パミール屋根のタッカー・くぎがさびている カバー工法は危険です

Dr.神谷
Dr.神谷
  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、高浜市・半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経ホームビルダー」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆しています。

本記事はこんな人にお勧めします。

パミールのメンテナンスを考えている人。

パミールのカバー工法を検討している人。

この記事で伝えたいこと

この記事は、「スレート屋根で、運悪くパミールが施工されている」「パミールのメンテナンスを考えている」という方向けに書かれています。

ほとんどの方は、築10年を過ぎて、スレート屋根を塗装しようとしたら、「パミールだから塗装できない」と言われて、はじめて、パミールの存在を知ったのではないでしょうか?

この記事では、パミール屋根のタッカー・くぎがさびている原因をご紹介します。

製造メーカーがすすめるカバー工法でいいのか?ご参考にしていただければと思います。

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パミール屋根のタッカー・くぎがさびている カバー工法は危険です

この記事は、「スレート屋根で、運悪くパミールが施工されている」「パミールのメンテナンスを考えている」という方向けに書かれています。

ほとんどの方は、築10年を過ぎて、スレート屋根を塗装しようとしたら、「パミールだから塗装できない」と言われて、はじめて、パミールの存在を知ったのではないでしょうか?

この記事では、パミール屋根のタッカー・くぎがさびている原因をご紹介します。

製造メーカーがすすめるカバー工法でいいのか?ご参考にしていただければと思います。

パミール屋根のタッカー・くぎはさびている

築10年過ぎのパミール屋根を葺き替えした現場の写真です。

パミールとは?

パミールとは、スレート屋根の中の1つ商品です。

製造元は、ニチハ(株)(サイディング最大手のメーカー)で、その屋根材商品だったのですが、すでに、10年前に廃盤品となっています。

パミール自体にの表面のはがれ・層状はく離が発生して、塗装することができず、大きな問題となっています。

パミール自体の表面のはがれに関しては、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【ニチハ】パミール屋根の特徴とお得なメンテナンスをご紹介します!

タッカー・くぎがさびている

上の写真をみると、タッカー(パミール下の防水シートを留めているホッチキスの針のようなもの)がさびています。

10年程度で、くぎの頭もさびています。

これは、屋根屋の常識では、あり得ないことなんです。

暴露している鉄くぎでも、10年ではこれほどひどくさびないです。

タッカーのさびは、スレートと防水シートの間に、水分・湿気が溜まっていることを示します。

 

他のスレート屋根ではタッカーはさびているの?

カラーベストでは?

他のスレート屋根で、現在も生産されている唯一の商品、カラーベスト(旧クボタ鉄工)では、ほとんどタッカーのさびを見たことがありません。

カラーベストは乾式製法と呼ばれる独自の製造方式で、スレート自体がパミールに比べて、水を吸う力は半分以下となっています。

雨がスレート屋根の中へ浸入しても、カラーベスト屋根では、日射があたれば、乾燥するので、タッカー・くぎはほとんどさびていません。

他の湿式製法のスレートでは?

現在は廃盤となっていますが、パミールと同じ湿式製法(紙すきの造り方)で生産されていたフルベスト(旧松下電工)があります。

フルベストは湿式製法のため、スレート自体が水を吸う力は高く、パミールと同程度あります。

その葺き替え現場の写真を示します。

築25年経過したフルベストの屋根です。

くぎ・タッカーともにさびはありません。

フルベストをはがしてみても、

フルベストの下のタッカーにも、さびは見られません。

タッカーの材質が違うのかと、この現場写真の中で、タッカーがさびている部分を探しました。

軒先の雨水が溜まりやすい部分のタッカーはさびていました。

つまり、タッカーはさびる材質ですが、軒先以外の部分では、さびる状態ではなかったと言えます。

 

パミールは特別な屋根材なのです。

 

パミール屋根をカバー工法していいの?

特別な屋根材であるパミールをカバー工法して大丈夫なのでしょうか?

上の写真はスレート屋根を横から見たものです。

黒いものが、防水シートで、その下には野地板があります。

防水シートとスレートの間には、5mm弱の空間が所々あります。

そこにタッカーが留め付けられていて、パミールはそのタッカーがさびるほど、水分を含んでいるのです。

 

カバー工法はスレートの上に防水シートをはり、その上に新しい屋根材をカバーして、パミールを野地板と新しい防水シートの間に閉じ込めてしまいます。

パミールの吸い込んでいる水分は、新旧の防水シートで包まれ、乾くことができません。

その水分はくぎ穴を伝わり、野地板へ浸入する可能性もあります。

パミール屋根のカバー工法はやめた方がいいのでは、ないでしょうか?

 

まとめ:パミール屋根は葺き替えをおススメします。

臭い物に蓋(ふた)をすることせず、葺き替えをおススメします。

後、30年は持たせたい屋根と考えると、30年持つ工法を選択されることをおススメします。

メーカーの責任範囲となる後10年持てばいいという考え方のカバー工法はやめておきましょう!

 

パミール屋根でお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。

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