「火災保険で無料修理」の業者のしくみ
「火災保険で無料修理」とは、「屋根修理」・「外壁修理」・「樋修理」・「雨漏り修理」などのキーワードで検索すると上位でよく目にします。
多くの施工実績を掲げて、「みんなが利用しているから火災保険を掛けているなら、使わないと損」みたいな雰囲気を出しています。
最初、そんな甘い話はないと思いながら見ていくと、「無料相談」、「現地調査無料」、「工事キャンセル無料」などと記載しているので、ついつい連絡してみたくなる作りになっていて、集客・勧誘しています。
しかし、当然、火災保険は自然災害による損害を補償するものであり、経年劣化などには支払われず、トラブルとなるケースが発生しています。
今回のニュースの概要
東京の住宅リフォーム会社が「火災保険の達人」という名称のウェブサイトで、「火災保険適用で屋根・外壁・樋を実質負担0円で修理する」と勧誘していた。
ただし、契約後に修理をキャンセルすると、違約金などとして、保険金の35%を徴収する契約条項を定めていた。
この割合が消費者契約法に違反して不当に高いとして、こうした契約を結ばないようにと、NPO法人が提訴していた。
今回はリフォーム会社がその訴えを認諾することで訴訟が終結した。
「火災保険で無料修理」で注意しなければならないこと
火災保険は火事や自然災害に備えて、長年掛けているものです。
それをウェブサイト・リフォーム会社にだまされて、例えば、雨樋の変形(経年劣化)を自然災害と偽って火災保険を申請し、リフォーム会社の見積もり金額よりは少ないが保険金が支払われたとします。
お客様は工事せず、保険金の35%を手数料でリフォーム会社へ支払ったとします。
保険金の65%はお客様の手元に残ったので、リフォーム会社・お客様ともにウィン・ウィンになるという詐欺行為の話だと思われがちです。
リフォーム会社は予定通り手数料が入り、「さようなら」なのでウィンです。
しかし、お客様はそうではないのです。
火災保険の記録としては、その雨樋は支払い済みとなるため、次回、自然災害で本当に被害が発生しても保険金が出ない可能性が高いです。
また、保険会社は横のつながりがあるため、別の保険会社へ掛け直ししたとしても、同様に支払い済みはわかってしまうのです。
本当に被害が発生して、修理しなければならないときに保険を使えず、自費での修理となる可能性が高く、お客様は大損害となってしまいます。
「火災保険で無料修理」でお小遣いをもらえるとだまされることだけはくれぐれも絶対に避けてください。
まとめ:「火災保険で無料修理」の甘い罠にはだまされないようにしましょう
「火災保険の達人」のリフォーム会社がキャンセル料を高額で結ばないようにするとして、訴訟を認諾しました。
「火災保険で無料修理」はお客様にとっては、長い目で見るとメリットはありませんので、だまされないようにしましょう。
屋根・雨漏りに関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
神清からのお願い
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