こんにちは〜。
屋根・雨漏りの調査員、神谷昭範です。
恒例の東別院における屋根チェックを行いました。
本堂は素晴らしい瓦屋根です。
1702年に完成した、壮大な規模と精緻な建築美を誇っていましたが、昭和20年に戦災で焼失しました。
この本堂は昭和37年に再建されたものです。
本堂の前には、立派な門がありました。
その門の瓦屋根を良く見ると普通と違っています。
下屋根の赤丸の部分は瓦が2重に施工されていました。
上屋根には樋が設置されていないので、軒下の部分に雨が集中して屋根を痛めることがないように工夫されていました。
かなり大屋根が高いために、雨の跳ね返りは1m程度起きる可能もありますので、昔の人の知恵は感心します。
先日の講演会で、隈先生がおっしゃっていましたが、「五重塔をはじめ、日本建築美は屋根の軒裏の木造を見せている」そうです。
本堂もまさにそんな感じでした。
軒の出が重要なんですね〜!
お茶所の屋根は大屋根が瓦屋根、下屋根が金属屋根となっていました。
瓦屋根の軒裏は劣化は見られませんでした。
一方、金属屋根の軒裏は雨水の影響が見られました。
ただ、野地板が合板ではなかったので、著しい腐朽は見られませんでした。
対面所の屋根はきれいな金属屋根となっていました。
軒先は瓦屋根と同じ軒瓦の紋様となっていました。
高麗門だけが、焼失から免れた古い建物です。
よく見ると瓦は新しくメンテナンスされたものと古いものが混在しています。
瓦の良さは部分的補修することができ、昔のものを生かすことができることですね〜!
この門のように300年という年月も瓦と木の組み合わせなら可能ですね〜!
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