目次
梅雨から夏に天井で黒カビ発生 雨漏り?夏型結露の可能性あり
この記事は、「梅雨から夏に天井に発生した黒カビの原因が知りたい」「雨漏りなの?結露なの?本当の原因を知りたい」という方に向けて書かれています。
天井に黒カビが発生すると、雨漏りだと思って心配になりますよね。しかし、複数の業者に相談しても、業者の話がバラバラ。「雨漏り」と言う業者と「雨漏りではない。結露」と言う業者。何が本当なのか、どうすれば直るのか、お悩みの方もいらっしゃると思います。
この記事では、梅雨から夏に天井に発生した黒カビの原因が結露の事例を紹介しています。
この記事を読んで、ご自宅の黒カビの原因が、雨漏り?夏型結露?か判断する参考にしてください。
天井に発生する黒カビとは?
傾斜天井(天井が屋根面に沿ってある仕様)のクロスに発生することが多いです。
この場合、断熱材は屋根と天井の間の狭い空間に設置されています。
黒カビの状態を確認するために、設置された点検口です。
黒カビは部屋の一番高い部分で、横方向に発生しています。
点検口から天井上を確認してみますと、天井のボードの上側にも黒カビが見られます。
黒カビの上に位置する野地板やたるきには、雨水が浸入した水垂れなどはありません。
断熱材は袋入りのグラスウールが使用されています。
袋入りの防湿シート部分は、たるき間で重ねて留め付けられておらず、たるきに押し込められ、下に木が渡してあります。
結果、黒カビの発生している位置は、傾斜天井の下側のクロスとボードの上側になります。
黒カビの発生原因は?夏型結露です。
黒カビが発生している部分には、雨漏りの痕はありませんでした。
雨漏りではないとすると、黒カビが発生する水分源は何?となります。
今回のような天井材に発生する黒カビの水分源は夏型結露水です。
夏型結露?は、建築の専門家でもわかりにくい現象です。
弊社で以前、見える化した実験を簡単にご紹介します。
夏型結露の見える化実験
弊社の実験棟で行いました。
水平天井の上に別張りの防湿シートを張りました。
断熱材は袋に入っていないグラスウールを引き詰めています。
室内は25℃で冷房していました。
屋根の小屋裏は50℃近く、小屋裏換気が設置されていました。
防湿シートの上側(断熱材側)に結露水がびっしりとついています。
夏の高湿の外気・小屋裏の湿気が、天井上の冷えた防湿シート面で結露して、結露水が防湿シートについた状態です。
室内の冷房によって、小屋裏との間に温度差が発生して、結露するというものです。
黒カビが発生した部屋での夏型結露現象
先程の黒カビが発生した部屋でも、夏型結露水が観察されました。
夏の晴れた日に、ダウンライトからの水垂れを観察しました。
夏型結露水です。
室内は、エアコンによる冷房で冷やされていました。
ダウンライトを外してみると、ダウンライトの裏面に水滴が付着していました。
ダウンライトは、金属製で熱伝導がよく、室内のエアコン温度の影響を受けて、天井ボードよりも温度が低くくなっています。
金属面は吸水しないので、結露水が見える状態でした。
黒カビもダウンライトと同じ現象です。
ボードが結露水を吸水してしまうので、水滴としては見えませんが、ボードが高湿化して、カビが発生します。
夏型結露による黒カビ発生を抑える対策
夏型結露による黒カビ発生を抑える対策は以下があります。
①冷房の設定温度を上げる。
②エアコンの配置・風向き等で、冷えやすい部分をなくす。
③防湿層の施工を丁寧に行う。
④室内の換気を行う。
夏型結露は、エアコンの冷房によって発生します。
エアコンの設定温度を下げ過ぎないことで、温度差を小さくすることにつながります。
まとめ:梅雨から夏にかけて発生する黒カビは夏型結露の可能性大です。
梅雨から夏にかけて天井に発生する黒カビは夏型結露の可能性があります。
まず、雨漏りなのか、結露なのか、調査してください。
雨漏りでなければ、夏型結露とお考えください。
実際の夏型結露の防止対策は、各建物の仕様によって異なります。
専門家に相談することが必要です。
愛知県でお困りの方は、お気軽にご相談ください。遠方の方でも、いい専門家がわからなければ、ご相談ください。
神清からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。
私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。