すがり(すがる)って何?
すがり(すがる)とは?
本屋根の軒先からさらに突出ている片流の屋根のことを言う。(赤丸の部分)
漢字で書くと、縋り(すがり)。
本体の屋根に鎚(すが)っている(=しがみつく)状態からの呼称と思われる。
「すがる」と呼ぶこともある。
すがり部の注意点
すがり部は雨漏りが多い場所となっています。
けらば部と軒部が交わるため、複雑な雨の流れとなるからです。
軒の出があれば、野地板(のじいた)・軒天(のきてん)が濡れることになります。
軒の出のない場合は、室内へ雨漏りしますので、正しい施工が重要な部分です。
屋根材によっては、すがり屋根の大きさを屋根材の指定の寸法に割り付ける必要があります。
瓦屋根のすがり部とは?
瓦屋根のすがり部をご紹介します。
瓦割りしている場合
上の写真は、日本瓦屋根でのすがり部が出ている部分を撮影したものです。
瓦に違和感なく、すがり部ができているのは、すがり部を瓦割り(かわらわり)しているからです。
瓦割りとは、屋根・野地板の長さが使用する瓦の大きさに合わせて、登り・幅とカットすることです。
すがり部は、けらば瓦と軒瓦、桟瓦(さんかわら)が交わります。
それぞれの瓦の寸法を考慮して、屋根・野地板を合わせるとすがり部の桟瓦がずれることなく、きれいに並ぶことになります。
瓦割りしていない場合
屋根・野地板が瓦割りされていないと、瓦の方をカットして、屋根の大きさに合わせることになります。
上の写真の場合、寸法調整のため、カットした瓦は、軒瓦、けらば瓦、桟瓦となります。
軒瓦の長さは通常の半分の大きさとなっています。
けらば瓦もカットした1枚は通常の半分の大きさとなっています。
瓦をカットして、屋根に合わせているため、雨仕舞が悪くなります。
雨漏りしないように、施工時の配慮が必須です。
図解 屋根に関するQ&Aでは、よく聞かれる屋根の質問にお答えしています。
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