瓦用のくぎってどんなもの?
今年の台風被害で、瓦の耐風性能を聞かれることがあります。
昔の瓦屋根は、瓦をくぎ等で全部は留め付けていませんでした。
瓦が飛散する原因の1つとなっています。
現在は、瓦は全数留め付けを行っていますので、耐風性能は向上して、日本のどこでも使用できるようになっています。
瓦用のくぎとは?
上の写真は、瓦用のくぎの一例です。
材質はステンレス製となっています。
雨によって、錆びるのを防ぐために、明確にステンレス製と定めています。
他の屋根材は、ステンレス製ではない場合も多いです。
瓦は耐久性重視なので、くぎ等も耐久性の高い仕様としています。
上の写真はeスクリング釘という商品で、長さは65mm、くぎの太さは2.4mmとなっています。
耐風性能を上げるために、くぎの形状が工夫されています。
瓦桟木や野地板などの木部に引っ掛かるように、スクリュー形状やリング形状となっています。
上の写真は「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」の中で、紹介されている瓦用のくぎの図です。
桟瓦(一番多く屋根で使われている屋根の真ん中の瓦)を留める場合のくぎの種類、太さ、長さを示しています。
F形瓦(平板瓦)の場合は、各社のマニュアルで約65mmと定められています。
日本瓦の場合は、地域や屋根のデザインによって、45~65mmと幅を持たせています。
日本瓦で65mmですと、野地板が12mmの場合、野地板を突き抜けてしまいます。
軒先などで、軒裏を見せるデザインの屋根では、55mmなどの短いくぎとすることもあります。
また、くぎの太さ(くぎの頭のすぐ下の太さ)は直径2.3mm以上と規定されています。
くぎが太い方が強度アップにつながるために、以上となっています。
くぎの太さの規格としては、BWG(バーミンガム・ワイヤー・ゲージ=欧州の規格)と呼ばれる尺度で、表しています。
番手#14 径2.1mm
番手#13 径2.4mm
番手#12 径2.7mm
となっています。
そのため、瓦用くぎの番手としては、#13もしくは#12がよく使用されています。
現在は、瓦を飛散させないために、くぎの材質・長さ・太さ・形状をしっかりと定めています。
安心して、耐久性・コストパフォーマンスの高い瓦屋根を選んでいただくことができます!
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