ドイツの屋根、平らな屋根材でも通気構法でした!
みなさま。こんにちは。
屋根から人の笑顔を作りたい!!!
神清(カミセイ)のDr.神谷です。
ヨーロッパにおける住宅の平均寿命は長く、日本の倍と言われています。
長寿命住宅・先進国のドイツ(マイスター(職人資格制度)の国)の屋根を写真でご紹介いたします。
日本の木造の意匠・文化とは、全く異なる雰囲気のある街並みです。
ドイツには多くの古い建物があります。
1つの街並みが形成されています。
目立つは屋根の形です。
煙突があり、ドーマーも設置され、複雑な屋根となっています。
日本のように、雨・台風が多い地域では、敬遠したくなる屋根のデザインのような気がします。
屋根材は瓦が使用されていまして、この写真のように経年変化していても劣化と感じません。
その多くは上の写真のように平瓦(ビーバー瓦)で葺いている屋根となっています。
平瓦(ビーバー瓦)は日本ではあまり馴染みがないので、屋根の下地を示します。
ドイツの平瓦は通気構法
上の写真はドイツの展示会で施工されていたものを撮影しました。
平瓦の下には流し桟木と瓦桟木(緑色となっている)があり、流し桟木の厚み分だけ空間が形成され、通気構法になっていました。
瓦の下には、桟木、鼻桟木、透湿ルーフィング、軒先水切り、通気面戸、樋としっかりした(太い、厚い、高価な)材料が使われています。
上の写真は同じく展示会のもので、ウッドシングル(木片)の平らな板を施工している様子です。
この屋根も流し桟木と瓦桟木がウッドシングルの下にあり、通気構法になっています。
日本の平らな屋根材は直貼り構法
一方、日本では、同じ平らな屋根材(化粧スレート)ですが、流し桟木と瓦桟木を使用せず、直接、野地板に施工しています。
雨が多い日本の方が、屋根の耐久性を気にせず、通気構法ではないのが不思議ですね!
屋根材から浸入した雨水は排出されにくく、乾きにくい構造です。
また、屋根材自体も経年変化は劣化(ボロボロ)と感じてしまいます。
そのため、耐久性を高める発想がないのかも?です。
★ドイツの屋根の特徴★
①古く経年した屋根でも、屋根材の劣化を感じません。
②平らな屋根材でも、流し桟木、瓦桟木を使用して、通気構法となっています。
③屋根材以外の材料(桟木、鼻桟木、透湿ルーフィング、軒先水切り、通気面戸、樋)も高耐久品を採用し、メンテナンスコストを大幅に削減しています。
つまり、屋根全体が長寿命を意識した構造となっています。
ドイツでは、屋根のメンテナンスを行うときに、住宅の資産価値が上がるように、断熱改修と屋根の葺き替えを同時に行っているそうです。
日本でも、中古住宅の流通が盛んになりますと、屋根のメンテナンスが安価な塗装やカバー工法などではなく、住宅の資産価値が上がる改修方法も検討されるようになると思われます。
これから長寿命住宅をご検討される方には、屋根の通気構法をお勧めいたします!
トータルでお得になりますよ!
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