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マンションの雨漏りは最上階が起こりやすい?
ビルやマンションも雨漏りが起きてしまう可能性はあり、その中でも最上階の部屋には他の階層以上に雨漏りが起こりやすいと言われています。
その理由としては、単純に部屋の上が屋上となっているからです。
そのため、マンションの一部が階段形状となっていて、最上階でなくても端部屋の上がその上の階のバルコニーとなっている場合は同様に雨漏りが起こりやすいです。
最上階の雨漏りは発生すると短期間でひどい雨漏りになるケースが多いので注意しておきましょう。
マンションの最上階で雨漏りが起こる原因
マンションの最上階で雨漏りが起こる原因について紹介します。
- 屋根材の劣化
- 屋上防水の劣化・屋上の水たまり
- 排水設備の劣化
- 屋上や外壁のコンクリートのヒビ割れ
①屋根材の劣化
マンションの屋根が傾斜屋根の場合は、屋根材が設置してあります。
屋根材が劣化して、あなが開いたり、ひび割れ・隙間が発生したりすると、その屋根材の下へ雨水が浸入することで雨漏りの原因となります。
②屋上防水の劣化・屋上の水たまり
屋上の表面にある屋上防水が劣化して、ヒビ割れ・き裂・穴開きなどが発生することで雨漏りの原因となります。
また、屋上に水たまりができるとその部分の屋上防水の劣化が進行します。
③排水設備の劣化
屋上には雨水を排水するための排水ドレンや排水溝、内樋などの排水設備があります。
排水設備の材料の劣化やゴミ・土ぼこりなどの詰まりが発生すると雨漏りの原因となります。
④屋上や外壁のコンクリートのヒビ割れ
屋上パラペット部の立上り部や外壁のコンクリートにヒビ割れが発生します。
ヒビ割れが成長して室内へ貫通すると雨漏りの原因になることがあります。
マンションの最上階の雨漏りを防ぐには?
マンションの最上階の雨漏りを防ぐために必要なことを紹介します。
- 屋上の防水工事
- 屋上の排水設備の修理・交換
- その他の部分の修理や交換
①屋上の防水工事
屋上防水は傾斜屋根に比べて寿命が短いので、定期メンテナンスとして、防水工事を行う必要があります。
屋上防水の種類にもよりますが、10~15年ごとの防水工事となります。
マンションの大規模修繕の計画にあわせて、屋上防水の修繕を行うことが一般的です。
②屋上の排水設備の修理・交換
屋上の排水設備は材料によって修繕時期が定められています。
一般的なメンテナンス感覚としては、20~30年程度で修理・交換が必要となります。
劣化して穴が開く前に修理・交換することが雨漏りを防ぐポイントです。
③その他の部分の修理や交換
外壁の修繕や塗装・シーリングなどは、10~15年ごとにメンテナンスとなります。
足場が必要となりますので、大規模修繕の計画にあわせて損傷がほとんどなくても修理・交換します。
外壁のヒビ割れ補修はその都度、必ず行っておきましょう。
マンションの防水工事の種類
マンションの防水工事の種類を紹介します。
ウレタン防水、FRP防水、シート防水、アスファルト防水の4種類が一般的です。
既存の防水仕様、屋上の状態などによって、適した防水工事を選択することになります。
4種類の防水工事の特徴や費用目安についてまとめておきます。
防水の種類 | 特徴 | 費用相場 |
---|---|---|
ウレタン防水 | ・ウレタン樹脂という液体の防水材を塗布し乾燥させて防水層を作る防水工事 ・既存防水層の上に付帯設備が設置されている複雑な形状にも防水層を作ることが容易 | 6,000~9,500円/㎡ |
FRP防水 | ・液体のポリエステル樹脂に硬化剤を加えて、ガラス繊維などで補強・一体化した塗膜防水 ・耐衝撃性・耐摩耗性に優れて軽量である | 6,500~9,500円/㎡ |
シート防水 | ・塩ビシート防水とは塩化ビニル樹脂でできたシート状の防水材1枚で防水層を作る工法 ・付帯設備があり、施工場所の形状が複雑な場所への施工は困難 | 6,000~12,000円/㎡ |
アスファルト防水 | ・アスファルト防水とは合成繊維不織布にアスファルトを含浸・コーティングしたシート状のルーフィングを貼り重ねて形成する古くからある工法 ・仕上がりがフラットではないため、歩行しないところに施工 | 6,000~9,000円/㎡ |
防水工事の種類について詳しくはこちらの記事で解説しています。
防水工事の代表的な種類を紹介!特徴や費用・耐用年数などすべて解説
マンションの最上階の雨漏りを防ぐための修繕周期
マンションの最上階の雨漏りを防ぐために重要となる修繕の周期について紹介します。
多くのマンションの大規模修繕は12年ごととなっています。
屋上防水はこのタイミングで修繕することで屋上防水からの雨漏りを防ぐことができます。
排水設備の修繕周期は20~40年となります。
排水配管の材料が炭素鋼がメインの場合は耐用年数は20~30年です。
硬質塩化ビニルがメインの場合は25~40年、鋳鉄の場合は30~40年とお考えください。
マンションの雨漏りは誰の責任?
