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スレート屋根の寿命はどれくらい?
スレート屋根の寿命は25~30年程度です。(上の写真は築25年のスレート屋根です。)
立地条件や気候、メンテナンス(屋根修理など)によってもスレート屋根の寿命は影響を受けます。
寿命が短くなる → 海沿いの家、樹木におおわれた家、誤ったメンテナンスをしてしまった家 など
寿命が長くなる → 屋根全体に日が当たる家、正しいメンテナンスをしている家 など
スレートで必要な3つの屋根修理とは
スレートで主に必要となる3つの屋根修理をご紹介します。
- ヒビ割れの補修
- 棟交換
- 葺き替え
次の章から詳しく解説していきますね。
【スレートで必要な屋根修理】①ヒビ割れの補修
スレートは、瓦や金属系屋根などの他の屋根材と比較してヒビ割れしやすい屋根材です。
築後2年目、10年目にヒビ割れの点検・補修が必要となります。
ヒビ割れの原因は施工時のヘアークラック、施工後に歩行した踏み割れが降雨、温度差などによりヒビが拡大してわかるようになります。
塗装時や太陽光パネル設置時にも歩行によるヒビ割れが発生します。
極力、人が載らないことが踏み割れを防ぐことにつながります。
ヒビ割れの補修としては、ヒビ割れのシーリング、ヒビ割れしたスレートの交換があります。
ヒビ割れしたスレートの交換は防水シートと密着している場合、防水シートを破ってしまう可能性がありますので、あまりオススメしません。
ヒビ割れ部をシーリングして様子を見て、その後、雨漏りなどが発生する場合はその屋根面の葺き替えをオススメします。
【スレートで必要な屋根修理】②棟交換
屋根の頂点を保護している棟板金は、雨漏りを防ぐ役割があります。
また、もっとも風を受ける場所でもあるので、強風などでめくれやすいと言えます。
棟板金の構造は下地の木材をスレート屋根の上に取付、その木材に棟板金を留め付けています。
棟板金は木材(高さ18mm)の側面にくぎで留め付けます。
経年でくぎが抜けてくる現象がおきます。
くぎを打ち込んでも木材に入り込む感触がないようですと木材が腐朽している可能性がありますので、棟板金と木材の交換をしてください。
15~20年程度で木材が腐朽している可能性がありますので、点検・補修してください。
【スレートで必要な屋根修理】③葺き替え
スレート屋根の寿命を迎える25~30年くらいで、屋根材とルーフィング(防水シート)のすべてを交換する葺き替えが必要となります。
スレート屋根全体を屋根リフォームする場合、葺き替えとカバー工法の2種類があります。
スレート屋根の寿命はスレート屋根材の寿命だけではなく、ルーフィング(防水シート)の経年劣化による寿命、屋根下地の野地合板の腐朽による寿命があります。
カバー工法の場合、屋根下地の野地合板の腐朽による寿命を見ないことにして、くさいものにはふたをする的なメンテナンスとなりオススメできません。
葺き替えとカバー工法で迷われている方はこちらの記事をご覧ください。
スレート屋根のカバー工法をする前に知っておくべきメリット・デメリットは?
塗装はスレート屋根に必要なのか
スレート屋根のメンテナンスは一般的には塗装が行われています。
しかし、美観上のプラスにはなりますが、スレート屋根の寿命が延びることはないのでオススメしていません。
スレート屋根の寿命は塗装してもしなくても25~30年です。
また、スレートを塗装しないと雨漏りすると言っている業者もいますが、全くの間違いです。
スレート屋根は塗装しなくても25~30年は雨漏りしにくい屋根です。(雨漏りしたとしても塗装では雨漏りを止めることはできません。)
さらに、塗装するとマイナス面もあります。
- スレートに踏み割れが発生する
- 縁切りをしない業者だとかえって雨漏りするようになる
塗装してかえって雨漏りするメカニズムについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
スレート屋根の雨漏り 3大原因の1つ「塗装の縁切り不足」をご紹介。
チェックしておきたいスレート屋根の劣化症状
スレートの主な劣化症状をご紹介します。
・塗装の劣化
元の色がわからなほど退色して、スレート本体の色が目立ちます。(築25年・塗装なし)
・コケやカビ
黄色のコケがビッシリと密着しています。(築20年・塗装なし)
・ヒビ割れや欠け
縦や横にヒビ割れが発生しています。(築12年・塗装なし)
ヒビ割れの原因は作業中の踏み割れです。
・スレートの反りや脱落
スレートが反ってしまい、隙間が発生しています。強風で飛散するリスクがあります。(築20年・塗装なし)
スレートの屋根修理で必要な費用相場
スレートの屋根修理で必要な費用相場をまとめました。
屋根修理 | メンテナンス期間 | 費用目安 |
---|---|---|
ヒビ割れの補修 | 2年目、10年目 | 5~万円 |
棟交換 | 15~20年 | 15~万円 |
葺き替え | 25~30年 | 120~万円 |
塗装 | 10年毎 | 50~万円 |
スレートのヒビ割れは築2年であれば、無償交換してもらえる可能性があります。
また、築10年以内であれば、雨漏りリスクによっては無償修理してもらえる可能性もあります。
それ以降は、点検すればするほど踏み割れが発生するのでオススメしません。
スレートの屋根修理はアスベストに気をつけよう
2006年10月以前のスレートの多くは、現在は使用禁止である石綿スレート(アスベスト)で名前の通り、アスベストがスレートの中に原材料として使用されています。
築15年以上経過したスレート屋根はほぼ石綿スレートです。
アスベストは健康被害を及ぼすため、石綿スレートの屋根修理・撤去・解体に関しては手間のかかる対策を行うことになっていますので、ご注意ください。
また、廃棄する費用も年々高騰していますので、カバー工法で先送りするのではなく、葺き替えして負の遺産を残さないという考え方もご検討ください。
石綿スレートについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
図解 屋根に関するQ&A ~石綿スレートってなに? Q003~
【まとめ】適切なタイミングで屋根の修理をしよう
スレート屋根の寿命は25~30年程度です。
スレートで主に必要となる3つの屋根修理をご紹介します。
- ヒビ割れの補修
- 棟交換
- 葺き替え
スレート屋根のメンテナンスは一般的には塗装(10年毎)が行われています。
しかし、美観上のプラスにはなりますが、スレート屋根の寿命が延びることはないのでオススメしていません。
スレート屋根は塗装しなくても25~30年は雨漏りしにくい屋根です。(雨漏りしたとしても塗装では雨漏りを止めることはできません。)
スレートのヒビ割れは築2年であれば、無償交換してもらえる可能性があります。
また、築10年以内であれば、雨漏りリスクによっては無償修理してもらえる可能性もあります。
スレート屋根の寿命を迎える25~30年くらいで、屋根材とルーフィング(防水シート)のすべてを交換する葺き替えが必要となります。
カバー工法の場合、屋根下地の野地合板の腐朽による寿命を見ないことにして、くさいものにはふたをする的なメンテナンスとなりオススメできません。
屋根に関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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