みなさま。こんにちは。
屋根から人の笑顔を作りたい!!!
神清(かみせい)のDr.神谷です。
数年前の研究会で、瓦屋根の長寿命化を熱心に議論していました。
その時に、出た話として、『屋根が長寿命化した時でも点検は必要だよね』というものでした。
防災瓦や瓦の緊結をビス留めにすると瓦をめくって、下葺き材を確認・点検することが大変になります。
点検用の瓦・・・「点検瓦」
それから発展して、『点検瓦』があればいいのでは?ということで、点検瓦を試作したことがあります。
これが『点検瓦』です。
瓦の表面から貫通したビス孔があらかじめ開いています。
表面のビス孔(赤丸)は施工時に、瓦桟木(青線)の位置にちょうど来るため、瓦桟木に留め付けることができます。
これを実際に施工した現場があります。
赤丸の部分にちょうどビスが通るようになっていて、下の瓦桟木に留め付け可能となります。
この点検瓦の尻部にはビスは留め付けしません。
表面から少し長いパッキン付ビスで留め付けます。
点検するときは、表面のビスを外すだけ!
点検するときは、この表面のビスを外すことで、瓦を割ることなく点検瓦を抜き取り、その下の下葺き材を点検することができます。
神清のホールレス工法の現場において、点検瓦を施工してみました。
専用の瓦をつくることができなかったので、ちょうどいい位置にドリルで孔を開けて代用しました。
ホールレス工法の現場のため、瓦はビス留めです。
太くて大きい瓦桟木に瓦はしっかりと留め付けられます。
点検する時には、瓦を割ってしまう可能性がありますので、点検瓦を設置しました。
赤丸の4枚のビスを外すことで、簡単に瓦を抜き取ることができます。
点検後はまた、同じようにビス留めすればよく簡単です。
瓦の表面にビス孔が開いていますが、山部のため、雨水浸入のリスクは少ないです。
仮に浸入したとしてもホールレス工法のため、漏水することなく、軒先から排出されます。
長寿命な住宅には、小屋裏点検口、床下点検口が必須となっていますが、瓦屋根も点検瓦が有ってもいいと思いま~す!
点検瓦で何を点検するの?
点検瓦を外すと何が点検できるのでしょうか?
瓦自体は100年以上持つ素材です。
しかし、瓦屋根として考えると、瓦の下に入っている防水シート(ルーフィング)や瓦桟木が経年劣化する可能性があります。
瓦の下に入っていて、現状では簡単に確認できないけど、屋根にとっては重要な防水シートや瓦桟木を点検するための点検瓦です。
長寿命な住宅で瓦屋根を選択される方は、併せて、点検瓦もいかがでしょうか?
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