こんにちは~。
屋根・雨漏りの調査員、神谷昭範です。
屋根・瓦を仕事にしていますともっとも求められることは雨漏りをさせないということです。
そのため、屋根材の漏水試験は重要な試験の1つとなります。
実際には、屋根材は1次防水でその下には2次防水となるルーフィング(下葺き材)があり、屋根材とルーフィングで長期に渡って雨漏りを防ぎます。
屋根材単体の漏水試験は2種類あり、散水送風試験と圧力箱での差圧による試験があります。
2010年に研究会が散水送風試験を建材試験センターで行った写真を見つけたので、ご紹介いたします。
瓦はJ形瓦で行いました。
屋根架台に瓦を施工しました。
屋根架台に向けて、真正面から送風(青⇒)します。
風速は5m/s~35m/sまで変化可能ですが、この時は15m/sまで行いました。
赤丸は屋根架台頭上に設置された降雨装置です。
水槽の下部にたくさんの注射針がセットされていて、実際の降雨を再現しています。
屋根架台の裏面には、透明なアクリル板の野地板があり、瓦から浸入した水を集め測定しました。
比較的少量なため、瓦の裏面に付着した水滴も吸水紙に吸わせて重量に加算しました。
試験としては、雨量と風速を変化させて瓦から浸入する水量がどのように変化するのか?を求めました。
試験を行う上で、細かい工夫がされていました。
水槽の注射針はこのような感じです。
雨量によって、注射針の孔を塞いでいる箇所を変化させます。
瓦同士の隙間を1枚1枚測定しました。
このときは、数十年経過したときの漏水量を検討する実験だったために、わざと瓦同士の隙間が発生するように変形した瓦で実験しました。
そのため、瓦同士の隙間も大きくなっていました。
また、送風により瓦表裏でどのように圧力差ができるのか?差圧を測定しました。
そのために、瓦の真ん中に孔が開いた瓦(左)と瓦の裏面側となる部分に孔が開いた瓦(右)を並べました。
孔にチューブを差して、アクリル板の外へ繋げました。
送風して、圧力差がどのようになるか測定しました。
瓦から浸水する力は、この圧力差に大きく支配されるため重要なデータとなります。
今から6年以上前の実験でしたが、今再び同様な実験を行う話が浮上しています。
より詳しく試験自体の傾向を検証して、送風散水試験の圧力差と実際の屋根での圧力差がどのような関係があるのか検討します。
瓦屋根が安全・安心であることを実験・研究により証明していきたいと思います。
そういえば、6年前も真っ暗になるまで、冬の寒い中、実験していたことを思い出しました。
瓦の普及・PRには、このような地道な実験も必要ですね~!
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創業1868年(慶応4年)三州瓦製造・販売・工事
住宅調査・雨漏り調査 (株)神清(かみせい)
神谷 昭範(かみやあきのり)です
【趣味】旅行、野球観戦、自転車、スイーツ食べ
【資格】二級建築施工管理技士
(JSHI)(住管協)ホームインスペクター
住宅メンテナンス診断士
赤外線建物診断技能師/気密測定技能者
石綿作業主任者
(株)神清ホームページ:http://www.kamisei.co.jp
雨漏りホームドクター:http://www.kamisei.co.jp/amamori/
フリーダイヤル:0120-951-890
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