維の代わりにパルプ繊維等が使用されていました。

パルプは軽量化、踏み割れ防止には効果があるのですが、水分を吸いやすい特徴があります。

この高い吸水性(きゅうすい)がパミール劣化を引き起こした悪の根源です。 

メンテナンスする上でも要注意!!

パミールの「パ」はパルプの「パ」から由来しているらしい・・・

製造上の不具合とかではなく、主原料・製品設計自体が根本的にダメ!

 

湿式製法

同じ化粧スレートであるカラーベスト・コロニアルとの違いは製造方法。

カラーベストは乾式製法。

一方、パミールは湿式製法(抄造法)、この違いが2つ目の問題点。

抄造法(しょうぞうほう)・・・和紙を造るように、紙すきの製法で数層に重ね上げて成形。

その後、プレス成形されていますが、この層は素材の中に残存する。

この層に沿って、パミールが層状にはがれることとなる。

化粧スレート屋根材は数社生産していましたが、現在はKMEW(ケイミュー)1社だけです。

KMEW以外はすべて湿式製法だったので、化粧スレートの湿式製法は無理があったと言われています。

 

パミールの悪の根源

★吸水率が高い(わかりやすく言うとスポンジ)(通常10%程度、24時間で24%程度)

吸水率とは、水分の含みやすさを表す。

JIS規格では、28%以下となっている。(規格内であるが、劣化の最大原因である。)

★層状構造(ミルフィーユ構造)

劣化が進むと層状間に水分を吸い込むために、加速的に劣化が進む。

★塗装が弱い

表面塗装の紫外線劣化が早い。

裏面塗装がカラーベストに比べて、出荷時から乏しいので、パミールの重なり部分の裏面から水分を吸いやすい。

★★パミール屋根はスポンジのように水分を含んでいるのでご注意ください★★

 

パミール屋根の劣化状況!

代表的な築10年経過したパミール屋根の劣化状況は以下の通りです。

初期はどうだったのか?

f:id:capuriclub:20170601184301j:plain

 

同じ物件の玄関上はほとんど劣化していなかった。

パミールの新築当初は、こんな感じ。(カラーベストみたい。)

なぜ、この部分が劣化していないかというと日射、放射冷却(ほうしゃれいきゃく)を受けにくい場所だったからです。

 

一方、大屋根を見てみると悲惨です・・・

層状剥離(そうじょうはくり)

大屋根(2階屋根)を見てみると著しくパミール屋根が劣化している。

屋根の方角(日射、放射冷却の影響)によって、はがれ具合が異なっています。

★東・南・西面・・・表面が小さくはがれている。

f:id:capuriclub:20170601183510j:plain

★北面・・・基材自体がなくなるほど、はがれが進んでいる。

さわるとかさぶたのように、ポロポロめくれる。

f:id:capuriclub:20170601183539j:plain

同じ物件で、同じパミール屋根で、こんなに違っています。

他の物件でのパミール屋根の劣化状況の動画を見たい方はこちらをどうぞ。

メンテナンスするときには、この現象を理解しておく必要があります。

 

メンテナンス方法は?

化粧スレート屋根(カラーベスト)の10年目のメンテナンス方法としては再塗装となります。

それでは、パミール屋根ではどうか?

パミール屋根の経年後の状態も考慮しますと・・・

再塗装・・・✖ NG

再塗装はできません。

再塗装の品質としては、屋根材表面との密着性が重要となります。

そのため、パミール屋根表面を高圧洗浄できれいする必要があります。

 

しかし、手で触ってもボロボロとはがれる強度しかないので、洗浄することができないのです。

洗浄せずに再塗装しても1,2年も持ちません。

 

f:id:capuriclub:20170602104818j:plain

 

結果、再塗装はNGです!!

