厚形スレートは、多くの屋根で不具合が発生しています!
みなさま。こんにちは。
我が家と思って心を込めて、誠実に調査、補修いたします!!!
神清(かみせい)のDr.神谷です。
築15~20年程度の厚形スレート(セメント瓦)屋根の軒先部において、不具合が多く報告されています。
なぜ?多いのか?
実は、その当時の施工方法に問題があったからなんです!
現場写真でご紹介いたします!
20年経過した厚形スレートはこんな感じ!
上写真のように、築20年程度で表面が褪色・コケなどで汚れた感じ!
このような状態になると「再塗装」か「葺き替え」をご検討ください!
しかし、今日は注目ポイントは別。
それよりもっと深刻な不具合として、軒先部の劣化があります。
現在の軒先部の納まり
現在のセメント系屋根材、平板瓦などは軒先部に軒先水切りを設置しています!
軒先水切りはこんな感じ!
赤丸の軒先水切りは屋根の野地板先端に設置!
この水切りの役割は強風雨時、厚形スレートの内部に雨水が浸入するので、その雨水を屋根から樋へ排水するための経路になります!
屋根材内に入っても出すいうことで、ほとんどの屋根材で使用されています!
20年前の軒先部の納まり
築20年程度の厚形スレート(セメント瓦)屋根では、この軒先水切りが入っていません。
簡単に確認することもできます!
軒先の先端を下から覗いてみるとわかります!
軒先水切りが入っていない場合は、樋との間からセメント瓦の裏面が見えることになります。
実際に厚形スレートをはがしてみるとやはり軒先水切りはありません!
軒先水切りがないとどんな不具合が発生するのか?
セメント瓦を剥がしてみると⇒の部分で、破風が立ち上がっています。
屋根勾配で流れ来た雨水はこの部分せき止められ滞留します。
排水する構造になっていないのです。
当時は厚形スレートの中には、雨が入らないと考えられていたため、排水させるための軒先水切りを設置しなかったためです!
滞留した雨水が野地合板や破風板を長時間に渡り湿潤させて木材の腐朽劣化につながります!
また、野地合板・破風板が劣化する前に、その下に位置する軒天材が劣化する場合もあります。
軒天材は浸入した雨水をもっとも受ける部材となります。
軒天材に雨水が浸入しているか?簡単に確認できます!
軒天材を下から見るだけでわかります。
雨水が浸入しているとその部分だけ、雨染みが発生しています!
この事例は大変多く発生していますので、ご自宅がセメント瓦の場合、一度、軒天材の汚れ・劣化などをご確認ください。
劣化している場合は、軒先水切りを入れる屋根の部分改修を行うか、厚形スレートの全面の葺き替えのどちらかのメンテナンスが必要となります!
くれぐれも再塗装では、この軒先の不具合は改善しませんので、ご注意ください!
ご質問・ご相談等ございましたら、お気軽にお問い合わせください!
神清からのお願い
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