瓦屋根の漆喰はがれ 旧工法の棟部を耐震・耐風仕様へ葺き替え 【愛知県名古屋市】

Dr.神谷
Dr.神谷
  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、高浜市・半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経アーキテクチュア」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆しています。

本記事はこんな人にお勧めします。

瓦屋根の漆喰がはがれている人。

瓦屋根から雨漏りしている人。

瓦屋根のメンテナンスを検討している人。

この記事で伝えたいこと

「訪問業者から屋根の漆喰が剥がれていると言われた。」とご相談いただきました。

伺ってみるとわずかに漆喰がはがれているだけでした。

漆喰補修を検討されているとのことでしたが、棟部が旧工法であるので耐震・耐風仕様に葺き替えすることを提案し、施工しました。

簡単にご紹介します。

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工事の概要

瓦屋根からの漆喰はがれ  旧工法なので漆喰補修ではなく、棟部を葺き替え

工期:2日間

築年数:約30年

瓦屋根の漆喰はがれ 旧工法の棟部を耐震・耐風仕様へ葺き替え

「訪問業者から屋根の漆喰が剥がれていると言われた。」とご相談いただきました。

伺ってみるとわずかに鬼瓦の周辺の漆喰がはがれているだけでした。

漆喰補修を検討されているとのことでしたが、現状の屋根のリスクを説明しました。

・棟部は旧工法で耐震・耐風性が乏しい

・平部は3枚に1枚の瓦が釘で留め付けされているので、ある程度は耐えうる

・軒先・けらば部は銅線緊結されているので、ある程度は耐えうる

その上で、補修提案を2つ行いました。

①漆喰の塗り替え

メリット

・安価

・美観向上

デメリット

・耐震・耐風性は向上しない

・費用対効果が低い

②7寸丸一本伏せで葺き替え

メリット

・耐震・耐風性仕様となり、自然災害に強い

・(葺き土+漆喰)ではなく、南蛮漆喰の一体化仕上げとなるので剥がれることがない

デメリット

・費用はかかる

 

今後のメンテナンスも考えていただき、7寸丸一本伏せで改修することになりました。

簡単に、屋根修理工事の様子をご紹介します!

 

工事内容

工事前

鬼瓦周辺の漆喰がはがれていました。

棟部の漆喰は黒ずんでいましたが、はがれはありませんでした。

棟部は銅線で瓦と土をくるんでいるだけの旧工法となっていました。

工事中

棟部の銅線をカットして瓦を撤去します。

棟部の瓦の中は茶色の葺き土が使用されています。

棟部の冠瓦とのし瓦、漆喰・葺き土を撤去します。

最上段のカットした瓦も撤去して、防水シートの上をきれいに掃除します。

新規の防水シートを入れて、瓦桟木・棟補強金物を設置します。

最上段の瓦の下に南蛮漆喰を入れて高さ調整しながら、最上段の瓦に釘穴をあけ、釘留めします。

最上段の瓦をすべて釘留めします。

棟補強金物に棟芯材を設置して、最上段の瓦と棟芯材の隙間を南蛮漆喰で埋めて、棟から雨水浸入しないようにします。

7寸丸を棟芯材に設置します。

7寸丸をパッキン付きビスで棟芯材に留め付けして完了です。

 

工事のビフォーアフター

瓦屋根の棟部を耐震・耐風仕様に葺き替えしたビフォーアフターを紹介します。

工事前

工事後

瓦屋根の漆喰工事を行うなら、7寸丸一本伏せに葺き替えすることをオススメします。

ただし、雨漏りに段数の高い棟は解体費用がかかりますので、漆喰工事と葺き替えの両方を検討しましょう。

 

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