 

つづいて、安価に補修する方法として、カバー工法があります。

よくネットでも出ていると思いますが、果たして大丈夫なのか・・・

カバー工法・・・アスファルトシングル葺き ▲お勧めできない

まず、カバー工法のアスファルトシングル葺きについて。 (▲お勧めできない)

現状のパミール屋根は水分が含んだ状態となっている。

屋根の大きさが100㎡の場合(普通の住宅イメージ)、どれぐらいパミール屋根材が水分を吸っているか・・・

答・・・約200kgにもなります。

カバー工法では、パミール屋根にルーフィング(防水紙)をかぶせて、その上にアスファルトシングルを葺く。

つまり、水分を含んだスポンジを防水紙で覆って、アスファルトシングルでカバーすることになる。

結果、パミール屋根は乾燥せず、水分は残ったままとなる。

そのパミール屋根の中をアスファルトシングルを留めるビスが貫通するので、2次被害の危険もあります。

(パミール釘はこの水分で著しい錆が発生しているので、同じリスクとなる。)

パミール釘が錆びて、釘が効かずパミール屋根材を手で簡単に剥がせる動画はこちら。

安価だからと言っても、正直、お勧めはできません。

次回メンテナンス時期・・・10~15年後 

f:id:capuriclub:20170601184113j:plain

 

カバー工法・・・金属横葺 ▲お勧めできない

カバー工法の金属横葺について。 (▲お勧めできない)

しくみはアスファルトシングルと同じで、パミール屋根が乾燥しない。

カラーベストのカバー工法なら、カラーベストの水分は問題にならない程度です。

しかし、パミール屋根の水分は本当に侮れないですよ。

金属屋根を留め付けるビスがステンレスとは言え・・・。

それでも、心配は残ります。

次回メンテナンス時期・・・10~15年後 

f:id:capuriclub:20170601184144j:plain

 

 

それでは、どうやってメンテナンスするの?

 

葺き替えをしましょう!

 

葺き替え・・・コロニアルグラッサ 〇 OK

パミール屋根をはがしての葺き替えについて。(〇お勧め)

既存パミール屋根をはがして、新品の化粧スレート・コロニアルグラッサに葺き替える。

費用、デザイン、性能的にはバランスがいい。

通常のコロニアルクァッドは安価ですが、再塗装が10年後に必要となるので、お勧めできません。(もう、屋根メンテナンスにお金を掛けたくないですよね・・・)

次回メンテナンス時期・・・20~30年後

f:id:capuriclub:20170601184804j:plain

 

葺き替え・・・高耐久の金属横葺 〇 OK

パミール屋根をはがしての葺き替えについて。(〇お勧め)

既存パミール屋根をはがして、新品の金属横葺に変える。

できれば、グレードの高い塗膜がお勧め。(フッ素塗膜など)

これ以上、屋根にメンテナンス費を掛けたくないですよね!

次回メンテナンス時期・・・20~30年後 

 

葺き替え・・・瓦  △ 微妙

重量が重くなるので、躯体の確認が必要。(△ 微妙)

一度、瓦にすれば、その後のメンテナンスはほとんど必要ありません。

その分、メンテナンス費が浮いてくるのでお勧めしたいのですが・・・

また、屋根・建物形状が複雑ですと、各取り合いの納まり検討が必要となります。

次回メンテナンス時期・・・30~50年後 

f:id:capuriclub:20170602123315j:plain

 

葺き替え・・・ ルーガ(樹脂セメント屋根材) △ 微妙

ルーガなど厚形のセメント屋根材は重量的には問題ない。

耐久性も問題ないとメーカーは言っていますが、パミールの件もありますので、10年程度の新材料は、やめておいた方が賢明かも?

また、こちらも複雑な屋根ですと、各取り合い部の納まり検討が必要となります。

次回メンテナンス時期・・・20~30年後??  

f:id:capuriclub:20170602123344j:plain

 

【まとめ】 パミール屋根のメンテナンス・・・安心・高耐久な屋根に葺き替えよう!

・パミール屋根はスポンジのように水分を含む特徴の屋根材である。

・その水分が原因で、パミール表面の層状剥離や釘の腐食を引き起こしている。

・カバー工法のメンテナンスはお勧めできない。

・パミール屋根をはがして、新しい屋根材を葺こう!

・新しい屋根材は、安心・高耐久な屋根を選ぼう!

・今後のメンテナンス費を確認して、屋根材を選ぼう!

次こそはだまされないでくださいね~!

 

専門用語もあり、わかりにくい所もあったと思います。

やさしくご説明いたします!(担当:神谷あきのりまで)

愛知でお困りの方は、お気軽にご相談くださいね~!(お電話でも大丈夫ですよ!)

お問い合わせはこちら

 

この投稿は役に立ちましたか? 役に立った 役に立たなかった 10 人中 10 人がこの 投稿 は役に立ったと言っています。

神清からのお願い

記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。

お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。

私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。