瓦屋根の雨漏りの原因は谷シートと下葺き材の劣化!
こんにちは~。
屋根・雨漏りの調査員、神谷昭範です。
天井に雨漏り痕
2階の天井から雨漏りしたということで雨漏り調査に伺いました。
築20年を超えた中古住宅物件でした。
雨漏りによりクロスが少し剥がれていました。
小屋裏を点検
そこで、小屋裏を確認しました。
すると、天井部分に雨漏り痕が確認できました。
結構、雨漏りが続いている形跡がありました。
野地板の裏面を見ますと雨漏り痕がありました。
屋根上を点検
間違いなく雨漏りですが、平部からの雨漏りでめずらしいなぁ~と思いました。
そこで、屋根の上を見てみると和瓦(日本式)でした。
谷板金ではなく、谷シートの劣化
雨漏りしている付近を確認してみました。
すると、その近くに谷部がありました。
さらに、樹脂+アルミ芯材のシートが谷板金の代わりに使用されていました。
そのシートが劣化して破れていました。
その左側の瓦をめくってみますと雨水浸入痕がありました。
谷部のシートの破損箇所から青⇒の方向に雨水が浸入していました。
⇒の方向の下葺き材は紙に近い材質のもので、劣化して孔が開いていました。
完全に亀裂が入っている部分もありました。
このように経年劣化により、下葺き材に完全な亀裂・孔が開いてしまうと雨漏りが発生してしまいます。
瓦の平部からは雨漏りの発生は少ないのですが、谷部、棟部、天窓などの不具合からの雨水が流れ込むと今回のように雨漏りとなってしまう傾向があります。
この現場では、谷部の水切りシートの劣化と下葺き材の劣化が重なった現場でした。
屋根材である瓦は耐久性が高いので、下葺き材や水切り等の耐久性も瓦に併せて高耐久仕様とすることがトータル的には安価となります。
瓦屋根の下地のお奨めはホールレス工法+透湿ルーフィングです。
透湿ルーフィングの耐久性は50年以上となっていますので、ホールレス工法との組み合わせは瓦屋根とベストマッチだと言えますよ!
屋根全体が高耐久仕様の屋根となりますので、30年以上の長寿命住宅における屋根のメンテナンス費(ライフサイクルコスト)は大幅に軽減できますよ~!
まとめ:瓦屋根の雨漏りは谷部からでした!
瓦屋根の雨漏りは谷部シートと下葺材の劣化が原因でした。
瓦の素材としては、耐久性が高いのでその他の部材も耐久性の高いものを使用した方がトータルで、お得ですね!
瓦屋根の下地のお勧めはホールレス工法+透湿ルーフィングですよ!
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