目次
雨漏りは屋根修理で早期対応を! 放置するとどうなる?
雨漏りは屋根修理など早期対応が必要ですが、対応せずに雨漏りを放置するとどうなるかについて紹介します。
早期対応が遅れると以下のような弊害が発生するリスクがあります。
- 室内にシミが発生する
- 木材は腐って金属はサビる
- カビやシロアリが発生する
- 漏電で火災が発生する
- 家の寿命が減る
屋根修理などの早期対応の遅れは内装材にシミが発生するため、室内の改修費用が発生します。
さらに、建物の壁内・天井上などにある柱・横架材・金具などの建物の強度にかかわる構造材に不具合が発生し、建物の寿命が減るリスクとなります。
室内のカビなどは住まい手の健康被害が心配されることにもつながります。
雨漏りは降雨条件によって、発生したりしなかったりしますが、建物の外回りを修理しない限り、自然に直ることがないため、どうせやるなら早期修理がオススメとなります。
雨漏りの原因とは? 屋根修理前に知っておきたい基礎知識
雨漏りの原因とは、その建物ごとに詳細は変わりますが、主なものは以下となります。
- 強風・台風・積雪
- 屋根や外壁材・シーリング材・塗装の経年劣化
- 雨樋の詰まり
- 設計ミス・施工不良
また、屋根からの雨漏りの修理を考える上で、屋根の基本構造を知っておくことが重要です。
屋根では、「一次防水(屋根材)」と「二次防水(防水シート)」がセットで機能している間は、雨漏りは起こりません。
究極、「一次防水(屋根材)」が破損していても、「二次防水(防水シート)」が突破されなければ、雨漏りは起きないのです。
そのため、屋根の雨漏り修理では、「一次防水(屋根材)」を補修するだけでは根本解決と言えず、「二次防水(防水シート)」も併せて修理することが基本となります。
雨漏りした際、屋根修理を待つ間にできること-応急処置
雨漏りした際、屋根修理を待つ間にできる応急処置について紹介します。
- バケツで雨水を受け止める
- 雑巾で雨水を吸い取る
- 吸水シートで雨水を吸収する
- 防水テープで応急補修する
- ブルーシートで広範囲を覆う
- 移動可能な電化製品は濡れない場所へ移動させる
- 家具や電化製品を新聞紙やタオルでおおって守る
バケツは天井からの雨漏りに有効な応急処置です。
天井から雨水が滴下している床の被害の拡大を防ぐことができます。
雑巾や吸水シートで床に落ちた水をすぐに拭き取ることで床の変色・シミの発生を防ぐことができます。
防水テープで破損・劣化した場所を応急処置的に補修することで室内への浸入を防ぐことができます。
広範囲に雨漏りしている場合は、ブルーシートで室内を覆うことが有効です。
移動可能な電化製品・家具は濡れない場所へ移動させ、移動できないものは新聞紙やタオルでおおって雨漏りが拡大した場合にも備えておきましょう。
雨漏りの応急処置について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏り修理や応急処置の重要性!室内でやるべき5つのことを徹底解説
屋根の雨漏り修理にパテは使える?
屋根の雨漏り修理に使えるパテについて紹介します。
雨漏りに使えるパテを一覧表でまとめておきました。
パテの種類 | 特徴 | 主に使用される場所 |
---|---|---|
石膏系パテ(反応硬化型) | 下塗り用、水と練り合わせる | 【室内】天井や壁の欠損部分、下地作り |
エポキシパテ | 粘土状、金属や木材、プラスチックなどの補修 | 【屋根対応】金属や木材、プラスチックなどの補修 |
合成樹脂エマルション系パテ | 施工性と研磨性に優れ、室内ボードや壁面に使用 | 【室内】室内の壁や天井、ボード類 |
炭酸カルシウム系パテ(乾燥硬化型) | 乾燥硬化、仕上げに使用 | 【室内】最終仕上げの表面補修 |
瞬間接着パテ | 接着力が強い | 【屋根対応】小さなキズや穴の補修に適する |
屋根に使用できるパテはエポキシ樹脂パテ、瞬間接着パテがあります。
屋根材のひび割れ、あな開きにはエポキシ樹脂パテでふさぐことができます。
小さなあなには、瞬間接着パテも使い勝手がいいです。
屋根の雨漏りはDIYで修理できる? 限界と注意点
屋根の雨漏りはDIYで修理できるか、その限界と注意点について紹介します。
屋根の雨漏り修理は、先ほどお伝えしたように二次防水の防水シートまで補修することが基本なので、プロに頼むのが一般的です。
そのため、屋根のDIY修理は応急処置とお考えください。
DIY修理を行おうとしても、以下のようなときはDIYの限界と捉え、すぐにプロに依頼すべきです。
- 修理箇所が広範囲な場合
- 室内などの被害を抑えたい場合
- DIY修理したが不安でしょうがない場合
- DIY修理後も雨漏りする場合
また、屋根のDIY雨漏り修理を間違った内容で行ってしまうとかえって、雨漏りが悪化するケースも多々あります。
屋根材からの排水経路をコーキング・パテ・セメント・しっくいなどで誤ってふさいでしまうDIY修理が多いので注意してください。
スレート屋根の縁切り不足が雨漏りに?メンテナンス修理の落とし穴
スレート屋根の縁切り不足が雨漏りの原因になることついて紹介します。
スレート屋根の塗装では、塗装後に縁切り作業を行うことが必須となっています。
縁切り作業とは、スレート屋根の塗装時に、屋根材同士の上下の隙間を塗料でふさがないように塗料を切る作業のことです。
塗装時に縁切りが不足するとスレート同士の上下の隙間が貼り付いているため、以下のようなトラブルを引き起こす可能性があります。
