みなさま。こんにちは。
屋根から人の笑顔を作りたい!!!
神清(かみせい)のDr.神谷です。
瓦屋根の雨漏り原因として、谷部の銅製谷板金の孔開きがあります。
築20年ぐらい経過すると徐々に発生しているようです。
どんな特徴があるのか、実際の現場写真をもとにご紹介します!
目次
築25年経過した瓦屋根の谷部雨漏り
先日、築25年経過した瓦屋根・谷部雨漏りを補修したときの様子をご紹介します!
どんな屋根材の谷部でも、谷板金を入れて雨漏りを防ぐことが一般的です。
瓦屋根の場合は、銅製の谷板金が多く使用されています。
カラー鉄板などに比べて、錆にくいことと、柔らかくて加工しやすいためだと思います。
銅板は緑色の緑青の保護被膜ができ、それ以上、中への腐食を大幅に遅らせます。
上の写真を見ると、一定の間隔で茶色の模様ができています。
この部分は瓦からの雨水が滴下しやすい所となっています。
【雨漏り補修】瓦をめくって谷板金を交換します。
谷板金を覆っていた瓦をはがすと、谷板金の孔開き箇所が発見できます。
よ~く観察してみると、左側だけ孔が開いています。
なぜ、左側だけ孔が開いているの?
なぜ、左側だけ孔が開いているのでしょうか?
web上では、瓦屋根の銅板に孔が開く原因について、いくつかの説があるようです。
①「陶器瓦の釉薬から銅板を腐食させる成分が溶け出して孔が開く」説
②「酸性雨の影響で孔が開く」説
③「瓦から落ちる水滴の摩耗により孔が開く」説
①、②などの化学反応による説ですと、左側だけに孔が開くことを説明しずらいように思います。
取り去った谷板金の裏面を映したものです。
軒部に近い方は孔が大きく、棟部の方が孔が小さいことがわかります。
裏面から見ても、反対側は孔が開いていません。
左側だけ孔が開いている理由は、屋根を見るとわかります。
左側だけ孔が開いている理由は、屋根を見るとわかります。
この谷部の左側は、瓦の流れが長くなっています。
一方、右側は流れが短くなっています。
日本瓦の形状は山谷があります。
雨水は谷に集まって流れるので、約300mmピッチごとにたくさん流れ込む位置ができます。
また、谷部の軒先側の方が、流れの長い列の雨水が流れ込み水量が多くなるため、谷板金にはより大きな孔が開くことになります。
この物件では流れ枚数が9枚ですと孔が開き、7枚以下ですと孔は開きませんでした。
水量が多くなる分だけ、水滴の摩耗が大きくなり孔が開いたようです。(浸食というそうです。)
前日の総降雨量1.5mmでも孔から漏れていました。
前日はわずか、1.5mmの総降雨量でした。
それでも、孔の開いた谷板金をはがしてみるとその下の葺き土が濡れていました。
⇒は孔が開いていた部分ですが、右側の葺き土まで水が染み込んでいました。
谷部は水が集まってくるので、わずかな降雨量でも雨漏りしやすい場所ですね!
まとめ:谷板金に孔が開いたら、早期に谷板金のみを交換しましょう!
築20年を経過すると、徐々に谷板金に孔が開く現象が発生します。
孔が開いた場合、雨漏りするか、軒先に汚れ・腐朽が見られます。
その場合、瓦屋根は部分補修することができるので、谷板金のみを交換しましょう!
20、30年では瓦自体の劣化はほとんどないので、部分補修で十分だと思います!
谷板金の交換で屋根替えを勧められたら、チョット待った~!
瓦屋に相談しましょう!
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