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雨漏りの初期症状を見逃してはいけない!
外壁や屋根から雨水が浸入しても、すぐに室内へ漏水する雨漏りになるとは限りません。
雨漏りのわずかな初期症状を見逃してしまうと建物内の隠れた部分で被害が拡大している場合があります。
雨漏りの初期症状に気付いたら、早期の雨漏り修理が重要となります。
次の章から4つの場所別に雨漏りの初期症状を解説していきます。
- 天井に出る雨漏りの初期症状
- 壁・外壁に出る雨漏りの初期症状
- 屋根に出る雨漏りの初期症状
- 窓まわりに出る雨漏りの初期症状
天井に出る雨漏りの初期症状
天井に出る雨漏りの初期症状は以下があります。
- クロスがはがれている
- 水がポタポタ落ちる音がする
- 天井のクロスに黒カビが生えている
- 天井板にシミができている
- 天井から水が滴ってくる
- 腐った天井材の一部が落ちてくる
- 天井にある照明器具の中に水が溜まってくる
クロスがはがれるのは、雨水がクロスのつなぎ目付近に浸入した場合に、初期症状として現れます。
クロスの真ん中付近で浸入した場合は、クロスのはがれよりも先に、徐々に黒カビが発生します。
天井のはがれ・雨音・黒カビの症状で気付きたいものです。
壁・外壁に出る雨漏りの初期症状
壁・外壁に出る雨漏りの初期症状は以下があります。
- クロスがはがれている
- 壁内からポタポタ落ちる音がする
- 壁内からカビ臭がする
- クロスに黒カビが生えている
- クロスにシミができている
- 外壁に雨染みができている
- 窓サッシから雨水が浸入している(室内側の窓近辺が濡れている)
- 換気扇や配管の隙間から雨水が浸入している
外壁から室内までの距離は、柱の厚み分(100mm以上)ありますので、すぐに室内への症状は出にくいです。
壁内からの雨音やコンセントボックスからのカビ臭で早期に気付くことがあります。
雨漏りとして気付くことが多いのは、開口部(窓サッシ・配管等)まわりからの雨水浸入です。
屋根に出る雨漏りの初期症状
屋根に出る雨漏りの初期症状は以下があります。
- 天井裏(小屋裏)で、野地板や断熱材に雨染みがある
- トタン・金属屋根に錆び・腐食が発生している
- 屋根材にひび割れなどが起きている
- 棟板金(屋根の頂上にある鉄板)の釘がゆるんで浮いている
- 屋根の漆喰(しっくい)がはがれ落ちている
- ルーフィング(屋根材の下に敷く防水シート)が劣化している(耐用15~20年ほど)
屋根での雨漏りの初期症状とは、天井裏(小屋裏・こやうら)を見たときに、野地板や断熱材にある雨染みがあることです。
まだ、天井までは雨水が浸入していいない状態です。
注意点としては、雨漏りではなくて、結露によるシミの場合もあります。
窓まわりに出る雨漏りの初期症状
窓まわりの雨漏りの初期症状は以下があります。
- サッシ枠上部で、サッシを留めているビスに雨染み・錆びがある
- サッシ枠・木下地の部分にシミがある
- 外壁とサッシの間のコーキングが劣化している
- サッシの固定が外れて浮いている
- 雨仕舞の不良が起きている
窓まわりからの雨漏りの初期症状としてはサッシ枠上部でシミが発生します。
雨漏りとして、室内へ水滴が落下しないと気付かない場合が多いですが、大雨や強風雨にサッシ枠を点検すると発見することがあります。
雨漏りの初期症状を放置してはいけない3つの理由
雨漏りの初期症状を放置してはいけない理由が3つありますので、ご紹介します。
- 健康被害
- 建物の安全性の低下
- 高額になる修理費用
次の章から詳しく解説していきますね。
雨漏りの初期症状を放置してはいけない理由①健康被害
雨漏りの初期症状を放置すると健康被害が起きることがあります。
健康面へ影響を与える3つのことを紹介します。
- カビ
- ダニ
- ネズミ
カビ
雨漏りで建物の壁内や天井上に湿気が蓄積されると容易にカビが発生し広がってしまいます。