マンションで雨漏りが起こった場合は誰の責任になるのかを紹介します。
賃貸マンションでは、屋上や上の階のベランダからの雨漏りの責任はマンションの大家さん(貸主)の責任となります。
分譲マンションは共有部分に修理が必要な問題が発生した場合には管理組合、個人の専有スペースでは個人が修理することになります。
雨漏りに関しては、ほぼ共有部分が原因となりますので、雨漏りが発生したらすぐに管理組合に連絡しましょう。
どちらのタイプのマンションでも雨漏り修理はすぐには行えない場合が多いので、少しの雨漏りでも様子を見るのではなく、発生したことをすぐに連絡してください。
雨漏り修理が完了するまでに数か月から1年程度かかってしまうため、その間に雨漏りがひどくなるリスクがあるからです。
応急処置を行なわないと費用請求されるかも可能性
マンションで突然雨漏りしたときは、床などの被害が大きくならないように応急処置を行いましょう。
雨漏りが発生しているのを知りながら、とるべき必要な応急処置を行わずに放置して、下の階の隣人にまで被害が拡大した場合は、最悪の場合は費用請求をされる可能性があるので、放置はやめておきましょう。
天井から床へ雨漏りする場合は、バケツなどで受けて床を保護しましょう。
広範囲に雨漏りする場合は、ブルーシートを床にひいて、その上にバケツや雑巾、吸水シートなどで雨が拡がるのを防ぎましょう。
窓から雨漏りする場合は、水滴が飛び散らないように吸水シートをひいて受けましょう。
雨漏りが発生したときの応急処置の方法について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏りがアパートで発生!とるべき行動は?修理費用は誰の負担?
マンションの雨漏りは記録しておこう
マンションの雨漏りを発見したときは記録しておきましょう。
落ち着いて、まずは写真・動画を撮りましょう。
多少、床が余分に濡れてしまってもいいので雨漏りの状況を写真・動画に撮ることで、のちの対処を検討する上で大切なデータとなります。
写真・動画は雨漏りの原因を特定するのに、とてもヒントになります。
写真・動画を撮るときに、以下の3つのポイントで撮影してください。
- 引いたアングルで写真を撮る(なるべく部屋が広く写るように)
- 雨が部屋へ浸入している場所がわかるように撮る
- 浸入している雨漏りの量がわかるように撮る
この中で、特に気を付けてほしいのが1です。
どうしても、雨漏りのアップばかりの写真を撮ってしまうため、場所がわかりにくい写真となってしまいます。
また、家財に被害が出た場合も、全体の写真も必ず撮るようにしましょう。
マンションの最上階で自分が雨漏りを起こしたら
マンションの最上階で自分が雨漏りを起こしたら、被害が拡大しないように応急処理を取りましょう。
次に、火災保険、損害保険、マンションの契約書を確認してください。
保険の契約内容によっては、自分で修理費用を負担しなくても保険でカバーすることができます。
マンションの契約書にも負担の内容が記載されていると思います。
雨漏り以外にも水漏れについても同様な対処を行いましょう。
サッシやベランダのDIYは想定外の雨漏りを起こす要因となりますので、不用意には行わないことをオススメします。
【まとめ】マンションの最上階は雨漏りが起こりやすい
ビルやマンションの最上階の部屋には他の階層以上に雨漏りが起こりやすいです。
原因としては、屋上防水・排水設備の劣化があります。
これらの劣化による雨漏りは、短期間でひどい雨漏りとなります。
雨漏りする前に大規模修繕時期に、しっかりメンテナンスされることをオススメします。
雨漏りに関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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