- 雨水の排水不良、スレート裏面への水の滞留
- くぎ伝いの水による防水シート、野地板への浸入
- 屋根裏の湿気、カビ、木材の劣化
- 経年による雨漏り、室内への漏水
スレート屋根をよくするために塗装メンテナンス修理を行ったのに、かえって、雨漏りするリスクが高まります。
塗装後、早期に雨漏りするなら塗装メンテナンスが原因として、補修を求めることもできますが、メカニズム的にはそうではないです。
くぎからの伝い水による浸入で徐々に劣化し、やがて雨漏りするようになるため、塗装業者への補償は難しいです。
塗装メンテナンス修理が、かえって、雨漏りする屋根にしてしまうという落とし穴に注意してください。
スレート屋根の縁切りについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
スレート屋根の縁切りが不足すると雨漏りが発生する? 対応策も紹介
片流れ屋根は雨漏りしやすい?屋根修理で知っておきたい対策
片流れ屋根は雨漏りしやすい傾向があることついて紹介します。
片流れ屋根は以下の構造により、雨漏りしやすいと言えます。
●片流れ屋根棟部
片流れ屋根の棟部では、野地板は室内側が低くなっている逆勾配となっており、野地板と破風板の境から雨水が野地板の裏面を伝い水となって室内側へ流れてしまいます。
強風雨の吹き込みによって、片流れ棟部の野地板裏面に雨がかかると建物内側へ浸入する構造となっていることが雨漏りを高めている原因です。
棟部の対策としては、棟部の野地板から破風板へ透湿ルーフィングを巻くことがあります。(野地板裏面への伝い水を防ぐ)
●片流れ屋根ケラバ部・軒先部
片流れ屋根のケラバ部(屋根の端部)・軒先部(屋根の先端)からの浸入も多く発生しています。
同じ敷地面積であれば、片流れ屋根のケラバ部1辺の長さは切妻屋根の2倍となります。
軒先部に流れる雨水量は2倍となるため、軒先付近のケラバ部を流れる雨水量も2倍となります。
ケラバ・軒先とも雨量が2倍となるので、単純に2倍以上、雨漏りリスクが高い屋根構造と言えます。
ケラバ部・軒先部の対策としては、ケラバ部の水切りを「シール材付きけらば水切り」を使うことがあります。(けらば水切りからのオーバーフローを防ぐ)
雨漏りの修理費用はどれくらい?屋根材の相場
雨漏りの修理費用の相場について、屋根材別で紹介します。
スレート屋根 | スレート屋根 | 金属屋根 | 金属屋根 | 瓦屋根 | 瓦屋根 |
---|---|---|---|---|---|
部分修理 | 3~40万円 | 部分修理 | 3~40万円 | 部分修理 | 3~50万円 |
カバー工法 | 50~万円 | カバー工法 | 50~万円 | 漆喰補修 | 20~40万円 |
葺き替え | 100~万円 | 葺き替え | 100~万円 | 棟の葺き直し | 30~50万円 |
― | ― | ― | ― | 葺き替え | 120~万円 |
※足場費用は別途かかります。
上表は一般的な住宅の目安とお考えください。
雨漏り修理は雨漏りの原因によって修理内容が異なるため、実際には現地調査後のお見積もりとなります。
屋根の雨漏り修理の費用相場について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根の雨漏り修理費用は?多い原因や調査費用も詳しく解説します
雨漏りの屋根修理は火災保険が使える?知っておきたい条件と注意点
雨漏りの屋根修理に火災保険が使える条件と注意点ついて紹介します。
火災保険を使って、雨漏り修理するには、まずは「強風などを伴う自然災害によるもの」である必要があります。
さらに、強風によって屋根・外壁などに被害が発生して、その被害箇所が原因で雨漏りしている場合に火災保険が使える可能性が高いです。
一方で、屋根・外壁に被害がなく、強風雨の吹き込みが原因の雨漏り修理は火災保険が使えない可能性が高いです。
経年劣化や施工不良が原因の雨漏り修理も火災保険が使えないことはハッキリしています。
火災保険の申請を保険会社は受け付けてくれますが、その後の鑑定・査定において経年劣化や施工不良が雨漏りの原因となれば、事故とは認められず、保険金を受け取ることはできません。
また、自然災害の他にも飛行機の部品やボールが当たるなどの突発的な損害が屋根に発生した場合の雨漏りでも火災保険の対象になる場合もあります。
注意点としては、雨漏り修理に火災保険を使う場合の条件や手順を知っておくことは重要性です。
保険適用可能な被害が発生しても、被害者が申告しなければ保険会社から保険金の話をすることはないからです。
雨漏りの原因がわからない場合は、火災保険会社へ相談した方が申告漏れで損することはありません。
【まとめ】雨漏り屋根修理は早めがカギ!まずは原因特定を
屋根からの雨漏りは自然に直ることはないので、早めの屋根修理がオススメです。
雨漏りを放置すると室内の被害が拡大して、修理費用が高くなってしまうので早めの対応を心掛けてください。
DIY修理は屋根の雨漏りには適さないので、専門業者へ依頼してください。
雨漏りの原因を特定して、二次防水から補修することが屋根の雨漏り修理の基本です。
原因を特定することで、原因が自然災害なら火災保険が使える可能性もあります。
雨漏りに関してお悩みなら、お気軽にご相談ください。
神清からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。
私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。

