屋根屋は心配しているよ!屋根の品質について!
住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)が平成12年に施行されました。
それから、15年以上が経過しています。
その中に、住宅性能表示制度があります。
住宅の耐久性については、劣化の軽減として、等級2・3が定められています。
外壁は通気構造等 と決められている!
劣化対策の等級2・3には、赤丸部分の外壁は通気構造等と決められています。
青丸部分の屋根には規定がありません。
屋根はなにもない!
建物全体を見ても、地盤、基礎、床下、土台、構造部材等、浴室・脱衣室の防水、外壁、小屋裏の基準がありますが、屋根はありません。
屋根は小屋裏の換気基準があるから関係ないと言われますが、なんかバランスが悪いと思います。
小屋裏換気だけでは防げない屋根の不具合がありますよ!
例えば、床下も換気措置があるので、防湿コンクリートや防湿フィルムは関係ないと言えるでしょうか?両方とも規定されています。
さらに、地盤・基礎・土台と規定されています。耐震に関わる重要な部位だからとするならば、屋根面での水平構面も耐震性に影響を与えていると思います。
屋根面の耐久性確保は重要だと思います。
外壁の通気構造は何のため?
また、外壁が通気構造と規定されています。
より詳しく見てみますと、以下の内容になっています。
壁は通気層を設けた構造(壁体内に通気経路を設けた構造で、外壁仕上げと軸組等の間に中空層が設けられている等軸組等が雨水に接触することを防止するための有効な措置が講じられているものをいう。)となっています。
つまり、雨水浸入により軸組等が劣化することを防止するための通気層となっています。
雨水浸入で考えれば、屋根面は壁よりもさらに厳しい部位となります。
屋根面が雨水に接触することを防止するためには、屋根仕上げと屋根面との間に中空層が設けられることは必須ではないでしょうか?
屋根面も通気層を設けた構造を!
是非、屋根においても、劣化の軽減における等級2・3の基準を追加していただきたいと思います。
短寿命の住宅は今のままでもいいですが、長寿命の住宅においては、躯体の寿命に比べて、今のままの屋根面ではあまりにも短寿命となります!
実際、屋根面(野地合板)の腐朽事例は多く報告されています。
その場合、水平構面の働きがなくなるのですから、耐震性は低下すると容易に想像できます。
また、屋根面の腐朽は屋根葺き材や太陽光パネルの保持力・耐風性能が著しく低減します!
それに伴い、強風時、屋根葺き材・太陽光パネルが飛散することによる第三者への2次災害の危険が伴います!
屋根面も壁面と同様に重要な部位ですので、『屋根も劣化等級2・3において、屋根面において通気層を設けた構造』となることを強く訴えます!
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