こんにちは〜。
屋根・雨漏りの調査員、神谷昭範です。
先日行った白川郷で行った恒例の屋根チェックについて、ご紹介致します。
まずは白川郷の特徴である合掌造りの建物についてです。
屋根は急勾配で、茅葺き屋根となっていました。
急勾配の屋根は、雪を落雪させることと小屋裏(屋根裏)を蚕工場として使うことができ、大変合理的でした。
また、障子戸が小屋裏上部まで付いていて、換気機能も充実していました。(妻壁換気)
そこをよく見ると、
鬼瓦の代わりとなる鬼面が設置されていました。
このように屋根に飾りを入れるのは、東洋的な文化であり、大事なシンボルだったと言えます。
次に、雪深いと言うことで、茅葺き屋根以外はみんな金属屋根でした。
大屋根(2階)は金属屋根の縦葺きが多く、下屋根(1階)は金属屋根の横葺きが多かったです。
いつものように金属屋根の軒先は腐食が著しく、赤錆が表面に発生していました。
たまたま、赤丸の金属屋根横葺き部分は野地板裏面が観察できました。
軒先部の野地板裏面には、雨染みが発生していました。
金属屋根を止めているビスから雨水浸入して、野地合板が腐朽しています。
金属屋根は雨漏りしにくいと言われていますが、実際には、そんなことないですね〜!
軒先部やビス部分から雨水浸入していることが実験棟だけではなく、実物屋根でも観察できますね〜!
ただ、全体的には世界遺産の郷でもあり、屋根はよくメンテナンスされていた印象を受けました。
もちろん、茅葺き屋根もこのように葺き替え間もないものもあり、手入れすることで建物が長く維持できること、また、その素晴らしさを感じさせていただきました。
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