積雪時に屋根を観察することで、その住宅性能がわかります!(通気構法と断熱・遮熱性能)

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積雪時、屋根を観察することで住宅の断熱性能がわかります!

年に1、2回積雪する温暖地域では、屋根に積雪した雪の融け具合により、屋根・小屋裏の断熱性能が推測できます。

愛知県において10cm程度積雪があった日でした。
近くの屋根を同時刻で写真撮影しました。

スレート屋根/通気構造の有無による違い!


積雪8

上写真は化粧スレート屋根です。
青丸の屋根の建物は増築部分です。

通常のスレート屋根(野地直貼り)

赤丸のスレート屋根の雪はすべて融けています。

室内の温度が屋根に影響を与えています。

通気構造のスレート屋根

一方、青丸のスレート屋根の雪は全く融けていません。

室内の温度が屋根に影響を与えていません。

 

同じ建物なので、見事に違いが現れています!

 

倉庫の屋根

積雪2

こちらは倉庫で波板の屋根です。

倉庫で暖房されていないため、屋根下も外気温とほぼ同じなので、全く雪が融けていません。

撮影したときは、室内からの熱がなければ、この倉庫のように雪が融けない環境であったことがわかります!

 

住宅の屋根

住宅の屋根を考えますと、天井断熱仕様の場合、天井部分に断熱材が設置され、それより上部の小屋裏は外部扱いとなります。

天井面で断熱・気密がしっかり施工されているほど、小屋裏は室内温度の影響を受けず外気温に近くなります。

つまり、屋根の積雪が融けない住宅の方が温熱環境(断熱性)に優れていることになります。

また、夏場を考えますと、住宅の屋根面においては屋根材の熱を室内側に伝えなければ、夏の猛暑を遮熱することができます。

 

瓦屋根/通気・ホールレス構法

積雪3

こちらは瓦屋根で通気・ホールレス構法の住宅です。

雪はまったく融けていません。

瓦屋根でも通気構法は温熱環境として優れています。

 

瓦屋根/土葺き構法

積雪6

積雪7

築年数の経過している住宅の屋根は瓦屋根でもしっかり融けています。

30年以上前の建物のため、おそらく天井断熱はなく、土葺き屋根ですが、室内の熱が伝わっています。

土葺きの瓦屋根は昔は断熱性がいいと言われていましたが、断熱材と比較すると効果は小さいことがわかります!

 

瓦屋根/F形瓦


積雪9

一方、築年数の浅い住宅の屋根で平板瓦ですが、雪が融けています。

天井断熱は施工されている住宅ですが、室内の熱が伝わっています。

積雪時に、自宅の屋根を観察することで、屋根・小屋裏の性能を確認することができます。

あまりに早く融けるようであれば、リフォーム時に断熱改修や屋根の遮熱改修を検討されることも一案だと思います。

 

まとめ:積雪時、屋根の雪解けを見ると住宅の性能がわかりますよ!

いろいろな住宅の屋根を観察した結果、屋根の仕様によっても雪融けの早さが変わることがわかりました。

屋根の通気・ホールレス構法は熱を伝えない効果があることが観察されました。

夏の猛暑がきびしくて耐えられない自宅でしたら、リフォーム時に、通気・ホールレス構法の屋根に改修すると効果が大きいですね。 (#⌒∇⌒#)ゞ

 

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