みなさま。こんにちは。
屋根から人の笑顔を作りたい!!!
神清(かみせい)のDr.神谷です。
21号と24号の巨大台風が連続したことで、雨漏り調査・補修も連日行っています。
雨漏り調査での散水試験を行っていると、屋根の撒水試験とのギャップをふと感じます。
以前、国の研究機関である国総研(国土交通省国土技術政策総合研究所)と行ったつくばでの撒水試験はこんな感じでした。
撒水試験(国総研・共同研究)
つくば市にある(独)建築研究所の実風圧撒水試験機を用いて、実験を3日間行いました。
国総研の共同研究において、全国陶器瓦工業組合連合の担当者の1人として、参加しました。
上写真は巨大な送風機で、発生建物から入れると長さ15mは超えるような大きな設備となっています。
試験体へ風を送る送風間口は2m×2mもあります。
右側で風を発生させて、左側から出てきます。
送風間口から左側に広いスペースが用意されています。離れた場所へも風を送風できる大型設備となっています。
その前に、屋根の大きさで言うと2.5m×2mぐらいの試験架台を置きます。
この上に屋根を施工して、試験装置から強風雨を与えて、屋根材からの漏水量や漏水の状況を確認する試験です。
しかし、ほとんどが屋根の平部(屋根の中心部)を対象に実験を行っています。
屋根材の問題点や改良点を調べるには、有効な試験です。
ほとんどの屋根材メーカーが漏水試験を行い、日々、性能向上に勤めています。
雨漏りの散水試験
一方、雨漏りの散水試験は全く違います。
何が違うかというと屋根の平部(屋根の中心部分)から雨漏りしているとは、想定しません。
屋根の周辺部、屋根と壁の取り合い部、屋根と軒天の取り合い部、屋根の天窓の取り合い部など想定する場所は、屋根とその他との取り合い部ばかりです。
散水試験を行う場合も、屋根の平部を散水することはありません。
実際、平部から漏れることは屋根材が割れたり、別の要因があるからです。
連日、散水を行っていて、ふと、ギャップを強く感じました。
逆に言うと、屋根の撒水試験はもっと、現実の雨漏りに即した試験も取り入れた方がいいように感じました。
屋根の軒先、けらば、棟などを対象に行うことも重要だと思います。
とくに、片流れ屋根などは新築での雨漏りが多いという報告もありますので、けらば・棟を屋根・壁で試験してみたいものです。
屋根材を販売するための比較試験の色合いではなく、実際の雨漏りを減らす試験を増やす方がお客様のためになると思います。
愛知の屋根でお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。
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