瓦屋が考える瓦養生シート(ブルーシート?)の張り方。安全第一です!

Dr.神谷
Dr.神谷
  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!
    神清(かみせい)のDr.神谷です。

    台風15号で、一般の方によるブルーシート張りの滑落事故が発生しています。
    瓦工事業界で、マニュアルがあるか、探してみましたが、ありませんでした。
    実際、ブルーシートの使い方も違うので、養生の仕方を考えてみました。
    ご参考になればと思います。

屋根業界に、ブルーシートの張り方のマニュアルはありません!

災害列島の日本において、屋根業界では、屋根のブルーシートの張り方のマニュアルはありません。

現在、台風15号で、ボランティアの方のブルーシートの張り方は、以下のマニュアルが基準になっているのではないでしょうか?

ブルーシートの張り方

引用:DAWボランティアセンター/NPO災害ボランティア/ai-chi-jin 赤池博美

大変、わかりやすく説明されています。

 

実際の千葉県鋸南町でもブルーシートで屋根が養生されていました。

ブルーシートを屋根全体に覆い、土嚢袋(どのうぶくろ)を重しにして、養生されていました。

 

普段の工事の養生と比べてみました。

屋根の葺き替えでの養生

既存の屋根材をはがして、屋根下地を補強し、その防水シート(ルーフィング)を張ります。

だいたい、ここまでが1日の作業となりますので、

夜、急な雨が降っても大丈夫なように、ブルーシートで養生します。

災害時のブルーシートの張り方と大きく異なるのは、土のう袋による重しではありません。

風で絶対に飛散しないように、周辺を桟木(さんき)で抑えます。

桟木をくぎ留めして、ブルーシートを固定します。

くぎをブルーシートに直接固定するのは、雨漏りの原因となりますので、やめましょう!

くぎは丸釘という種類を使用してください。

なぜか?

①土のう袋を準備して、全体を押さえつけるには、効率が悪い。

②土のう袋より、桟木で抑えた方が確実に飛散防止となる。

 

過去の災害での屋根の養生も調べてみました。(屋根全体)

昨年の大阪・台風21号で飛散した金属屋根をブルーシートで養生した屋根です。

こちらも土のう袋ではなく、桟木で留め付けしています。

屋根屋が行った養生だと思います。

屋根全体を覆う場合は、土のう袋ではない方が容易で・安全です。

 

屋根全体をブルーシートで養生する場合

①棟から屋根材があるところまでをブルーシートで被う。

②屋根材のない部分で、ブルーシートを桟木でくぎ留めする。

③ブルーシートの端部は屋根材へテープ留めする。(気になる端部へ)

以上のやり方もご検討ください。

 

屋根全体をブルーシートで張らなければならない屋根は稀だと思います。

なるべく、部分的にブルーシートを貼る方法で養生していただきたいです。

安全ですし、作業効率もよくなります。

被害のあった屋根材をきれいに片付けることで、小さい養生範囲となります。

 

ポイントまとめ
被害のあった屋根面を先に片付ける
・屋根の養生面積が小さくなる
・割れた瓦は土のう袋に入れて重しとして使用する

 

これから下は、部分養生について、ご紹介します!

過去の災害での屋根の養生も調べてみました。(棟部)

瓦屋根で棟部が被害があった事例です。

被害のあった部分の瓦を片付けて、棟部分にブルーシートをおきます。

ブルーシートの幅は、生き残っている棟の幅よりも約片側30㎝多めの幅とします。

割れた瓦などを土のう袋に入れ、その重みでブルーシートの飛散防止をしています。

ブルーシートは半年ぐらいの復旧待機時間を考えると#3000以上の厚手のブルシートがおススメです。

併せて、土のう袋も紫外線に強い、耐候性の高いものを選んでください。

 

スレート屋根で棟部に被害があった事例です。

被害は棟包み板金の飛散となります。

瓦のように、割れた残骸はでないので、土のう袋は使用しません。

この現場では、塗装用養生シートの端部をスレート表面にテープ留めしています。

スレート屋根の表面を掃除して、テープが留めやすいようにしてください。

 

棟部のみに被害が発生した場合、棟部のみを覆うことで十分です。

後は、シートが飛散しないような留め付けを行ってください。

 

過去の災害での屋根の養生も調べてみました。(平部)

使用されていた養生シートは数種類ありましたので、メリット・デメリットもご紹介します。

壁用の透湿防水シート

瓦屋根が一部破損したため、透湿防水シートで養生してありました。

透湿防水シートのメリット

・柔らかいので、テープ留めしやすい。(テープ留めする部分は瓦の表面を掃除してください。)

