しくじり先生シリーズ 耐震のしの巻!

しくじり先生シリーズ 耐震のしの巻!

みなさま。こんにちは。

屋根から人の笑顔を作りたい!!!

神清(かみせい)のDr.神谷です。

久しぶりに、しくじり先生シリーズを投稿します!

 

耐震のしの巻

今回は耐震のしでしくじった話にお付き合いください!

日本瓦屋根の旧工法の棟部は巨大地震で崩れる被害が多く発生しました。

そこで、巨大地震にも耐えることができる棟づくりが求められました。

そこで、のし瓦同士が組み合わさることで、耐震性を発揮することができる耐震のしを開発しました!

ここまでの話なら、かなり売れそうな気がしませんか?

これが耐震のしです。

耐震のしはのしの表面に凹み、裏面に凸があり、それを組み合わせることで、巨大地震でも崩れないようになっています。

さらに、もう1つ特徴があり、葺き土を使わないでものしの隙間を凸の形状によって、維持できるので、乾式化も実現できます。

ちなみに葺き土を使う通常の湿式工法はこんな感じ。

 

耐震&乾式(軽量化)を実現できる、耐震のしはどうですか?

でも値段が高いのでは?・・・

価格も1枚2円高いだけです。(1棟800円高いだけです。)

どう考えても売れそうですよね~!

 

ところが、売れなかったんです!

その理由は・・・

 

まずは施工風景を簡単に。

耐震のしの施工

葺き土の代わりに乾式棟面戸

葺き土の代わりに乾式棟面戸を貼り付けます。(雨水の浸入を防ぎ、大幅な軽量化が実現!)

耐震大のし

棟面戸の上に1枚ものの耐震大のしを施工します。

耐震のし

耐震のしの凸を凹みに組み合わせながら、のし積を行います。

このときも葺き土なしで積み木のように、のし瓦を積んでいきます。

冠瓦を施工して、完成!

耐震のし瓦の一番上に冠瓦を施工して、留め付けると完成です!

奥が通常の湿式のし積工法、手前が乾式耐震のし積工法です!

どうですか~!

一般の方に販売するなら、おそらく、売れたのでないかと思います。

しかし、瓦は施工が必要なため、瓦工事屋さんに販売するのです。

ここに、大きな落とし穴があったのです!

 

ダメな理由

日本瓦の棟積みは機能だけではなく、瓦屋根の美しさを表現してきました。

そのため、いかにきれいに葺くのか?が瓦職人さんの腕の見せ所なのです。

通常の湿式工法ののし積をアップでみると、

瓦同士の隙間もなく、きれいに仕上がっています!

一方、先程の乾式耐震のし積をアップでみると、

ところどころ、のし同士に隙間ができてしまうのです。

これは、葺き土があれば、瓦の1枚1枚の焼成した歪みを葺き土の量で調整して、表面ではわからないようにする職人技を生かせるのです。

しかし、乾式ですと歪みの調整はできないので、このような隙間が表面に出てしまうのです。

結果、瓦職人さんはこれでは使用できないと買っていただけなかったのです!

 

教訓:販売先を勘違いするな!

瓦はお施主様に直接、販売するものではありません。

お施主様のニーズと販売先のニーズを混同するな!

って感じです。

 

今なら、webでお施主様に直接、情報発信も少しづつできる環境となってきましたが、昔は全くできませんでしたから。

この教訓の裏テーマ、「お施主様にメリットがあることは、努力して、お施主様に情報を伝えよう!」です。

屋根の情報はまだまだ乏しいので、今後も少しでも発信していきます!

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Dr.神谷
神清のまとめ役。
学者肌で数々の「産学官」の連携研究事業を行い、業界内でも数少ない技術派です。その知恵で若いスタッフを指導しています。

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