工事の概要
鉄骨ALC3F建て 屋上からの雨漏り
工期:3日間
築年数:約20年過ぎ
屋上からの雨漏り。パラペット笠木からの雨漏りでした。
屋上からの雨漏りに対して、修理の依頼がありました。
業者さんに相談したそうですが、それぞれ言われることがバラバラだったそうです。
「どこに頼んでいいかわからないから見に来てほしい」とご連絡いただきました。
お伺いしてみると屋上のパラペット周辺に、いろいろなシーリングやテープの痕が見られました。
しかし、雨漏りが止まらない状況でした。
雨漏りの状況を確認させていただき、雨漏り調査を行いました。
散水試験を行った所、想定内(笠木)の場所からの雨漏りでした。
浸入箇所が特定できたので、部分修理を行いました。
建物が大きく、全面修理だと費用が大きくなるので、お客様は部分修理で安価となり、安堵されていました。
雨漏りしている状況
雨漏りは、屋上から3階天井上へとしていました。
3階天井の上には、パラペット部の笠木と屋上防水がありました。
屋上防水は、まだ比較的状態がよかったので、笠木を疑いました。
散水試験を行った所、笠木から室内への浸入を確認しました。
室内は雨漏りがひどく、下地のボードがやられ、クロスも穴が開いていました。
工事前
屋上防水・笠木の間には、シーリングで隙間をふさいでありました。
工事中
①笠木の解体
まず、笠木についているシーリングをカットしながら、笠木を外しました。
笠木の下からの雨水の浸入を防ぐために、シーリングがたくさん施されていました。
笠木を外してみると、
屋上防水として、はじめはシート防水が行われていたようです。
しかし、よく見ると、2か所、シート防水に穴が開いていました。
②既存シート防水をウレタン防水で補修
既存シート防水の上に、ウレタン防水で補修しました。
貫通穴の部分はシーリングで穴をふさぎました。
外側から内側に向けて、ウレタン防水をたっぷりと流し込みました。
このパラペットの雨漏りの要因として、パラペットの内側のモルタルがパラペット天端よりも高くなっていました。
これは、外側からパラペット天端に浸入した雨水は、内側の屋上へと排水しにくく、パラペット天端で雨水が溜まる構造となっていました。
③2層目のウレタン防止を塗布
ウレタン防水はパラペット天端からパラペットの内側まで連続して塗布しました。
部分的に天端で雨水が溜まっても、浸入することはありません。
工事後
パラペットに笠木を戻して完成です!
ALC壁の場合、笠木は通気にこだわる必要はありません。
それよりも、雨水浸入を防ぐことが重要です。
防水ではなく、雨仕舞の考え方で、浸入した雨水を滞留させることなく素早く排水できる構造とすることが感じです。
ポイントまとめ
・屋上からの雨漏りはパラペットの笠木も原因の1つ!
・パラペットの天端は完全に防水処理してあることが一般的!
・笠木下は入った雨水が排出できるように、スカスカにするのが基本!
屋根に関して、お悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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