・価格も安価で、手にも入りやすい。

・ロールとなっているので、屋根の上での取り回しが容易。

透湿防水シートのデメリット

・耐候性が低いので、長く持たないことです。(1~2か月)

・シートの幅が1mのため、瓦3枚分以内の大きさに適している。

 

屋根用の防水シート(改質アスファルトルーフィング)

瓦の棟下が破損したため、改質アスファルトルーフィングで養生してありました。

改質アスファルトルーフィングのメリット

・耐久性が高いので、半年程度も持つ。

・価格も比較的安価で、手に入りやすい。

改質アスファルトルーフィングのデメリット

・柔軟性に劣るので、テープで貼りづらい。

・シートの幅が1mのため、瓦3枚分以内の大きさに適している。

・シートの表面がざらついているので、テープがはがれやすい。

 

この屋根は昨年の台風21号で飛散して、養生した屋根です。

その約1か月後の台風24号(風速40m/s)で飛散しませんでした。

テープでも丁寧に貼ることで、強風に耐えることはできます!

ポイントまとめ
テープ留めのポイント
・テープ留めする部分の屋根材表面をきれいにする
・シート内へ風が入らないように隙間を埋めて貼る

 

屋根用の防水シート(透湿ルーフィング)

瓦の棟下が破損したため、透湿ルーフィングで養生してありました。

透湿ルーフィングのメリット

・耐久性が高いので、半年程度も持つ。

・価格も比較的安価で、手に入りやすい。

・柔軟性があるので、素人でもテープは貼りやすい。

透湿ルーフィングのデメリット

・シートの幅が1mのため、瓦3枚分以内の大きさに適している。

・流通量が少ないので、ホームセンターには、売っていない。

 

部分養生でのポイントを説明します!

過去の養生写真を使って、瓦屋根の部分養生のポイントをご紹介します!

①シートの大きさは瓦がない部分の面積に対して、上下30㎝づつ、左右30㎝づつ以上の大きさとする。

例:90㎝角の瓦がない部分があるとすると、上下の長さ150㎝、左右の幅150㎝以上でシートをカットする。

②シートの上部を瓦がない段の1つ上の瓦を持ち上げて、シートを瓦の下へ差し込む。

差し込む量は10㎝程度とする。これにより、雨が上の瓦から流れ落ちても、シートの上を流れることになります。

③シートの左右をテープで、瓦表面に貼りつけます。

④シートの暴露上端を上の瓦とテープ留めします。

瓦の高い部分で、瓦とシートをテープ留めしてください。

⑤最後に、シートの下端を下の瓦とテープ留めします。

これで、部分養生の完成です。

 

棟部も一部だけが破損している場合、シートのテープ留めでかなり持ちます。

 

全面養生でなければ、農業用シートもおススメです!

屋根全面の養生でなければ、農業用シートをおススメします!

例えば、ホームセンターで販売している農業用シートの透明なものです。(通気性のある穴が開いているシートはNGです。ご注意ください。)

理想は、防水性・耐久性があり、厚み0.15~0.2mm程度で、透明なものがいいです。

シートの幅は2m程度であれば、瓦屋根の棟部をある程度すっぽりと覆うことができます。

農業用シートはビニールハウスなどにも使われ、屋外での耐久性もあります。

また、ロールとなっているので、屋根の上で扱いやすいです!

(再度、言いますが、種類によっては、穴があいてあるものがありますが、これはもちろん、NGです!)

テープはアクリル製の耐水・耐久性のあるものがいいです。(アルミテープも扱いやすいです。)

上の写真のように透明シートを使用することで、シートの中を見ることができます。

火災保険の申請のために、写真を撮影するときに、シートを外す必要がないので、その後の復旧がスムーズとなります。

また、なんと言っても中が見えるので、屋根の上での歩行も安全です!

養生シート張りは何と言っても、安全第一です!

雨が降ったら、滑りやすいので、すぐに下りてください。

 

ボランティアのブルーシートの張り方を参考にさせてもらいながら、

いくつか、瓦屋からの要望も付け加えさせていただきました。

 

ポイントまとめ
屋根全体にブルーシートを張る場合
・留め付けは桟木でくぎ留めが安心

部分養生は農業用シートのテープ貼りも効率的
・屋根面を片付けて、養生面積を小さくする
・透明、安価、防水、耐久性、安全

 

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