築9年の住宅の生活温度を測定しました!
みなさま。こんにちは~。
屋根から人の笑顔を作りたい!!!
神清(かみせい)のDr.神谷です。
実際に住んでいる住宅の温熱環境測定を行いました。
その2として、現在で築9年の木造住宅の測定結果をご紹介いたします。
仕様としては、以下の通りです。
・2階建て・平成11年度省エネ基準の住宅
・屋根材:粘土瓦+通気構法+遮熱シート
・外壁:ラスモルタル通気構法
・小屋裏換気:軒天吸気・棟排気タイプ
小屋裏・天井断熱材はグラスウール10K200mmが設置されていました。
測定結果
夏季
上のグラフは、夏季の温度測定結果です。
外気温35℃の時
①小屋裏温度は38℃
②2階居室温度は33℃(1日の最高温度33℃、最低温度28℃)
小屋裏温度が外気温に比べて、3℃しか上昇していません。
化粧スレート・金属屋根では10℃以上も温度が高くなりますので、このマイナス7℃の遮熱効果は粘土瓦+通気構法+遮熱シートの効果と言えます。
外気温に比べ、2階居室温度が低い理由としては、
・軒の出があること
・サッシのグレートが高いこと
・天井、壁断熱材が厚いこと
が考えられます。
冬季
上のグラフは冬季の温度測定結果です。
外気温<小屋裏温度となっている
粘土瓦+通気構法+遮熱シートの効果が、放射冷却による小屋裏温度低下を軽減させています。
野地合板の温度低下が軽減されるため、野地合板での結露の可能性も低下します。
住まい手の住まい方が異なりますので一概には言えませんが、暖房する頻度が少ないようです。
1階の最低温度が12℃程度ですが、もう少し高くなるといいですね。(最低温度が18℃以上)
冬を考えるともう少し高気密・高断熱の強化された住宅がいいですね。
まとめ:平成11年度省エネ基準住宅では、夏・冬とも1日における温度変化が少ないです!
平成11年度の省エネ基準住宅では、夏・冬において、2階、1階の居室における1日の温度変化が小さいことがわかりました。
高気密・高断熱住宅では、熱の出入りが少ないため、少ないエネルギー・費用で冷暖房を使用でき、冷暖房を使用することで快適性が向上します。
夏も冷房を使用することが必要です。
窓をあけて、自然の風と扇風機で過ごすには、温暖地域では適していないので、無理せずエアコンを使用しましょう。
また、粘土瓦+通気構造+遮熱シートで小屋裏温度が夏は涼しく、冬は少し暖かいことがわかりました。
天井断熱性能が低いor無い住宅においては、遮熱の効果を感じることができると思います。
屋根のリフォーム時、断熱改修しない・できない住宅の温熱環境改善方法の1つとして(粘土瓦+通気構造+遮熱)も有効と言えます。
住宅の快適性を考えると優先順位としては、断熱性能>>遮熱性能とお考えください。
神清からのお願い
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