屋根通気の必要性をわかりやすくまとめました!
みなさま。こんにちは。
屋根から人の笑顔を作りたい!!!
神清(かみせい)のDr.神谷です。
住宅のお話しです。
天井より上で、木材などの劣化が進むことがあります。
雨漏りを除くと、おもに結露による劣化です。
結露が原因なので、風通しを良くすると防ぐことができます。
業者さんが、「屋根通気」とか「小屋裏換気」と呼んでいるものです。
ただ、これを一緒に説明すると、説明している方も、聞いている方も、頭の中で「チーン」と鐘が鳴ってしまいます。
そこで、今回は「屋根通気」にしぼって、
その1「屋根通気がないと、どんな悪影響があるのか?」
その2「どんな家に屋根通気が必要なのか?」
その3「どんな感じにしたらよいのか?」
を書きたいと思います。
その1「屋根通気がないと、どんな悪影響があるのか?」
これは、ごく普通のお宅の実例写真です。
屋根の頂上部分を、家の中から覗いたところです。
屋根通気がありません。
こういう構造だと、発生した結露や湿気が、木材に水分を与えてしまいます。
その結果、野地合板・棟木・垂木という、屋根の構造材に腐朽が起きていました。
屋根通気がないと、屋根の木材が腐る可能性が、とても高いということです。
その2「どんな家に屋根通気が必要なのか?」
それは、屋根断熱になっているお宅です。
赤い太線が断熱材。
図のように、屋根の傾斜に沿って、断熱材が入れてあります。
分かりやすいのは、天井が斜めになっている家です。
2階のロフトとか、吹き抜けがある家などで多いです。
赤い矢印のところです。
おそらく屋根断熱が入っています。
このタイプの怖いところは、点検口がつけられないので、悪くなっていても分からないことです。
室内側へ染みが出てきて、開いてみたら大変なことになっていたということもあります。
その3「どんな感じにしたらよいのか?」
ズバリですが、屋根断熱の家では、「しっかりと屋根通気のできる施工方法にしてもらう」ということです。
オレンジの丸の部分です。
「断熱材」と「屋根材」の間に風の通り道を作って湿気を逃がす、それが「屋根通気」です。
通気の空間は、屋根全面に厚さ3㎝くらい必要です。
あたり前ですが、風なので出入口が必要です。
(言いにくいのですが、中にはこれを分かっていない業者さんもいます。)
普通は、「軒天」から風が入り、「断熱材上の通気層」を通って、「棟」から抜けるように施工します。
いまは、換気棟という部品もあるので、そういった製品を利用します。
まとめ
とは言うものの、お施主さまが工事をするわけではないので、屋根断熱をする場合に「業者さんへ伝えたい5つのポイント」を書いておきます。
ⅰ)屋根全面に通気層を設けてください。
ⅱ)通気層の軒先側に入口(吸気孔)、通気層の棟側に出口(排気孔)を設け、外気へ連通させ排湿可能としてください。
ⅲ)断熱材の室内側には、防湿層を設け、室内側の湿気が屋根内部へ侵入しないようにしてください。
ⅳ)屋根材側から野地合板へ雨水浸入しないよう、特に注意を払ってください。
ⅴ)ルーフィングは透湿性のあるものとして、野地合板の表面側からも乾燥させてください。
大切な我が家を長く気持ちよく維持するための、ひとつの提案です。
専門用語もあり、わかりにくい所もあったかと思います。
お気軽にお問い合わせください。(お電話でも大丈夫ですよ!)
神清からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。
私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。