カビは湿度が70~99%で生長しやすいと言われています。
カビ臭がどこからとなく、臭ってきたら要注意です。
とくに、喘息などをお持ちの方はアレルギー反応が心配されます。
ダニ
押し入れに雨漏りがあると梅雨時期でなくても高湿になります。
ダニは湿度が65~75%の環境で活発に活動するため、布団などにいるダニが繁殖しやすくなります。
ダニは、多くの人のアレルギーの原因と言われています。
ネズミ
雨漏りが発生していると水を好むネズミが、餌を求めて住みつくようになります。
ネズミのフンや抜け毛などは衛生面で不安があります。
また、そのフンなどはダニのエサとなり、アレルギーが心配されることになります。
雨漏りの初期症状を放置してはいけない理由②建物の安全性の低下
雨漏りの初期症状を放置すると建物の強度・安全性の低下につながります。
主に強度低下する要因として3つありますので、詳しく解説します。
- 構造体の劣化
- 鉄骨のサビ
- シロアリ
構造体の劣化
雨水の浸入によって、木材の水分が3週間程度高い状態が続くと木材の腐朽(ふきゅう)につながります。(木材は濡れても、短期間に乾燥すれば大きな強度低下にはつながりません。)
頻繁に雨漏りするようになると木材が乾燥する期間がなくなるため、構造体の劣化につながります。
また、木材を留め付けする金具・釘・ねじ類も雨水に濡れることで腐食(ふしょく)が進みます。
鉄骨のサビ(腐食)
雨水の浸入によって、鉄骨などの金属部品がサビたり、鉄筋コンクリートの内部の鉄筋がサビたりします。
鉄筋がサビると膨張することでコンクリート部分を破壊することがあり、強度が大幅に低下することがあります。
シロアリ
雨漏りを放置すると、シロアリの発生の原因となります。
シロアリは湿気のある木材が好んで食べます。
雨漏りで頻繁に濡れる柱などの構造体が、シロアリに食べられることで建物の強度・安全性が低下します。
巨大地震・台風で建物が崩れる可能性があります。
雨漏りの初期症状を放置してはいけない理由③高額になる修理費用
雨漏りを早めに対処しておけば、比較的小規模な修理工事で済むことが多いです。
ところが、雨漏りを放置することによって、内容も範囲も大きな修理が必要となり、修理費用は高額となる可能性が高いです。
屋根からの雨漏りを放置しておくと、やがて、野地板、天井材の腐朽につながっていきます。
例えば、瓦屋根からの雨漏りの部分補修ですと、20万円で済むところ、放置して葺き替えが必要になりますと10倍の200万円程度の補修になることもあります。
また、壁のひび割れから雨漏りの部分補修ですと、5万円で済むところ、放置して柱をシロアリが食べてしまい、シロアリの駆除や柱の補修で20倍の100万円程度の補修になることもあります。
急な雨漏りに備えて今から準備をしておきたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
【まとめ】雨漏りの初期症状を見逃さないようにしよう
雨漏りのわずかな初期症状を見逃してしまうと建物内の隠れた部分で被害が拡大している場合があります。
天井からの雨漏りは、天井のはがれ・雨音・黒カビの症状で気付きたいものです。
壁からの雨漏りは、壁内からの雨音やコンセントボックスからのカビ臭で早期に気付くことがあります。
屋根からの雨漏りは、天井裏(小屋裏・こやうら)を見たときに、野地板や断熱材の雨染みで気付くことができます。
窓まわりからの雨漏りは、サッシ枠上部のシミで気付くことができます。
雨漏りの初期症状を放置してはいけない理由が3つあります。
- 健康被害
- 建物の安全性の低下
- 高額になる修理費用
雨漏りに気付いたら、早めに雨漏り調査・修理を依頼しましょう。
雨漏りでお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。
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