こんにちは~。
屋根・雨漏りの調査員、神谷昭範です。
ここ2件の雨漏り調査は、中古住宅の購入後に雨漏りが発覚した物件でした。
1つの物件はなかなか雨漏りが止まらないというものでした。
お施主様は「雨漏りするとわかっていたら、購入しなかったのに~!」とおっしゃっていました。
雨が降るたびに、雨漏りの心配をするのは、本当に嫌なものです。
もう一つの物件は、購入後に内装をリフォームしている間に、リフォーム屋さんから指摘を受けて、心配になって調査依頼されたものでした。
現在、国は中古住宅流通を活性化するために、力を入れています。
その中で、売買時にホームインスペクションの活用を推進しています。
さらに、既存住宅売買瑕疵保険(中古住宅売買かし保険)を奨めて、安心して中古住宅を購入できるようにしています。
加入には、専門の検査機関(既存住宅現況検査技術者)による検査が義務付けられており、住宅の基本的な性能(耐震基準等)が保証されるそうです。
中古住宅の購入後に欠陥が見つかった場合、保険会社から保険金が支払われる仕組みです。
安心なのかな?と思います。
もう少し見てみると、既存住宅売買瑕疵保険のインスペクションの基準は、既存住宅インスペクション・ガイドラインに基づいて行われます。
その既存住宅インスペクションの範囲は次のように定められています。
1.現場で足場等を組むことなく、歩行により移動できる範囲。
2.戸建住宅の小屋裏や床下については、小屋裏点検口や床下点検口から目視可能な範囲。
となっています。
ここで違和感を感じます。
この範囲でインスペクションを行った場合、雨漏りを発見できるのか?心配になります。
室内の内装にはっきりと染みや劣化が見られる場合は雨漏りを発見できると思います。
しかし、雨漏り調査の物件では、そのような状態の物件は少ないです。
そのため、ほとんどの物件でインスペクションを行っても雨漏りを発見できず、現況問題なしで保険に加入できます。
瑕疵保険加入後に、雨漏りが発覚するので購入者は保険で修繕することができます。
中古住宅購入者は保護されるため、いいのですが、保険料が安価のまま維持できるのか心配になります。
上図のように、現在行われているホームインスペクションは既存住宅売買瑕疵保険の現場検査に比べて、より広い範囲の内容を検査しています。
特に、小屋裏・床下を点検口から覗くだけではなく、小屋裏・床下内へ入って検査する必要を感じます。
さらに、屋根・壁の上に登って検査することも必要です。
今回の2物件とも雨漏りしたと思われる部分にシーリングがベタベタと施されていました。
つまり、屋根・壁・窓廻りを見て、シーリングがベタベタとなっている物件は雨漏りしていたと推測できます。
そのために、地上から目視だけではなく、近接目視検査を行うことが必要です。
是非、検査方法が改善されることを期待します!
また、中古住宅購入時にホームインスペクションは必須ですよ~!
維持管理費用も含めて、購入を検討されることをお奨めいたします! \(^o^)/
神清からのお願い
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