化粧スレート屋根の弱点部は何と言っても、ケラバ水切りなんです!
化粧スレート屋根において、野地合板がもっとも腐朽劣化している部位はケラバ部です。
葺き替え時に、数多くの現場で劣化していたことが建築学会や業界雑誌などで発表・報告されています。
そこで、葺き替え現場での化粧スレート屋根のケラバ部の写真をまとめてみました。
その共通点とは?
いきなり、結果ですが、共通点として、土埃の堆積や土埃の侵入痕が見られました。
現在、国の研究機関である国総研(国土技術政策総合研究所)の共同研究において、ケラバ漏水メカニズムについて実験検証を行っています。
その検証の一環として、実態把握のために、現場写真を観察しました。
上記写真は黄土色の粘土質がケラバ水切りからオーバーフローしています。
この粘土質は雨水がオーバーフローしたとき、一緒に流れ出たものです。
オーバーフローした水はスレート留め付け釘から野地合板へ浸水して、野地合板の劣化を引き起こします。
土埃はスレートの一段ごとに堆積しています。
スレートの上部(棟側)に土埃が堆積していることがわかります。
大なり小なり必ず発生!
上記8つ写真は全部、別の現場です。
すべての現場でこのように土埃の堆積と浸水が見られています。
つまり、スレート屋根に住まわれている皆さんの屋根でも、同じことが発生しているのです!
現在の施工手順では隅切やルーフィングの2重葺きなどで改善を図っていますが、隅切を行っている現場でも土埃の堆積が見られたました。
さらなる根本的な対策がないとヤバイですよね!
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