石綿スレートってなに?
図解 屋根に関するQ&A
よく聞かれる屋根への質問にわかりやすくお答えします。
「お宅の屋根は石綿スレートかも?ちょっと廃棄費用が高いよ」とリフォーム屋さんに言われました。
Q:石綿スレートってなに? ~Q003~
A:日本工業規格(住宅屋根ふき用石綿スレートJIS A5423)に規定された「セメント及び石綿を主原料とした屋根ふき材で、主に野地板下地の上に施工する住宅用の石綿スレート」のこと。つまり、石綿の入った化粧スレート屋根材。
石綿(アスベスト)が入った化粧スレート屋根材
屋根材および屋根は下記の状態。
洋風の住宅で多く採用された屋根材です。
昭和35年に、久保田鉄工(株)がカラーベストコロニアルを米国より技術導入し、国産化したもので、軽く、葺きやすく、地震・台風に強いと言って販売されました。
昭和30年代後半からの建物のプレハブ化・乾式化・軽量化の時流に乗って急速に普及しました。
他の製造メーカー(松下電工(株)、積水化学工業(株))なども参入しました。
石綿スレート屋根材の作り方は、湿式(抄造圧搾)成型法と乾式成型法がありました。
湿式成型法は石綿、セメント、水を混合し、抄造、成型、裁断、養生という工程で生産されました。
しかし、経年で凍害などによる層状剥離が発生して大きな問題となり、現在では1社も生産していません。
乾式成型法は石綿、セメントを乾いたまま混合させてから水を加え、再び混合する生産工程で、現在のKMEW(株)のカラーベストコロニアルの生産方法になっています。
石綿(アスベスト)は使用禁止/2005年
2005年6月に(株)クボタの記者発表により、石綿(アスベスト)は「悪魔の鉱物」「殺人繊維」「静かな時限爆弾」と呼ばれ、大きな社会問題となり、2006年10月には使用禁止となり、石綿スレートも生産中止となりました。
それ以降の化粧スレート屋根材は石綿が入っていません。
冒頭の廃棄費用が高いという話ですが、石綿入り建材の解体・廃棄は石綿障害予防規則、労働安全衛生法、廃棄物処理法などで厳しく取り決められています。
そのため、年々廃棄費用が高額になっているのは事実です。
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