いぶし瓦ってなに?
図解 屋根に関するQ&A
よく聞かれる屋根への質問にわかりやすくお答えします。
「瓦はいぶし瓦がいいよ」と工務店さんに勧められました。
Q:いぶし瓦ってなに? ~Q002~
A:粘土瓦の1種類。粘土瓦の最終の焼成工程で”いぶし”と呼ばれる燻化(くんか)工程があり、銀色の炭素膜を表面に形成したもの。その独特の色調から「銀色瓦」、「黒瓦」などと呼ばれることもある。
粘土瓦の1種類。燻化(くんか)工程で、炭素膜を形成したもの。
いぶし瓦の製法が伝えられたのは安土桃山時代に中国・明(みん)からだそうです。
織田信長の命により、安土城の粘土瓦をいぶして焼いたのがはじまりです。
製法としては、焼成の最終工程に燻化工程があり、ここで加熱した粘土素地に炭化水素を含むガスを接触させて素地表面に炭素を主成分とする炭素膜を形成し、そのあと炭素膜の燃焼がないように窯を密閉して冷却する製造方法です。
古くは松材や松葉といった燃料を一度に投入して空気を遮断、乾溜ガスによって形成していました。
最近ではブタン、プロパンなどのLPGの生ガスや水を希釈した灯油などの工業製品が使用されます。
ちなみに、いぶし瓦の粘土瓦における出荷割合は平成26年度では14.3%です。
いぶし瓦のもつ渋い銀色の光沢は社寺仏閣はもとより日本建築によく似合います。
また、経年変化による色合いのムラも経年美として好まれ、さらに、わざとはじめから経年した色合いのある古色瓦(こしょくかわら)も文化財の葺き替えなどで使用されてています。
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